会社を設立しようとするとき、「会社を作るなら事務所を借りなければならないのか」と疑問に思う方もいるでしょう。
一般的な会社のイメージでは、オフィスを借りて従業員が働いている姿を想像するかもしれません。
しかし、現在は自宅で仕事をする会社や、レンタルオフィス・バーチャルオフィスを利用する会社など、事業拠点の持ち方もさまざまです。
そのため、
「事務所がなくても法人登記できる?」
「自宅を会社の事務所にしてもいい?」
「会社設立と同時にオフィスを借りるべき?」
「バーチャルオフィスでも会社を設立できる?」
といった疑問を持つ方もいるでしょう。
会社を設立するからといって、必ず専用の賃貸オフィスを借りなければならないわけではありません。
事業内容によっては、自宅やレンタルオフィス、バーチャルオフィスなどを利用して会社を設立する方法もあります。
一方で、許認可が必要な事業では独立した事務所などが求められる場合があり、賃貸住宅を利用する場合には賃貸借契約や管理規約の確認も必要です。
この記事では、会社設立時に事務所は必要なのか、自宅・賃貸オフィス・レンタルオフィス・バーチャルオフィスの違いや、事務所を選ぶ際の注意点についてわかりやすく解説します。
会社設立時に事務所は必要?

1. 会社設立時に事務所は必要ですか?
会社を設立するからといって、必ず専用の賃貸オフィスや店舗を借りなければならないわけではありません。
事業内容によっては、自宅やレンタルオフィス、バーチャルオフィスなどを利用して会社を設立することもできます。
ただし、法人登記に必要な「本店所在地」と、実際に仕事をする「事務所」は分けて考えることが大切です。
会社設立には本店所在地が必要
株式会社や合同会社などを設立する場合は、会社の本店所在地を定めて法人登記を行います。
そのため、会社設立には住所が必要ですが、必ずしもその住所に専用のオフィスを構えて従業員が常駐している必要があるわけではありません。
事業内容や利用条件に問題がなければ、自宅などを本店所在地とすることもできます。
実際の事務所が必要かは事業によって異なる
パソコンを使ってオンラインで完結する事業や、一人で始める小規模な会社などでは、設立当初から専用のオフィスを必要としないケースもあります。
一方で、
- 顧客が来店する
- 商品や在庫を保管する
- 従業員が同じ場所で働く
- 専用の設備が必要
- 許認可で事務所の要件が定められている
といった事業では、実際に使用できる事務所や店舗が必要になることがあります。
事業に必要な機能から考える
会社設立時に事務所を選ぶ際は、「会社ならオフィスを借りるもの」と考えるのではなく、自社の事業にどのような場所や機能が必要なのかを整理するとよいでしょう。
実際に仕事をするスペースが必要なら賃貸オフィスやレンタルオフィス、仕事は自宅などで行い、主に事業用の住所が必要ならバーチャルオフィスという選択肢もあります。
会社設立に必要なのは本店所在地となる住所であり、専用の事務所が必要かどうかは事業内容や働き方によって異なります。
2. 事務所がなくても法人登記できますか?
専用の事務所を借りていなくても、法人登記を行うことは可能です。
ただし、会社を設立する際には本店所在地となる住所を定める必要があります。
そのため、「事務所がなくても法人登記できる」というのは、住所そのものが不要という意味ではありません。
法人登記には本店所在地が必要
株式会社や合同会社を設立する際は、本店所在地を定めて登記します。
本店所在地には、事業内容や利用条件などに応じて、
- 自宅
- 賃貸オフィス
- レンタルオフィス
- バーチャルオフィス
などの住所を利用する方法があります。
必ずしも会社専用のオフィスを新たに借りなければ法人登記できないわけではありません。
自宅を本店所在地にする方法もある
自宅で仕事ができる事業であれば、自宅住所を会社の本店所在地として法人登記する方法があります。
新たに事務所を借りる必要がないため、会社設立時の費用を抑えやすい方法です。
一方、自宅が賃貸住宅の場合は、賃貸借契約で事業利用や法人登記が禁止されていないか確認する必要があります。
また、自宅を本店所在地として登記すると、その住所が法人の登記情報として扱われる点にも注意が必要です。
バーチャルオフィスで法人登記する方法もある
法人登記に対応しているバーチャルオフィスであれば、提供される住所を会社の本店所在地として利用できます。
実際の仕事は自宅や外出先などで行いながら、本店所在地として利用する事業用住所を別に用意することができます。
ただし、すべてのバーチャルオフィスが法人登記に対応しているとは限らないため、契約前の確認が必要です。
許認可が必要な事業は別途確認する
法人登記ができる住所であっても、その住所をすべての事業の営業所や事務所として利用できるとは限りません。
許認可が必要な業種では、独立したスペースや設備など、事務所について個別の要件が設けられている場合があります。
「法人登記できる住所」と「事業を行うための事務所として認められる住所」は必ずしも同じではないため、許認可が必要な事業では事前に要件を確認しましょう。
3. 自宅を会社の事務所にできますか?
事業内容や住宅の利用条件に問題がなければ、自宅を会社の事務所として利用することは可能です。
特に一人会社やオンラインで完結する事業では、自宅を仕事場として利用することで、会社設立時の費用を抑えられます。
ただし、持ち家と賃貸住宅では確認すべきポイントが異なります。
自宅を事務所にすると費用を抑えやすい
会社設立と同時に賃貸オフィスを契約すると、毎月の賃料だけでなく、保証金や設備費、光熱費などが必要になる場合があります。
自宅で仕事ができる事業であれば、新たにオフィスを借りずに済むため、設立直後の固定費を抑えやすくなります。
特に、
- Web制作やデザイン
- コンサルティング
- オンラインサービス
- ライティング
- システム開発
など、パソコンを中心に仕事ができる事業では、自宅を仕事場にする方法も検討しやすいでしょう。
賃貸住宅では契約内容を確認する
賃貸マンションやアパートの場合は、賃貸借契約や管理規約の確認が必要です。
物件によっては居住専用とされており、
- 事業利用
- 法人登記
- 看板の設置
- 顧客や取引先の来訪
などが制限されている場合があります。
自宅で仕事ができるからといって、必ず法人登記や事務所利用まで認められているとは限りません。
自宅住所を会社住所にする場合は公開範囲にも注意する
自宅を会社の本店所在地として法人登記すると、自宅住所が会社の登記情報として扱われます。
さらに、会社ホームページや名刺、取引先へ渡す書類などにも同じ住所を使用すれば、自宅住所を外部へ知らせる機会が増えます。
自宅で仕事はしたいものの、自宅住所を事業用として広く使用したくない場合は、仕事をする場所と会社の住所を分ける方法もあります。
来客や郵便物への対応も考えておく
自宅を事務所として利用する場合は、取引先や顧客が訪問する可能性や、会社宛ての郵便物・荷物が届くことも考えておきましょう。
家族と同居している場合などは、事業上の来客や郵便物が日常生活に影響する可能性もあります。
自宅を会社の事務所にする場合は、費用だけでなく、物件の利用条件・住所公開・来客・郵便物なども含めて判断することが大切です。
4. 賃貸住宅を会社の事務所にするときの注意点は?
賃貸マンションやアパートを会社の事務所として利用したい場合は、仕事を始めたり法人登記をしたりする前に、賃貸借契約や管理規約を確認することが大切です。
自宅でパソコンを使って仕事をすることと、その住所を会社の事務所や本店所在地として利用することでは、扱いが異なる場合があります。
賃貸借契約の用途を確認する
賃貸住宅の契約では、物件の用途が「居住用」に限定されている場合があります。
このような物件では、事業内容によっては事務所としての利用や法人登記が認められないことがあります。
契約書だけでは判断できない場合は、管理会社や大家へ確認しておくと安心です。
法人登記できるか確認する
自宅で仕事をすることが認められていても、法人登記まで認められているとは限りません。
そのため、
- 自宅で仕事をしてもよいか
- 事務所として利用してもよいか
- 法人の本店所在地として登記してもよいか
は分けて確認しておきましょう。
来客や看板などが制限される場合もある
事業利用が認められていても、顧客や取引先の頻繁な出入り、看板の設置、不特定多数の人が訪れる営業などが制限されている場合があります。
特に集合住宅では、ほかの入居者への影響やセキュリティ上の理由からルールが設けられていることがあります。
退去すると会社住所の変更が必要になる
賃貸住宅を本店所在地として法人登記している場合、引っ越しによって会社の本店所在地も変更するのであれば、移転登記などの手続きが必要になります。
ホームページや名刺、金融機関、取引先などで自宅住所を会社住所として使用している場合は、それぞれの住所変更も必要です。
賃貸住宅を会社の事務所として利用する場合は、「自宅で仕事ができるか」だけでなく、「事業利用・法人登記・来客などがどこまで認められているか」を契約前後に確認しておきましょう。
5. 会社設立時から賃貸オフィスを借りるメリット・デメリットは?
会社設立と同時に賃貸オフィスを借りれば、自宅とは別に会社専用の仕事場を確保できます。
従業員が働く場所や来客スペースが必要な事業では利用しやすい一方、会社設立直後から賃料などの固定費が発生する点には注意が必要です。
仕事と生活の場所を完全に分けられる
賃貸オフィスを借りる大きなメリットは、自宅と仕事場を分けられることです。
会社の所在地として案内しやすく、自宅住所をホームページや名刺などへ掲載する必要もなくなります。
また、物件の条件によっては従業員の勤務場所や取引先との打ち合わせ、来客対応などにも利用できます。
事業に必要な設備を整えやすい
事業専用のスペースがあれば、デスクや電話、インターネット環境、書類の保管場所など、自社に必要な設備を整えやすくなります。
従業員の増加を予定している場合も、人数に合わせたオフィスを選ぶことで事業拡大に対応しやすくなるでしょう。
設立直後から固定費がかかる
一方、賃貸オフィスを契約すると毎月の賃料が発生します。
物件によっては、
- 敷金・保証金
- 仲介手数料
- 共益費
- 光熱費
- インターネットなどの通信費
- デスクや電話などの設備費
といった費用も必要です。
会社設立直後は売上が安定していない場合もあるため、オフィスにかかる費用が事業資金を圧迫しないか検討しておく必要があります。
本当に専用オフィスが必要か考える
来客や従業員の出勤がなく、自宅や外出先で仕事を完結できる会社であれば、設立当初から賃貸オフィスを借りる必要性は低い場合もあります。
その場合は、レンタルオフィスやバーチャルオフィスなどを利用し、事業の成長に合わせて後から賃貸オフィスへ移転する方法もあります。
会社設立時のオフィスは見栄えだけで決めるのではなく、実際に必要なスペースや設備と、毎月かかる固定費のバランスを考えて選びましょう。
6. レンタルオフィスを会社の事務所にできますか?
レンタルオフィスは、実際に仕事をするスペースを確保しながら、会社の事務所として利用できるサービスです。
施設によっては住所利用や法人登記にも対応しているため、専用の賃貸オフィスを借りるほどのスペースは必要ないものの、自宅以外に仕事場を持ちたい場合に選択肢になります。
実際に仕事をするスペースを利用できる
レンタルオフィスでは、個室や専用デスクなどを利用して仕事ができます。
施設によってサービス内容は異なりますが、
- デスクや椅子
- インターネット環境
- 会議室
- 郵便物の受取
- 共用スペース
などが用意されている場合があります。
設備を一からそろえる必要がないため、契約後すぐに仕事を始めやすいこともメリットです。
賃貸オフィスより初期費用を抑えやすい
一般的な賃貸オフィスでは、敷金や保証金、家具・通信環境などの準備が必要になることがあります。
レンタルオフィスは必要な設備があらかじめ用意されていることが多く、会社設立時の初期費用を抑えやすい傾向があります。
ただし、月額料金や利用できる設備は施設によって大きく異なるため、賃貸オフィスとの総額を比較して検討するとよいでしょう。
法人登記できるかは施設によって異なる
レンタルオフィスの住所を会社の本店所在地として法人登記できる場合もありますが、すべての施設が対応しているわけではありません。
また、基本料金とは別に住所利用や法人登記のオプション料金が必要になることもあります。
会社設立に利用する場合は、
- 法人登記に対応しているか
- 住所をホームページや名刺に掲載できるか
- 郵便物を受け取れるか
- 来客や会議室を利用できるか
などを契約前に確認しておきましょう。
バーチャルオフィスとの違いも確認する
レンタルオフィスとバーチャルオフィスの大きな違いは、実際に仕事をするスペースを必要とするかどうかです。
レンタルオフィスは仕事場も確保したい場合に向いている一方、普段の仕事は自宅や外出先で行い、主に事業用住所が必要な場合はバーチャルオフィスも選択肢になります。
「自宅以外の仕事場が必要か」を基準にすると、レンタルオフィスとバーチャルオフィスのどちらが自社に合っているか判断しやすくなるでしょう。
7. バーチャルオフィスでも会社を設立できますか?
法人登記に対応しているバーチャルオフィスであれば、提供される住所を本店所在地として会社を設立することができます。
実際の仕事は自宅や外出先などで行いながら、法人登記や会社ホームページ、名刺などで使用する事業用住所を別に用意できることが特徴です。
専用の事務所を借りずに法人登記できる
バーチャルオフィスでは、賃貸オフィスのように専用の仕事スペースを借りず、主に事業用の住所や関連サービスを利用します。
そのため、
- 自宅で仕事ができる
- 従業員が常駐する事務所が必要ない
- 来客がほとんどない
- 自宅住所を会社住所として公開したくない
- 会社設立時のオフィス費用を抑えたい
といった場合に利用しやすい方法です。
自宅住所と会社住所を分けられる
自宅を本店所在地として法人登記すると、自宅住所が会社の登記情報として扱われます。
バーチャルオフィスを本店所在地として利用すれば、実際の仕事は自宅で続けながら、会社の本店所在地を自宅とは別にすることができます。
ホームページや名刺などに掲載する事業用住所として利用できるサービスもあるため、自宅住所を外部へ公開する機会を減らしたい場合にも活用できます。
郵便物や電話などのサービスも確認する
会社を設立すると、本店所在地宛てにさまざまな郵便物が届く可能性があります。
バーチャルオフィスを選ぶ際は、法人登記できるかだけでなく、
- 郵便物の受取
- 郵便物の到着通知
- 郵便物の転送
- 会社用電話番号
- 電話転送や電話秘書
など、会社運営に必要なサービスが利用できるかも確認しておくとよいでしょう。
レゾナンスでも法人登記に対応した住所を利用でき、郵便物の受取・転送や電話関連のサービスを組み合わせることができます。
許認可が必要な事業では注意する
バーチャルオフィスの住所で法人登記ができても、その住所をすべての事業の営業所や事務所として利用できるとは限りません。
許認可が必要な業種では、独立した事務所や設備、使用権限などについて個別の要件が設けられている場合があります。
「法人登記できること」と「許認可上の事務所として利用できること」は別なので、許認可が必要な事業では会社設立前に要件を確認することが大切です。
8. 事務所がない会社の郵便物や電話はどうすればいいですか?
専用の事務所を持たない会社でも、郵便物の受取や電話対応の方法を用意することはできます。
バーチャルオフィスや郵便物転送、電話転送などのサービスを利用すれば、事務所に常駐する従業員がいなくても、会社宛ての郵便物や電話に対応できます。
会社宛ての郵便物を受け取れる環境を用意する
会社を運営していると、取引先だけでなく金融機関や行政機関などから郵便物が届くことがあります。
専用の事務所がない場合は、会社住所宛てに届いた郵便物を受け取り、自宅などへ転送してもらえるサービスを利用する方法があります。
バーチャルオフィスを利用する場合は、
- 郵便物を受け取れるか
- 到着時に通知されるか
- どのくらいの頻度で転送されるか
- 書留や宅配便などに対応しているか
- 受け取れない郵便物は何か
などを確認しておきましょう。
会社宛ての電話は外出先でも受けられる
会社用の電話番号を用意する場合も、必ず事務所に固定電話機を設置する必要はありません。
電話転送サービスなどを利用すれば、会社用の番号への着信を携帯電話などへ転送し、外出先や自宅で対応できます。
仕事中に電話へ出ることが難しい場合は、電話秘書代行を利用して一次対応を任せる方法もあります。
住所・郵便・電話をまとめて考える
事務所を持たずに会社を設立する場合は、本店所在地となる住所だけを決めて終わりではありません。
実際の会社運営を考えると、
- 会社住所をどこにするか
- 郵便物をどこで受け取るか
- 受け取った郵便物をどう確認するか
- 会社用の電話番号を用意するか
- 誰が電話に対応するか
まで考えておく必要があります。
バーチャルオフィスの中には、住所利用だけでなく、郵便物の受取・転送や電話関連のサービスを利用できるところもあります。
専用の事務所がなくても、住所・郵便物・電話それぞれの受け皿を用意しておけば、会社運営に必要な連絡環境を整えることができます。
9. 許認可が必要な会社でも事務所なしで開業できますか?
許認可が必要な事業では、専用の事務所なしで開業できるかどうかは、業種や許認可の種類によって異なります。
法人登記そのものはバーチャルオフィスなどの住所でできる場合でも、許認可を取得するためには別途、営業所や事務所について一定の要件を満たす必要があるケースがあります。
法人登記と許認可は別の手続き
会社を設立して法人登記が完了したからといって、そのまますべての事業を始められるとは限りません。
事業によっては、営業を開始する前に国や自治体などから許可・認可を受けたり、届出を行ったりする必要があります。
その際、営業所や事務所について個別の要件が設けられている場合があります。
業種によって事務所の要件が異なる
許認可が必要な業種には、たとえば次のようなものがあります。
- 古物商
- 宅地建物取引業
- 建設業
- 有料職業紹介事業
- 士業
ただし、「この業種ならバーチャルオフィスは利用できない」と一律に判断できるわけではありません。
許認可の種類や申請先、事業の形態などによって、必要な設備や使用権限、独立性などの要件が異なります。
バーチャルオフィスで法人登記できても許認可を取得できるとは限らない
バーチャルオフィスの契約で法人登記が認められていても、その住所が許認可上の営業所・事務所として認められるとは限りません。
たとえば、実際に業務を行えるスペースや設備などが求められる許認可では、住所のみを利用するバーチャルオフィスでは要件を満たせない可能性があります。
そのため、許認可が必要な事業では、オフィスを契約する前に事務所要件を確認しておくことが重要です。
会社設立前に申請先へ確認する
許認可の要件を確認せずに会社住所や事務所を決めてしまうと、設立後に別の事務所を契約したり、住所変更の手続きが必要になったりする可能性があります。
許認可が必要な事業を始める場合は、「法人登記できるか」だけで事務所を選ばず、予定している許認可の事務所要件を確認してから契約しましょう。
10. 自宅・賃貸オフィス・レンタルオフィス・バーチャルオフィスはどう選べばいいですか?
会社設立時の事務所は、費用だけでなく、実際に仕事をするスペースや来客の有無、従業員数、法人登記、許認可などを考えて選ぶことが大切です。
どの方法が最適かは会社によって異なるため、自社に必要な機能を整理して比較しましょう。
自宅が向いている会社
自宅だけで仕事を完結でき、事業利用や法人登記についても問題がない場合は、自宅を利用する方法があります。
- 一人または少人数で事業を行う
- パソコンを中心に仕事ができる
- 来客がほとんどない
- オフィスの固定費を抑えたい
といった会社に向いています。
ただし、賃貸住宅では契約内容を確認し、自宅住所を会社住所として使用する場合はプライバシーについても考えておきましょう。
賃貸オフィスが向いている会社
従業員が同じ場所で働いたり、顧客や取引先が頻繁に訪れたりする会社では、賃貸オフィスが利用しやすいでしょう。
- 複数の従業員が出勤する
- 来客や商談が多い
- 商品や書類などを保管する場所が必要
- 事業専用の設備が必要
といった場合に適しています。
一方、賃料や初期費用などがかかるため、設立直後から必要な規模なのかを検討することも大切です。
レンタルオフィスが向いている会社
自宅以外に実際の仕事場は必要でも、大きな専用オフィスまでは必要ない場合は、レンタルオフィスが選択肢になります。
デスクやインターネット環境などが用意されている施設も多く、会社設立後すぐに仕事を始めやすいことが特徴です。
法人登記や郵便物の受取、会議室などを利用したい場合は、それぞれの対応状況を確認しましょう。
バーチャルオフィスが向いている会社
実際に仕事をするスペースは自宅などにあり、主に事業用の住所を用意したい場合はバーチャルオフィスが選択肢になります。
- 自宅で仕事を続けたい
- 自宅住所を会社住所として公開したくない
- 法人登記に利用する住所が必要
- 郵便物の受取・転送を利用したい
- 会社設立時のオフィス費用を抑えたい
といった会社に利用しやすいでしょう。
ただし、許認可上の事務所が必要な事業では、バーチャルオフィスだけでは要件を満たせない場合があります。
「会社を設立するならどのオフィスが一般的か」ではなく、「自社の事業に実際の仕事場が必要なのか」「住所にはどのような機能が必要なのか」を基準に選ぶことがポイントです。
まとめ

会社を設立するからといって、必ず専用の賃貸オフィスを借りなければならないわけではありません。
法人登記には本店所在地となる住所が必要ですが、事業内容や働き方によっては、自宅やレンタルオフィス、バーチャルオフィスなどを利用して会社を設立することもできます。
会社設立時の事務所には、
- 自宅
- 賃貸オフィス
- レンタルオフィス
- バーチャルオフィス
などの選択肢があります。
自宅で仕事を完結できる場合は自宅、従業員の勤務場所や来客スペースが必要なら賃貸オフィス、コンパクトな仕事場が必要ならレンタルオフィス、主に法人登記や事業用住所が必要ならバーチャルオフィスなど、それぞれ特徴が異なります。
また、専用の事務所を持たない場合でも、郵便物の転送や電話転送などを利用することで、会社運営に必要な連絡環境を整えることができます。
ただし、賃貸住宅を利用する場合は賃貸借契約や管理規約、許認可が必要な事業では営業所・事務所の要件について事前の確認が必要です。
会社設立時の事務所は「会社だから借りる」と考えるのではなく、実際に仕事をするスペースが必要か、法人登記や郵便物の受取など住所にどのような機能が必要かを整理し、自社に合った方法を選びましょう。
参考