会社員として働きながら副業を始めたり、自分のスキルやアイデアを活かして起業したりする人は珍しくありません。
Web制作やプログラミング、ライティング、動画制作、コンサルティング、ネットショップなど、パソコンやインターネットを活用して比較的少ない初期費用で始められる仕事も増えています。
一方で、実際に副業や起業を考え始めると、
「会社員でも副業していいの?」
「副業はいくらから確定申告が必要?」
「開業届は提出した方がいい?」
「副業から独立するタイミングは?」
「個人事業主と法人のどちらで起業すればいい?」
「自宅住所を公開せずに副業できる?」
など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。
副業や起業では、仕事を始めることだけでなく、勤務先のルール、税金、確定申告、事業用のお金、住所などについても事前に確認しておくことが大切です。
特に会社員が副業を始める場合は、勤務先の就業規則や副業・兼業に関するルールを確認する必要があります。
また、副業によって所得が発生すれば、所得やその他の条件に応じて確定申告などの税務手続きが必要になる場合があります。
副業が成長して本格的な事業になれば、個人事業主として活動したり、会社を退職して独立したり、株式会社や合同会社を設立して法人化したりすることも考えられます。
そのため、
会社員として副業を始める
↓
副業を継続して事業として成長させる
↓
個人事業主として独立する
↓
必要に応じて法人化する
という将来の流れまで考えながら準備しておくと、事業の成長に合わせて対応しやすくなります。
また、自宅で副業や事業を行う場合には、事業用住所をどうするかも考えておきたいポイントです。
Webサイトや名刺、ネットショップなどに自宅住所を掲載したくない場合は、バーチャルオフィスを利用して、自宅とは別に事業用住所を用意する方法もあります。
レゾナンスでは、法人だけでなく、これから副業や個人事業を始める方もバーチャルオフィスを利用できます。
本記事では、副業を始める前の基本から、税金・確定申告、個人事業主、独立・起業、法人化、バーチャルオフィスまで、副業・起業に関するよくある30の疑問をわかりやすく解説します。
これから副業を始めたい方はもちろん、副業が軌道に乗り「そろそろ独立や起業を考えたい」という方も、ぜひ参考にしてください。
副業を始める前によくある疑問

1. 副業とは何ですか?
副業とは、本業とは別に仕事を行い、収入を得る働き方を指す言葉です。 会社員として勤務しながら別の仕事をしたり、自分で商品やサービスを提供したりするなど、さまざまな形があります。
「副業」という言葉に法律上の統一された定義があるわけではなく、一般的には本業以外に行う仕事を幅広く副業と呼んでいます。
たとえば、会社員が勤務時間外や休日を利用して、次のような仕事を行うケースがあります。
- Web制作・デザイン
- プログラミング
- Webライティング
- 動画制作・編集
- イラスト・写真制作
- コンサルティング
- オンライン講師
- ネットショップ運営
- ハンドメイド商品の販売
- その他、自分の経験やスキルを活かした仕事
副業というと「別の会社でアルバイトをする」というイメージもありますが、それだけではありません。
企業などに雇用されて働く方法のほか、業務委託で仕事を受注したり、自分自身で事業を始めたりする方法もあります。
そのため、副業を始める際には、自分がどのような形で収入を得るのかを確認しておくことが重要です。
たとえば、会社に雇用されて給与を受け取る場合と、自分で事業を行って収入を得る場合では、税金や確定申告などの取り扱いが異なることがあります。
また、
副業を始める=必ず個人事業主になる
というわけでもありません。
副業として仕事を始め、その後継続的に事業を行うようになった段階で開業に関する手続きを検討するケースもあります。
反対に、会社員として本業を続けながら、個人事業主として事業を行うことも可能です。
副業が成長すれば、
会社員+副業
↓
個人事業主として本格的に事業を運営
↓
会社を退職して独立
↓
株式会社や合同会社を設立して法人化
といった形で事業を発展させることもできます。
ただし、副業を始める際は、仕事の内容だけでなく勤務先の就業規則や副業・兼業に関するルールを事前に確認しておくことが大切です。
また、副業によって所得が発生した場合は、所得やその他の条件に応じて確定申告などの税務手続きが必要になる場合があります。
副業は、本業を続けながら新しい収入源を作ったり、将来の独立・起業に向けて事業を試したりできる働き方のひとつです。
まずは勤務先のルールを確認したうえで、自分がどのような方法で仕事を行い、収入を得るのかを整理してから始めるとよいでしょう。
Q2は「会社員でも副業できる?」にまずYES。ただし、会社員なら誰でも無条件で自由にできるという話ではないところまで押さえます!
2. 会社員でも副業できますか?
はい、会社員として働きながら副業をすることは可能です。 本業の会社に勤務しながら、勤務時間外や休日などを利用して別の仕事をしたり、自分で事業を始めたりすることができます。
副業にはさまざまな方法があります。
たとえば、
- 別の会社でアルバイト・パートとして働く
- 業務委託で仕事を受注する
- Web制作やデザインを請け負う
- プログラミングの案件を受注する
- Webライティングや動画制作を行う
- コンサルティングや講師として活動する
- ネットショップを運営する
- 自分の商品やサービスを販売する
- 個人事業主として事業を行う
などが考えられます。
ただし、会社員が副業を始める場合は、まず勤務先の就業規則や副業・兼業に関するルールを確認することが重要です。
勤務先によっては副業を認めている場合もあれば、事前の届出や許可を必要としている場合もあります。
副業を始める前には、特に次のような点を確認しておきましょう。
- 勤務先で副業が認められているか
- 副業を始める際に届出や許可が必要か
- 副業できる業種などに制限がないか
- 本業と競合する事業ではないか
- 本業で知った機密情報などを利用しないか
- 本業の勤務時間や業務に支障が出ないか
- 長時間労働などによって健康管理に問題が生じないか
特に、本業と競合する会社で働いたり、本業で知り得た顧客情報や技術、営業上の情報などを副業で利用したりすると、勤務先とのトラブルにつながる可能性があります。
また、副業を認めている会社でも、何をしても自由というわけではありません。
会社が定める手続きを行わずに副業を始めた場合などには、就業規則上の問題となる可能性もあります。
そのため、「副業できるかどうか」だけでなく、勤務先ではどのような条件で副業が認められているのかまで確認しておくことが大切です。
また、副業で収入を得た場合は税金についても確認する必要があります。
副業の所得や本業の給与などの状況によっては、確定申告が必要になる場合があります。
副業として自分で継続的に事業を行うのであれば、売上や経費を記録し、事業用の銀行口座やクレジットカードなどを分けて管理することも検討するとよいでしょう。
さらに、副業が成長した場合でも、すぐに本業を辞めなければならないわけではありません。
会社員として働きながら個人事業を続け、収入や仕事量が安定してから独立・起業を検討することもできます。
副業は、収入源を増やすだけでなく、自分のスキルを試したり、将来の独立や起業に向けて事業を小さく始めたりする方法としても活用できます。
会社員が副業を始めることは可能ですが、まずは勤務先の就業規則や必要な手続きを確認し、本業に支障が出ない範囲で行うことが大切です。
3. 副業を始める前に会社へ確認することはありますか?
はい、会社員が副業を始める場合は、勤務先の就業規則や副業・兼業に関する社内ルールを事前に確認しておくことが大切です。 副業を認めている会社でも、届出や許可などの手続きが必要な場合があります。
まず確認したいのが、勤務先の就業規則です。
就業規則や社内規程には、副業・兼業について次のようなルールが定められている場合があります。
- 副業そのものが認められているか
- 事前の届出が必要か
- 会社の許可が必要か
- 副業できる業種や仕事内容に制限があるか
- 競合する企業での副業が制限されているか
- 副業を行える時間などに条件があるか
- 会社への報告事項が定められているか
「副業可」と書かれていても、完全に自由に副業できるとは限りません。
たとえば、副業を始める前に申請書を提出することが条件になっていたり、副業先や仕事内容などの申告を求められたりする場合があります。
そのため、わからない点がある場合は、人事・総務など勤務先の担当部署へ確認するとよいでしょう。
また、副業の仕事内容についても注意が必要です。
特に確認しておきたいのが、本業との競合や秘密保持に関するルールです。
たとえば、本業と競合する商品・サービスを副業で提供したり、勤務先で知り得た顧客情報や営業情報、技術、ノウハウなどを副業で利用したりすると、勤務先とのトラブルにつながる可能性があります。
会社員として副業を行う場合は、本業と副業を明確に分けて活動することが重要です。
会社から貸与されているパソコンやスマートフォン、メールアドレス、クラウドサービスなどについても、会社の許可なく副業に使用することは避けましょう。
副業用として、自分のパソコンやメールアドレス、銀行口座などを用意しておけば、本業と副業を分けて管理しやすくなります。
さらに、労働時間や健康管理についても確認が必要です。
本業の勤務後や休日に長時間の副業を続けると、休息時間が不足し、本業にも影響する可能性があります。
また、雇用される形で副業する場合は、本業と副業の労働時間について確認が必要になるケースもあります。
副業を始める前には、最低限次のポイントをチェックしておきましょう。
- 就業規則を確認したか
- 副業の届出・許可が必要か
- 副業内容が本業と競合しないか
- 秘密保持義務などに問題がないか
- 会社の設備やアカウントを副業に使用していないか
- 本業に支障が出る働き方になっていないか
- 副業の収入・経費を管理できる状態になっているか
なお、副業が認められているかどうかや必要な手続きは、勤務先によって異なります。
ほかの会社員が副業しているから自分も問題ないと判断するのではなく、自分の勤務先が定めるルールを確認してから始めることが重要です。
会社員の副業は、勤務先との関係を保ちながら行う必要があります。
副業を始める前に「仕事内容」「会社のルール」「本業との切り分け」の3点を確認しておけば、その後のトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
4. 副業禁止の会社で副業するとどうなりますか?
勤務先の就業規則などで副業が禁止・制限されているにもかかわらず副業を行った場合、社内規程違反として注意や指導、場合によっては懲戒処分などの対象となる可能性があります。 ただし、副業をしたことだけを理由に、必ず解雇などの重い処分になるとは限りません。
会社が副業を禁止・制限している場合には、その理由を確認することが重要です。
たとえば、次のような事情から副業を制限している場合があります。
- 本業の勤務に支障が出る
- 長時間労働によって健康管理に問題が生じる
- 会社の秘密情報が漏えいするおそれがある
- 本業と競合する事業を行う
- 会社の信用や社会的評価を損なうおそれがある
- 本業に対する労務提供に影響する
特に、本業と競合する事業を行ったり、勤務先の顧客情報や営業情報、技術などを副業で利用したりすることは、大きなトラブルにつながる可能性があります。
また、副業によって睡眠時間が不足し、遅刻や欠勤が増えたり、本業の勤務中に副業を行ったりするなど、本来の業務に具体的な支障が生じている場合も注意が必要です。
一方で、会社が就業規則に「副業禁止」と定めているからといって、あらゆる副業について一律に同じ判断がされるとは限りません。
厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、副業・兼業について、原則として認める方向で検討することが適当とする考え方が示されています。
ただし、労務提供上の支障や秘密漏えい、競業による利益侵害など一定の事情がある場合には、企業が副業・兼業を禁止または制限できる場合があります。
そのため、「会社が副業禁止にしているから絶対に副業できない」「勤務時間外なら会社のルールを無視して自由に副業できる」と単純に判断しないことが大切です。
また、副業禁止の会社に勤務している場合に、会社へ知られない方法を探して副業を始めることはおすすめできません。
副業そのものだけでなく、必要な届出を行わなかったことや会社へ虚偽の申告をしたことなどが問題になる可能性もあります。
副業を希望する場合は、まず次の点を確認しましょう。
- 就業規則で副業がどのように定められているか
- 全面的な禁止なのか、許可制・届出制なのか
- どのような理由で副業が制限されているのか
- 自分が予定している仕事内容が制限対象になるか
- 人事・総務などへ相談できるか
また、公務員などについては、民間企業の会社員とは異なる法令や規則によって兼業が制限されている場合があります。
副業に関するルールは勤務先や働き方によって異なるため、「副業禁止」という言葉だけで判断せず、自分に適用される就業規則や制度を確認することが重要です。
もし勤務先で副業が認められていない場合は、隠れて始めることを前提にするのではなく、まず会社のルールや申請・相談方法を確認しましょう。
5. 副業を会社に申告する必要はありますか?
副業を始める際に勤務先へ申告する必要があるかどうかは、会社の就業規則や副業・兼業に関する社内ルールによって異なります。 すべての会社員に対して、副業を始めたら一律に勤務先へ申告しなければならないというわけではありません。
勤務先によって、副業に関するルールはさまざまです。
たとえば、次のようなケースがあります。
- 副業を原則として認めている
- 副業を行う場合は事前の届出が必要
- 会社から事前に許可を得る必要がある
- 一定の条件を満たす副業のみ認めている
- 副業の仕事内容や勤務時間などの報告が必要
- 副業を禁止・制限している
そのため、副業を始める前に就業規則や社内規程の「副業・兼業」「服務規律」などに関する項目を確認しておくことが大切です。
会社が副業について届出制や許可制を設けている場合は、定められた手続きに従いましょう。
申告する内容についても会社によって異なりますが、たとえば次のような情報を求められる場合があります。
- 副業先や事業の概要
- 仕事内容
- 雇用・業務委託などの契約形態
- 副業を行う曜日や時間
- 副業の予定期間
- 本業と競合する事業ではないか
会社側が副業の内容を確認する理由には、本業への影響や長時間労働、秘密情報の漏えい、競業などのリスクを確認する目的があります。
特に別の会社に雇用される形で副業する場合は、労働時間の管理などが必要になるケースもあるため、勤務先への申告が重要になることがあります。
一方、自分でWeb制作やネットショップなどの事業を行う場合でも、勤務先が届出や許可を求めているのであれば、そのルールに従う必要があります。
また、注意したいのが、勤務先への副業の申告と、税金に関する申告は別の手続きという点です。
会社へ副業を申告したからといって、所得税の確定申告などが不要になるわけではありません。
反対に、税務署へ確定申告を行ったからといって、勤務先が定めている副業の届出を行ったことにもなりません。
つまり、
勤務先への申告 → 会社の就業規則・社内ルールに基づく手続き
確定申告 → 所得税などに関する税務上の手続き
として分けて考える必要があります。
副業を始める場合は、勤務先への申告だけでなく、副業による売上や経費についても記録しておきましょう。
継続的に自分で事業を行うのであれば、事業用の銀行口座やクレジットカードなどを分けておくと、お金の管理もしやすくなります。
また、「会社へ知られたくないから申告しない」という判断はおすすめできません。
勤務先が届出や許可を必要としているにもかかわらず手続きを行わなかった場合、副業の内容そのものとは別に、就業規則上の問題となる可能性があります。
副業を会社へ申告する必要があるかどうかは、勤務先によって異なります。まずは就業規則や社内規程を確認し、届出や許可が必要であれば定められた手続きを行ったうえで副業を始めましょう。
6. 副業は会社に知られることがありますか?
はい、副業をしていることが勤務先に知られる可能性はあります。 ただし、「副業をすると必ず会社に知られる」というわけではなく、知られる経路も住民税だけとは限りません。
副業が勤務先に知られるきっかけとしては、たとえば次のようなものが考えられます。
- 住民税に関する手続き
- 同僚や取引先などから伝わる
- SNSで副業について発信する
- Webサイトに氏名やプロフィールを掲載する
- 副業先と本業の取引先などにつながりがある
- 本業と同じ業界で活動する
- 副業によって本業の勤務に影響が出る
- 自分で勤務先へ申告する
特に「副業が会社に知られる原因」としてよく話題になるのが住民税です。
会社員の住民税は、勤務先が給与から差し引いて納付する「特別徴収」が一般的です。
副業によって所得が増えると住民税額にも影響するため、その取り扱いによっては勤務先が給与以外の所得の存在を推測するきっかけになる可能性があります。
ただし、住民税額が変わったからといって、それだけで勤務先が副業の具体的な内容まで把握できるとは限りません。
また、副業の所得の種類などによって住民税の取り扱いが異なる場合があります。
確定申告書では、給与・公的年金等以外の所得に対する住民税について「自分で納付」を選択できる場合がありますが、選択すれば必ず勤務先に副業を知られないというものではありません。
自治体における取り扱いや所得の種類などによって希望どおりにならない場合もあるため、「住民税を自分で納付すれば絶対に副業はバレない」と考えないようにしましょう。
そもそも、副業が知られるきっかけは税金だけではありません。
たとえば、副業用のWebサイトに本名や顔写真を掲載していたり、SNSで副業について発信していたりすれば、勤務先の人が偶然見つける可能性があります。
取引先とのつながりから副業が知られるケースも考えられます。
インターネット上で事業を行う以上、副業を完全に誰にも知られない状態にすることは難しいと考えておいた方がよいでしょう。
また、自宅で副業をする場合には、Webサイトやネットショップなどで自宅住所を公開したくないという人もいます。
その場合は、バーチャルオフィスを利用して、自宅とは別に事業用住所を用意する方法があります。
ただし、バーチャルオフィスは自宅住所の公開を避けるためのサービスであり、勤務先に副業を知られなくするためのサービスではありません。
副業を始める際に重要なのは、「どうすれば会社に知られないか」だけを考えることではなく、勤務先の就業規則や副業に関するルールを確認することです。
会社が副業について届出や許可を求めている場合は、その手続きに従いましょう。
また、副業によって所得が発生した場合は、勤務先に知られるかどうかにかかわらず、確定申告や住民税など必要な税務手続きを適切に行う必要があります。
副業が勤務先に知られる可能性を完全になくす方法はありません。勤務先のルールと税務上必要な手続きを確認したうえで、本業と副業を適切に分けて運営することが大切です。
副業のお金・税金に関する疑問

7. 副業はいくらから確定申告が必要ですか?
副業の確定申告が必要になる金額は、働き方や所得の種類、本業の給与などによって異なります。 よく「副業は年間20万円を超えたら確定申告が必要」といわれますが、すべての人に一律で当てはまるルールではありません。
会社員などの給与所得者については、一定の要件を満たす場合、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が年間20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要になります。
ここで重要なのが、20万円は基本的に「売上」ではなく「所得」で判断するという点です。
たとえば、副業としてWeb制作を行い、
年間売上:50万円
必要経費:20万円
だった場合、単純化すると副業による所得は、
50万円 − 20万円 = 30万円
となります。
このように、事業などによる副業では、収入から必要経費を差し引いた金額をもとに判断することがあります。
ただし、副業にもさまざまな種類があります。
たとえば、
- アルバイトなどで給与を受け取る
- 業務委託で仕事を受注する
- ネットショップを運営する
- 原稿料やデザイン料などを受け取る
- その他の方法で収入を得る
などがあり、副業による所得の種類によって確定申告の取り扱いが異なる場合があります。
また、「20万円以下なら絶対に確定申告しなくてよい」というわけでもありません。
たとえば、医療費控除や寄附金控除などを受けるために確定申告を行う場合は、原則として副業による所得についても申告に含める必要があります。
本業の給与収入や給与を受け取っている勤務先の数などによっても取り扱いが変わる場合があります。
そのため、「副業=20万円まで非課税」という理解は正しくありません。
20万円以下で所得税の確定申告が不要となるケースがあっても、その副業所得そのものが非課税になるという意味ではありません。
さらに注意したいのが住民税です。
所得税について確定申告が不要となる場合でも、住民税については別途申告が必要になることがあります。
つまり、
所得税の確定申告が不要 = 税金に関する手続きがすべて不要
とは限りません。
副業を始めたら、金額が小さい段階から次のような記録を残しておくとよいでしょう。
- 副業による売上・収入
- 必要経費
- 請求書
- 領収書・レシート
- 銀行口座の入出金
- クレジットカードの利用明細
最初から記録しておけば、年末になってから「結局いくら稼いだのかわからない」という状況を防ぎやすくなります。
副業の確定申告は「売上が20万円を超えたか」だけで判断せず、所得の種類や金額、本業の給与などを含めて確認することが重要です。
判断に迷う場合は、国税庁が公開している最新情報を確認するか、税務署や税理士などへ相談するとよいでしょう。
8. 「副業20万円以下なら確定申告不要」とはどういう意味ですか?
「副業20万円以下なら確定申告不要」とは、一定の要件を満たす給与所得者について、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告が不要となる場合があるというルールです。
よく「副業は20万円までなら申告しなくてよい」と説明されますが、この表現だけでは誤解しやすいため注意が必要です。
特に、次の4つは分けて考えましょう。
1. 20万円は「売上」ではなく「所得」で判断する
業務委託や自分で行う事業などの場合、基本的には副業による収入から必要経費を差し引いて所得を計算します。
たとえば、
年間の副業収入:40万円
必要経費:25万円
であれば、単純化すると、
40万円 − 25万円 = 所得15万円
となります。
そのため、収入が20万円を超えているだけで、直ちに「20万円ルールを超えた」と判断するわけではありません。
一方、アルバイトなどで給与を受け取っている場合は取り扱いが異なるため、副業の働き方も確認する必要があります。
2. 「20万円以下=非課税」という意味ではない
これも非常に誤解されやすいポイントです。
20万円という基準は、一定の給与所得者について所得税の確定申告を省略できる場合があるというものであり、「副業所得20万円までは税金がかからない」という非課税枠ではありません。
そのため、
副業所得が20万円以下 = 税金について何も考えなくてよい
とは考えないようにしましょう。
3. すべての人に20万円ルールが適用されるわけではない
20万円という基準は、主に年末調整を受けている会社員など一定の給与所得者について使われるものです。
本業の給与収入や給与を受け取っている勤務先の数、そのほかの所得などによって、確定申告が必要になるケースがあります。
また、医療費控除などを受けるために確定申告をする場合には、20万円以下の副業所得についても原則として申告に含める必要があります。
そのため、「自分は副業だから20万円以下なら申告しなくていい」と一律に判断することはできません。
4. 所得税の確定申告と住民税の申告は別
ここも重要なポイントです。
20万円以下で所得税の確定申告が不要となる場合でも、住民税については申告が必要になることがあります。
所得税は国税ですが、住民税は都道府県や市区町村に納める地方税であり、それぞれ手続きが異なります。
そのため、
所得税の確定申告が不要だった
↓
住民税についても何もしなくてよい
とは限りません。
住民税の申告が必要かどうかについては、住んでいる自治体の案内を確認しましょう。
また、副業の所得が年間20万円以下になりそうな場合でも、売上や経費の記録を残しておくことは重要です。
年の途中では所得がいくらになるかわからないため、副業を始めた段階から、
- 売上・収入
- 必要経費
- 請求書
- 領収書・レシート
- 銀行口座の入出金
- クレジットカードの利用明細
などを整理しておくとよいでしょう。
特に覚えておきたいのは、
「20万円以下なら非課税」ではない
「20万円は必ず売上で判断するわけではない」
「誰にでも適用されるルールではない」
「所得税の確定申告が不要でも住民税は別途確認する」
という4点です。
「副業20万円以下なら確定申告不要」という言葉だけで判断せず、自分の働き方や所得の種類、本業の給与などを含めて確認することが大切です。
確定申告が必要か判断できない場合は、国税庁の最新情報を確認するか、税務署や税理士などへ相談しましょう。
9. 副業の住民税はどうなりますか?
副業によって所得が増えると、その所得も原則として住民税の計算に影響します。 所得税の確定申告が不要となる場合でも、住民税については別途申告が必要になることがあるため注意が必要です。
住民税は、前年の所得などをもとに計算される地方税です。
会社員の場合、本業の給与に対する住民税は、勤務先が毎月の給与から差し引いて自治体へ納付する「特別徴収」が一般的です。
副業で所得が発生すると、その所得についても住民税を考える必要があります。
所得税の確定申告が不要でも住民税は確認が必要
特に注意したいのが、前述した「副業所得20万円以下」のケースです。
一定の要件を満たす給与所得者は、給与所得・退職所得以外の所得が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告が不要となる場合があります。
しかし、これは所得税に関する確定申告のルールです。
所得税の確定申告が不要だったとしても、住民税については別途申告が必要になる場合があります。
そのため、
「副業所得が20万円以下だから何の申告もしなくてよい」
と判断しないようにしましょう。
住民税の申告が必要かどうかや手続きについては、住んでいる市区町村の案内を確認することが大切です。
住民税には「特別徴収」と「普通徴収」がある
住民税の主な納付方法には、次の2つがあります。
特別徴収
勤務先が給与から住民税を差し引き、本人に代わって自治体へ納付する方法です。
普通徴収
自治体から送付される納付書などを利用して、自分で住民税を納付する方法です。
会社員の場合は原則として給与に対する住民税が特別徴収されますが、副業による所得については、所得の種類や自治体の取り扱いなどによって納付方法が異なることがあります。
確定申告では住民税の徴収方法を選択できる場合がある
確定申告を行う場合、給与・公的年金等以外の所得に対する住民税について「自分で納付」を選択できる場合があります。
この場合、副業による対象所得に対する住民税を普通徴収として自分で納付することがあります。
ただし、すべての副業について自由に普通徴収を選択できるわけではありません。
たとえば、別の勤務先から給与を受け取る副業については取り扱いが異なります。
また、自治体によって実際の処理が異なる場合もあるため、必要に応じて住んでいる自治体へ確認しましょう。
普通徴収を選べば副業が絶対に会社へ知られないわけではない
「住民税を普通徴収にすれば会社に副業がバレない」と紹介されることがありますが、絶対に勤務先へ知られないことを保証する方法ではありません。
副業が知られるきっかけは住民税だけではなく、SNSやWebサイト、取引先、人間関係などさまざまです。
また、勤務先が副業について届出や許可を求めている場合には、その社内ルールに従う必要があります。
住民税の納付方法を、会社の副業ルールを回避するための方法として考えないようにしましょう。
副業を始めたら税金まで含めて管理しておく
副業を始めた段階から、
- 副業による収入
- 必要経費
- 所得金額
- 所得税の確定申告が必要か
- 住民税の申告が必要か
を確認できるようにしておくと安心です。
特に副業を始めた最初の年は、確定申告だけに意識が向きやすいため、住民税についても忘れずに確認しましょう。
副業による所得は住民税にも影響します。所得税の確定申告が不要な場合でも住民税の申告が必要になることがあるため、自分の住んでいる自治体の最新情報を確認し、必要な手続きを行うことが大切です。
10. 副業で使った費用は経費にできますか?
副業で収入を得るために必要となった支出は、必要経費として計上できる場合があります。 ただし、副業に関係のない個人的な支出まで経費にできるわけではありません。
たとえば、Web制作の副業をするためにレンタルサーバーを契約した場合や、ネットショップを運営するために商品を仕入れた場合など、副業による収入を得るために必要な支出であることが基本的な判断基準となります。
副業で経費にできるものの例
副業の仕事内容によって異なりますが、たとえば次のような費用が必要経費になる場合があります。
- 商品・材料などの仕入費
- パソコンや周辺機器の購入費
- 文房具や事務用品の購入費
- ソフトウェアやクラウドサービスの利用料
- サーバー・ドメインの利用料
- Webサイトの制作・運営費
- 広告・宣伝費
- 電話・インターネットなどの通信費
- 打ち合わせや営業などに必要な交通費
- 業務上必要な書籍・資料の購入費
- セミナー・研修などの参加費
- 事業用スペースの賃料
- バーチャルオフィスの利用料
- 税理士など専門家への報酬
ただし、同じものを購入しても、実際の用途によって経費になるかどうかは変わります。
たとえば、仕事専用のパソコンであれば事業との関連性を説明しやすいですが、完全にプライベートで使用するパソコンの購入費を副業の経費にすることはできません。
仕事とプライベートの両方で使うものはどうする?
副業では、自宅やスマートフォン、インターネット回線などを仕事とプライベートの両方で利用するケースも多いでしょう。
このような場合には、事業で使用している部分を合理的な基準で分けて経費にする「家事按分」を行うことがあります。
対象となることがあるものとしては、
- 自宅の家賃
- 電気代
- インターネット料金
- スマートフォン料金
- 自動車に関する費用
などがあります。
たとえば、自宅の一室を副業の仕事スペースとして利用している場合は、事業で使用している面積などをもとに家賃の事業利用分を算出する方法が考えられます。
インターネットやスマートフォンであれば、利用時間などを基準に事業利用分を考えることもあります。
重要なのは、なぜその割合を経費として計上したのか合理的に説明できるようにしておくことです。
副業を始める前に支払った費用も経費になる?
副業を始めるための準備段階で支払った費用についても、事業を開始するために必要だったものであれば、内容によっては「開業費」などとして取り扱える場合があります。
たとえば、
- 事業を始めるための市場調査
- Webサイトや名刺の準備
- 広告・宣伝
- 打ち合わせ
- 開業準備に必要なサービスの利用
などに支払った費用が該当する場合があります。
そのため、まだ売上が発生していない準備期間であっても、事業に関係する領収書や支払い記録は捨てずに保管しておきましょう。
なお、支出の内容によっては開業費として処理できないものもあるため、個別に確認が必要です。
高額なパソコンや設備は購入した年に全額経費になるとは限らない
パソコンやカメラ、設備などを購入した場合、金額や条件によっては購入した年に全額を必要経費として計上するのではなく、固定資産として計上して減価償却する必要があります。
また、青色申告者などが一定の要件を満たす場合に利用できる特例もあります。
「仕事用に買ったから全部その年の経費」と判断せず、購入金額や適用できる制度を確認しましょう。
領収書や支払いの記録を残しておく
経費を計上する場合は、いつ・何に・いくら支払ったのかを確認できる記録を残しておくことが重要です。
たとえば、
- 領収書
- レシート
- 請求書
- クレジットカードの利用明細
- 銀行口座の入出金記録
- オンラインサービスの利用明細
- 電子メールなどで受け取った取引情報
などを適切に保存しておきましょう。
電子メールやWebサイトなどを通じて受け取った請求書・領収書等の電子取引データについては、電子帳簿保存法に基づいた保存が必要となる場合もあります。
副業の規模が小さいうちから記録を整理しておけば、確定申告が必要になったときにも慌てずに済みます。
「副業に使った」だけでなく事業との関連性が重要
経費になるかどうかを考えるときは、
「副業をしているから経費になる」
ではなく、
「副業による収入を得るために必要な支出だったか」
という視点で判断することが大切です。
また、必要経費として認められるかどうかは、仕事内容や支出の目的、使用状況などによって異なります。
判断が難しいものについては、国税庁の最新情報を確認するか、税務署や税理士などへ相談するとよいでしょう。
副業で使用した費用は、事業との関連性が認められるものであれば必要経費として計上できる場合があります。売上だけでなく経費についても日頃から記録し、プライベートの支出と区別して管理しておきましょう。
11. 副業用の銀行口座やクレジットカードは必要ですか?
副業専用の銀行口座やクレジットカードを用意することは必須ではありません。 普段使用している口座やカードを副業に利用することもできますが、副業を継続する予定であれば、プライベート用とは分けて管理するのがおすすめです。
副業を始めたばかりの段階では、
「まだ売上も少ないから普段の口座でいい」
「クレジットカードを新しく作るほどではない」
と考える人もいるでしょう。
しかし、副業の取引が増えてくると、一つの口座やカードに事業とプライベートの取引が混在するようになります。
たとえば銀行口座には、
- 副業の売上入金
- サーバーやソフトウェアの支払い
- 広告費
- プライベートの給与
- 家賃や光熱費
- 日常の買い物
などが一緒に記録されることになります。
確定申告の際に、この中から副業に関係する取引だけを探して整理するのは意外と手間がかかります。
副業専用の銀行口座を作るメリット
副業用の銀行口座を分けると、お金の流れを把握しやすくなります。
たとえば、
副業の売上 → 副業用口座へ入金
副業の経費 → 副業用口座から支払い
といった形に統一できます。
副業用口座を用意する主なメリットとしては、次のようなものがあります。
- 副業の売上を把握しやすい
- 事業に関する支出を確認しやすい
- プライベートのお金と混在しにくい
- 帳簿を付けやすい
- 確定申告の準備をしやすい
- 会計ソフトと連携しやすい
- 副業でどれくらい利益が出ているか確認しやすい
副業が成長してくると、売上だけでなく「毎月いくら使って、いくら残っているのか」を把握することも重要になります。
クレジットカードも副業専用にすると管理しやすい
銀行口座と同じように、クレジットカードについても副業専用のものを用意すると経費を管理しやすくなります。
たとえば、
- サーバー・ドメイン
- Adobeなどのソフトウェア
- クラウドサービス
- 広告費
- 通信費
- 事務用品
- 出張費
など、副業に関する支払いを一枚のカードへまとめる方法があります。
利用明細を確認すれば事業に関する支払いを把握しやすくなるため、日々の帳簿作成にも役立ちます。
副業専用口座とカードをセットで管理するとさらにラク
より管理しやすくするなら、
副業の売上 → 副業専用口座
副業のカード決済 → 副業専用カード
カード利用代金 → 副業専用口座から引き落とし
という形にまとめる方法があります。
さらに銀行口座やクレジットカードを会計ソフトと連携すれば、取引データを取り込んで帳簿作成に利用できる場合があります。
副業の取引が増えてから過去の明細を一件ずつ整理するより、取引が少ない段階から仕組みを作っておいたほうが管理しやすいでしょう。
副業のために新しい口座を作ることは必須ではない
副業専用口座を用意するといっても、必ずしも「個人事業主向けの特別な口座」を作らなければならないわけではありません。
利用する金融機関の規約などに問題がなければ、個人名義の口座を一つ副業専用として管理する方法も考えられます。
また、個人事業主として屋号を使用するようになった場合は、金融機関によっては「屋号+個人名」などの名義で口座を開設できる場合もあります。
対応状況や必要書類、審査などは金融機関によって異なるため、利用する銀行の最新情報を確認しましょう。
副業が大きくなっても管理方法を引き継ぎやすい
副業専用の口座やクレジットカードを早めに用意しておくメリットは、確定申告だけではありません。
副業が成長すれば、
会社員+副業
↓
個人事業主として本格的に活動
↓
独立
と事業の形が変化することもあります。
最初から事業のお金をプライベートと分けておけば、個人事業として本格的に活動するようになった場合にも、これまでの収支を把握しやすくなります。
カードで払えばすべて経費になるわけではない
なお、副業専用のクレジットカードを作ったとしても、そのカードで支払ったものが自動的にすべて経費になるわけではありません。
経費になるかどうかはカードの種類ではなく、その支出が副業による収入を得るために必要なものだったかどうかによって判断します。
反対に、個人用カードで支払ったからといって、事業に必要な支出が必ず経費にできなくなるというわけでもありません。
重要なのは、事業とプライベートの取引を区別し、適切に記録することです。
副業専用の銀行口座やクレジットカードは必須ではありませんが、副業を継続する予定であれば、早い段階からプライベート用と分けておくと経理や確定申告の負担を減らしやすくなります。
12. 副業でもインボイス登録は必要ですか?
副業をしているからといって、必ずインボイス登録が必要になるわけではありません。 インボイス登録が必要かどうかは、副業の売上額だけでなく、取引先がインボイスを必要としているか、現在の消費税の課税状況などを踏まえて判断します。
会社員として本業の給与を受け取りながら副業をしている場合でも、自分で事業を行っていればインボイス制度が関係することがあります。
ただし、
「副業を始めたらインボイス登録する」
という手続きではありません。
インボイス制度とは?
インボイス制度は、消費税の仕入税額控除を受けるために、一定の事項が記載された「適格請求書(インボイス)」などの保存を必要とする制度です。
自分が取引先へインボイスを発行するためには、税務署へ申請し、適格請求書発行事業者として登録する必要があります。
登録すると登録番号が付与され、一定の要件を満たした適格請求書を発行できるようになります。
副業でもインボイス登録を検討するケース
副業でも、次のような場合にはインボイス登録を検討することがあります。
- 法人との取引が多い
- 課税事業者との取引が多い
- 取引先からインボイスの発行を求められている
- 今後、法人向けの取引を増やす予定がある
- すでに消費税の課税事業者となっている
たとえば、会社員が副業でWeb制作やコンサルティングなどを行い、法人から業務を受注している場合、取引先から登録番号やインボイスの発行について確認されることがあります。
一方、一般消費者を主な顧客としている副業などでは、取引先との関係においてインボイスを求められる機会が少ない場合もあります。
副業の仕事内容だけでなく「誰から売上を得ているのか」を確認することがポイントです。
免税事業者が登録すると消費税の申告・納税が必要になる
特に慎重に判断したいのが、消費税の免税事業者がインボイス登録するケースです。
適格請求書発行事業者として登録すると、原則として消費税の課税事業者となり、消費税の申告・納税が必要になります。
そのため、
「取引先から聞かれたから、とりあえず登録しておこう」
と手続きを進めるのではなく、登録によって生じる税務上の負担も確認しておきましょう。
副業の売上がまだ小さい場合には、インボイスを発行できるメリットと、消費税の申告・納税などの負担を比較して判断することが重要です。
インボイス登録をしていないと副業できないわけではない
インボイス登録をしていないこと自体を理由に、副業ができなくなるわけではありません。
適格請求書発行事業者ではない事業者も、商品を販売したりサービスを提供したりすることはできます。
ただし、取引先が課税事業者の場合、インボイスの有無が取引条件などに影響する可能性があります。
なお、インボイス制度には仕入税額控除に関する経過措置なども設けられています。
制度や措置には適用期間や要件があるため、登録を判断する時点で国税庁の最新情報を確認しましょう。
会社員でも適格請求書発行事業者として登録できる
本業が会社員であっても、副業として事業を行っている場合に、適格請求書発行事業者の登録申請を行うことは可能です。
「会社員だから登録できない」「法人や専業の個人事業主でなければ登録できない」という制度ではありません。
ただし、勤務先への副業の届出などが必要な場合は、インボイス制度とは別に会社のルールにも従う必要があります。
登録すると国税庁の公表サイトに情報が掲載される
適格請求書発行事業者として登録すると、登録番号など一定の情報が国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で公表されます。
個人事業者の場合、氏名や登録番号、登録年月日などの法定公表事項が掲載されます。
一方、屋号や主たる事務所の所在地などについては、本人が公表を申し出た場合に追加して公表される情報です。
副業でインボイス登録を検討している場合は、税金だけでなく、どの情報が公表されるのかについても事前に確認しておくとよいでしょう。
取引先と税負担の両方を考えて判断する
副業でインボイス登録を検討するときは、次のポイントを確認しましょう。
- 現在、消費税の課税事業者か免税事業者か
- 主な取引先は法人か個人か
- 取引先がインボイスを必要としているか
- 登録しない場合に取引へ影響があるか
- 登録した場合の消費税負担はどの程度か
- 消費税の申告や経理に対応できるか
- 公表される情報を確認したか
副業だからインボイス登録が必要、売上が少ないから登録不要、と単純に判断することはできません。
取引先との関係や現在の消費税の課税状況、登録後の負担などを踏まえて判断しましょう。
判断が難しい場合は、国税庁のインボイス制度に関する最新情報を確認するか、税務署や税理士などへ相談するとよいでしょう。
副業から個人事業主になるときの疑問
13. 副業でも開業届を提出できますか?
はい、会社員として本業を続けながら副業をしている場合でも、個人で事業を開始したのであれば開業届を提出できます。 開業届を提出するために会社を退職する必要はなく、「会社員+個人事業主」という働き方も可能です。
たとえば、会社員として勤務しながら、
- Web制作やデザインの仕事を受注する
- プログラミングの仕事を請け負う
- Webライティングを行う
- コンサルティングを行う
- ネットショップを運営する
- 自分の商品やサービスを販売する
といった事業を行うケースがあります。
本業が会社員だからといって、個人事業を始められないわけではありません。
開業届とは?
一般に「開業届」と呼ばれているのは、税務署へ提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」です。
新たに事業を開始したことなどを税務署へ届け出るための書類で、事業内容や納税地、開業日などを記載します。
副業であっても、実態として新たに事業を開始した場合には、開業に関する税務手続きを確認しておきましょう。
開業届を提出しても会社を辞める必要はない
開業届を提出すると、
「会社員ではなくなるのでは?」
「会社を退職して独立しなければならないのでは?」
と考える人もいるかもしれません。
しかし、開業届の提出と勤務先を退職することは別の話です。
会社員として給与を受け取りながら、勤務時間外などに自分の事業を行うこともできます。
つまり、
本業 → 会社員
副業 → 個人で行う事業
という働き方も可能です。
ただし、勤務先が副業について届出や許可を求めている場合は、開業届とは別に会社のルールに従う必要があります。
2026年以後は開業届の提出期限が変更されている
開業届については、2026年1月1日以後に開業した場合、提出期限の取り扱いが変更されています。
従来は、原則として事業を開始した日から1か月以内に提出することとされていました。
2026年1月1日以後に開業した場合は、原則としてその年分の所得税の確定申告期限までが提出期限となっています。
インターネット上には従来の「開業から1か月以内」という情報が残っている場合もあるため、これから副業として事業を始める場合は、国税庁が案内する最新の提出期限を確認しましょう。
開業届と青色申告の申請は別の手続き
ここは特に注意したいポイントです。
開業届を提出しただけで、自動的に青色申告になるわけではありません。
青色申告を利用するためには、原則として「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、承認を受ける必要があります。
また、青色申告承認申請書には開業届とは別の提出期限があります。
そのため、
「開業届の期限が確定申告期限までになったから、青色申告の申請もそれまでで大丈夫」
とは考えないようにしましょう。
副業を開始した年から青色申告を利用したい場合は、開業した時期に応じた申請期限を早めに確認することが重要です。
開業届を出せば副業収入が自動的に事業所得になるわけではない
もう一つ注意したいのが、所得区分です。
開業届を提出したからといって、副業による所得が自動的に「事業所得」として認められるわけではありません。
所得税では、実際の活動内容や事業としての実態などを踏まえて所得区分を判断します。
副業による収入については、事業所得ではなく雑所得などに該当する場合もあります。
そのため、
開業届を提出した=すべての副業収入を事業所得として申告できる
という意味ではない点にも注意しましょう。
副業を事業として続けるなら早めに管理体制を作る
副業を継続して事業として行うのであれば、開業に関する手続きだけでなく、日々のお金の管理も重要になります。
たとえば、
- 売上を記録する
- 必要経費を記録する
- 領収書や請求書を保存する
- 副業用の銀行口座を用意する
- 副業用クレジットカードを用意する
- 会計ソフトを利用する
など、早い段階から管理方法を決めておくとよいでしょう。
また、自宅住所を事業用として公開したくない場合は、事業を始める段階でバーチャルオフィスなどを利用し、自宅とは別の事業用住所を用意する方法もあります。
副業でも開業届を提出することは可能で、会社員と個人事業主を両立することもできます。
ただし、開業届、青色申告、所得区分、勤務先への副業手続きはそれぞれ別の問題です。副業を本格的な事業として続ける場合は、それぞれのルールを確認しながら準備を進めましょう。
14. 副業と個人事業主の違いは何ですか?
「副業」と「個人事業主」は、そもそも意味するものが異なります。 副業は本業とは別に仕事をする働き方を表す言葉で、個人事業主は法人を設立せず、個人で事業を営んでいる人を指します。
そのため、
副業か個人事業主か、どちらか一方を選ばなければならないわけではありません。
会社員として働きながら、副業として個人事業を行うこともできます。
副業は「本業以外の仕事」を表す言葉
副業とは、一般的に本業とは別に行う仕事を指します。
たとえば、会社員として働きながら休日にWeb制作の仕事を受注したり、ネットショップを運営したりする場合、その活動を副業と呼ぶことがあります。
副業の方法はさまざまで、
- 別の会社でアルバイトをする
- 業務委託で仕事を受注する
- フリーランスとして仕事をする
- ネットショップを運営する
- 自分の商品やサービスを販売する
- 個人で事業を行う
といった働き方があります。
つまり、副業という言葉だけでは、雇用されているのか、自分で事業を行っているのかまでは決まりません。
個人事業主は「個人で事業を営む人」
個人事業主とは、株式会社や合同会社などの法人を設立せず、個人として事業を営む人のことです。
たとえば、
会社員として勤務しながら、個人でWeb制作事業を行う
という働き方であれば、
本業では会社員
副業では個人事業主
という状態が成立します。
「個人事業主になる=会社を辞めて独立する」という意味ではありません。
副業で開業届を提出すれば個人事業主になれる?
副業として新たに事業を開始した場合には、開業に関する税務手続きを行うことがあります。
ただし、前述したとおり、開業届を提出したことだけで、副業による所得が自動的に事業所得になるわけではありません。
所得税では、実際の活動内容や事業としての実態などに応じて、事業所得や雑所得などの所得区分を判断します。
そのため、
開業届を出した → 副業収入はすべて事業所得
と単純に考えないようにしましょう。
副業と個人事業主では税金が別になるわけではない
「会社員から個人事業主になると、税金が完全に別になる」と考える人もいるかもしれません。
しかし、会社員として給与を受け取りながら個人事業を行っている場合、確定申告では給与所得と副業による所得などを含めて所得税を計算します。
たとえば、
本業 → 給与所得
副業 → 事業所得または雑所得など
というように、それぞれの所得区分に応じて計算します。
そのため、副業を本格化するときは、売上だけでなく必要経費や所得についても記録しておくことが重要です。
副業から始めて個人事業を大きくすることもできる
最初から会社を辞めて独立する必要はありません。
たとえば、
会社員として副業を始める
↓
継続的に仕事を受注する
↓
個人事業として本格的に運営する
↓
副業の収入が安定してから独立する
↓
必要に応じて法人化する
という進め方も考えられます。
本業による収入を確保しながら事業を試せることは、副業から起業するメリットのひとつといえるでしょう。
「副業」と「個人事業主」を比較すると?
違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 項目 | 副業 | 個人事業主 |
|---|---|---|
| 意味 | 本業以外に行う仕事・働き方 | 個人で事業を営む人 |
| 会社員との両立 | 可能 | 可能 |
| 仕事内容 | 雇用・業務委託・自分の事業などさまざま | 自分で事業を行う |
| 法人設立 | 必要とは限らない | 法人を設立しない |
| 開業に関する手続き | 働き方による | 事業を開始した場合は税務手続きを確認 |
| 確定申告 | 所得などによって必要 | 所得などによって必要 |
このように、副業は「働き方」、個人事業主は「事業を営む主体」という違いがあります。
したがって、「副業を続けるか、個人事業主になるか」という二者択一で考える必要はありません。
会社員として本業を続けながら、副業として個人事業を始めることも可能です。
副業が継続的な事業へ成長してきたら、開業に関する手続きや帳簿、確定申告などについて確認し、本格的な事業運営に備えていきましょう。
15. 副業はいくら稼いだら個人事業主になるべきですか?
「副業で年間○万円稼いだら個人事業主になる」という一律の基準はありません。 収入の金額だけではなく、仕事を継続して行っているか、事業としてどのように活動しているかなども含めて考える必要があります。
そのため、「副業収入が20万円を超えたら個人事業主になる」といった考え方も正確ではありません。
「20万円」と個人事業主になる基準は別の話
副業でよく出てくる「20万円」という金額は、一定の給与所得者について、給与所得・退職所得以外の所得に関する所得税の確定申告が必要かどうかを判断する基準のひとつです。
個人事業主になる金額の基準ではありません。
つまり、
副業所得が20万円を超えた = 個人事業主にならなければならない
というルールではありません。
反対に、収入がまだ少なくても、継続して自分の事業を行っているケースもあります。
金額だけでなく事業の実態を考える
副業が事業として本格化してきたかを考える際には、売上額だけでなく、
- 継続して仕事を受注している
- 自分で商品やサービスを販売している
- 今後も継続して事業を行う予定がある
- 事業のために設備やサービスへ投資している
- 売上や経費を帳簿で管理している
- Webサイトや名刺などを用意して営業している
といった活動の実態も重要になります。
なお、開業届を提出しただけで、副業による所得が自動的に事業所得になるわけではありません。
所得区分については、実際の活動内容や事業としての実態などを踏まえて判断する必要があります。
本格的に続けるなら早めに事業環境を整える
副業を一時的な収入ではなく、今後も継続する事業として育てたいのであれば、金額だけにこだわらず早めに事業環境を整えておくとよいでしょう。
たとえば、
- 開業に必要な税務手続きを確認する
- 青色申告を利用するか検討する
- 副業専用の銀行口座を用意する
- クレジットカードを事業用と私用で分ける
- 会計ソフトなどで帳簿を管理する
- 事業用の住所や連絡先を用意する
などがあります。
特に青色申告を利用したい場合は申請期限があるため、「もっと稼げるようになってから考えよう」と先延ばしにせず、早めに制度を確認しておくことが大切です。
また、副業がさらに成長した場合は、会社員を続けながら個人事業を行うだけでなく、独立や法人化を検討することもできます。
副業でいくら稼いだら個人事業主になるという明確な金額基準はありません。副業を継続的な事業として育てていくのであれば、売上額だけでなく事業の実態や今後の計画を踏まえて、必要な手続きや環境を整えていきましょう。
16. 副業でも青色申告はできますか?
副業であっても、青色申告の対象となる所得があり、必要な手続きを行えば青色申告を利用できます。 会社員として本業を続けていること自体を理由に、青色申告ができなくなるわけではありません。
ただし、副業による収入があれば誰でも青色申告を利用できるわけではありません。
青色申告を利用できる所得は決まっている
青色申告制度を利用できるのは、不動産所得・事業所得・山林所得がある人です。
そのため、会社員が副業として継続的に事業を行い、その所得が事業所得に該当する場合には、青色申告を利用できる可能性があります。
一方、副業による所得が雑所得に該当する場合は、青色申告の対象にはなりません。
また、開業届を提出しただけで、副業による所得が自動的に事業所得になるわけではありません。
実際の活動内容や事業としての実態などを踏まえて、適切な所得区分で申告する必要があります。
青色申告には事前の申請が必要
青色申告を利用するには、原則として「所得税の青色申告承認申請書」を所定の期限までに税務署へ提出する必要があります。
開業届とは別の手続きなので注意しましょう。
特に副業を始めた年から青色申告を利用したい場合は、開業した時期によって申請期限が変わるため、早めに確認しておくことが大切です。
青色申告にはどんなメリットがある?
一定の要件を満たすことで、最大65万円の青色申告特別控除を受けられることが大きな特徴です。
控除額は要件によって65万円・55万円・10万円に分かれます。
そのほかにも、一定の要件を満たせば純損失の繰越しなど、青色申告者向けの制度を利用できる場合があります。
ただし、青色申告を利用する場合は、必要な帳簿を作成し、帳簿や関係書類を適切に保存する必要があります。
副業でも青色申告は可能ですが、「副業だから使えるか」ではなく、その所得が青色申告の対象となる所得に該当するかがポイントです。
副業を継続的な事業として行う予定であれば、所得区分や申請期限を確認したうえで、青色申告を利用するか検討するとよいでしょう。
17. 副業で屋号を付けることはできますか?
はい、副業として個人で事業を行っている場合でも屋号を付けることができます。 屋号は個人事業で使用する事業名や店舗名、サービス名などにあたるもので、必ず付けなければならないものではありません。
たとえば、Web制作やデザイン、ネットショップなどを副業で行う場合に、本名とは別の屋号を決めて事業を行うことができます。
屋号はどんな場面で使える?
屋号を決めると、たとえば次のような場面で使用できます。
- Webサイト
- 名刺
- 請求書・見積書
- 領収書
- メール署名
- ネットショップ
- 広告・パンフレット
- 事業用の銀行口座
本名だけで活動するよりも、事業名やサービス名を統一して使用したい場合に便利です。
ただし、銀行口座などで屋号を使用できるかどうかは金融機関によって異なります。
屋号と法人名は別のもの
屋号を付けても、株式会社や合同会社などの法人になるわけではありません。
たとえば、
ABCデザイン → 個人事業の屋号
株式会社ABCデザイン → 法人の商号
という違いがあります。
個人事業主は屋号を使用していても、法律上は事業主である個人が契約などの主体となります。
また、法人と誤認されるような名称の使用には注意が必要です。
屋号を決めるときは既存の名称も確認する
屋号は比較的自由に決められますが、すでに他社が使用している名称や登録商標などには注意しましょう。
事業を長く続ける予定であれば、
- 同じ名称の事業者がいないか
- 商標登録されていないか
- 希望するドメインを取得できるか
- SNSのアカウント名を利用できるか
なども確認しておくと、その後のブランド展開がしやすくなります。
副業でも屋号を付けることは可能で、Webサイトや名刺、請求書などさまざまな場面で使用できます。
必須ではありませんが、副業を継続的な事業として育てたい場合は、事業内容に合った覚えやすい屋号を考えてみるとよいでしょう。
18. 副業で自宅住所を公開したくない場合はどうすればいいですか?
副業で自宅住所を公開したくない場合は、自宅とは別に事業用住所を用意する方法があります。 代表的な選択肢のひとつが、バーチャルオフィスの利用です。
副業を自宅で行っていても、Webサイトや名刺、ネットショップなどで事業用住所が必要になることがあります。
副業でも住所を使用する場面がある
副業の仕事内容によって異なりますが、住所を使用する場面としては次のようなものがあります。
- Webサイト
- 名刺
- 請求書・見積書
- ネットショップ
- 取引先との契約
- 郵便物の受取先
- 特定商取引法に基づく表記
自宅住所をそのまま使用すると、Webサイトなどを通じて不特定多数の人に公開される可能性があります。
特に自宅でオンラインビジネスを行う場合は、「実際に仕事をする場所」と「事業用として使用する住所」を分けることも検討するとよいでしょう。
バーチャルオフィスで事業用住所を用意できる
バーチャルオフィスは、実際の事務所を借りるよりも費用を抑えながら、事業用の住所などを利用できるサービスです。
副業で利用する場合には、
仕事をする場所 → 自宅
事業用住所 → バーチャルオフィス
という使い分けができます。
レゾナンスでは法人だけでなく、個人や個人事業主でもバーチャルオフィスを利用できます。
そのため、副業を始める段階から事業用住所を用意し、将来的に個人事業として本格的に活動するといった使い方も可能です。
用途によって利用できる住所か確認する
ただし、バーチャルオフィスを契約すれば、あらゆる手続きで必ずその住所を使用できるわけではありません。
事業内容や手続きによっては、実際に事業を行う場所が必要だったり、バーチャルオフィスでは許認可を取得できなかったりする場合があります。
また、ネットショップなどで特定商取引法に基づく表示が必要になる場合も、適用されるルールを確認することが重要です。
「どこに住所を掲載したいのか」「何の手続きに住所を使用したいのか」を整理したうえで、利用できるか確認しましょう。
将来の独立・法人化まで考えて住所を選ぶ
副業を将来的に本格的な事業へ成長させたい場合は、法人化した後も利用できる住所かどうか確認しておくのもポイントです。
レゾナンスでは、個人として契約した後に法人を設立した場合、個人契約から法人契約へ無料で切り替えることができます。
また、法人登記に対応した住所を利用できるため、
会社員+副業
↓
個人事業主として本格的に活動
↓
独立
↓
法人化
と事業の形が変化しても、同じ事業用住所を継続して利用することが可能です。
副業で自宅住所を公開したくない場合は、バーチャルオフィスを利用して自宅とは別の事業用住所を用意する方法があります。
ただし、住所を使用できる範囲は事業内容や用途によって異なるため、必要な許認可や各種制度、バーチャルオフィスの利用条件を確認してから契約しましょう。
副業から起業・独立するときの疑問

19. 起業とは何ですか?
起業とは、自分で新しく事業を始めることです。 株式会社や合同会社を設立することだけを指すのではなく、個人で事業を始めることも起業に含まれます。
そのため、会社員が副業として自分の商品やサービスを提供し始めることも、広い意味では起業のひとつと考えられます。
起業する方法は大きく個人と法人がある
起業する方法としては、大きく次のような選択肢があります。
- 個人で事業を始める
- 株式会社を設立する
- 合同会社を設立する
小規模な事業であれば、まず個人として始め、事業が成長してから法人化する方法もあります。
一方、取引先との関係や事業計画、資金調達、従業員の雇用などを考えて、最初から法人を設立するケースもあります。
起業するからといって、必ず最初に会社を作る必要があるわけではありません。
会社員のまま起業することもできる
起業というと「会社を辞めて独立する」というイメージがありますが、必ずしも同時に行う必要はありません。
たとえば、
会社員として働きながら副業で事業を始める
↓
売上や顧客を増やす
↓
事業が安定してから独立する
という進め方もできます。
本業による収入を確保しながら事業を始められるため、最初から独立する場合と比べて、収入面のリスクを抑えながら事業を試すことができます。
ただし、会社員として起業する場合は、勤務先の副業・兼業に関するルールを確認しておきましょう。
起業前に事業の基本を整理しておく
実際に起業する際には、商品やサービスだけでなく、
- 誰を顧客にするのか
- どのように売上を作るのか
- どのくらい費用がかかるのか
- 個人と法人のどちらで始めるのか
- 事業用住所をどこにするのか
- 必要な許認可はないか
- 税務や経理をどう管理するのか
なども考えておく必要があります。
特に副業から起業する場合は、副業の段階で顧客や売上、必要経費などの実績を作っておくと、独立後の事業計画も立てやすくなります。
起業とは会社を設立することだけではなく、自分で新しい事業を始めることです。個人事業として小さく始める方法も、最初から法人を設立する方法もあるため、事業内容や将来の計画に合わせて選択しましょう。
20. 副業と起業の違いは何ですか?
副業は本業とは別に仕事をする働き方を指し、起業は自分で新しく事業を始めることを指します。 そのため、副業と起業はどちらか一方を選ぶものではなく、「会社員として働きながら副業で起業する」ことも可能です。
たとえば、会社員が休日に別の会社でアルバイトをする場合は副業ですが、自分で事業を始めているわけではないため、一般的には起業とは区別されます。
一方、会社員が自分でWeb制作サービスを始め、顧客から直接仕事を受注している場合は、副業でありながら起業していると考えることができます。
副業と起業は基準となる視点が違う
簡単に整理すると、次のような違いがあります。
| 項目 | 副業 | 起業 |
|---|---|---|
| 基本的な意味 | 本業以外に行う仕事 | 自分で新しい事業を始めること |
| 会社員との両立 | 可能 | 可能 |
| 他社でのアルバイト | 含まれる | 通常は含まれない |
| 自分で事業を行う | 含まれる場合がある | 含まれる |
| 法人設立 | 必要ない | 必要とは限らない |
つまり、副業は「本業との関係」を表す言葉、起業は「自分で事業を始めること」を表す言葉と考えると分かりやすいでしょう。
副業から起業する明確な境界線があるわけではない
「月○万円を超えたら副業ではなく起業」といった明確な金額基準があるわけではありません。
最初は小さな副業として始めた仕事でも、継続して顧客を獲得し、商品やサービスを提供するようになれば、本格的な事業へ発展することがあります。
たとえば、
スキルを活かして副業を始める
↓
継続的に仕事を受注する
↓
個人事業として本格的に運営する
↓
会社を退職して独立する
↓
必要に応じて法人化する
という流れも考えられます。
副業から始めることで事業を試すことができる
副業から起業するメリットのひとつは、本業の収入を確保しながら、自分の事業に需要があるか試せることです。
副業の段階で、
- 顧客を獲得できるか
- 継続して売上を作れるか
- どの程度の経費がかかるか
- 自分一人で事業を運営できるか
- 独立後に必要な収入を確保できそうか
などを確認できます。
事業が軌道に乗ってから独立を検討することで、いきなり会社を辞めて起業する場合と比べて、収入面のリスクを抑えながら準備を進めることもできます。
副業は本業以外の仕事を行う働き方、起業は自分で新しい事業を始めることです。両者は対立するものではなく、副業として小さく起業し、事業の成長に合わせて独立する方法もあります。
21. 起業するには何から始めればいいですか?
起業を考えたら、まず「誰に・何を提供して・どのように売上を得るのか」を整理することから始めましょう。 会社設立や開業届などの手続きを先に考えがちですが、最初に事業の基本を固めることが重要です。
最初から完璧な事業計画を作る必要はありません。まずは事業の内容と必要な準備を整理し、小さく始めながら改善していく方法もあります。
まず事業内容と顧客を明確にする
最初に考えたいのは、次の3点です。
- 誰を顧客にするのか
- どのような商品・サービスを提供するのか
- どのように売上を得るのか
あわせて、同じような商品・サービスを提供している競合や市場についても調べておきましょう。
副業から起業する場合は、実際に小さく販売・受注して需要を確かめる方法もあります。
必要なお金を計算する
次に、事業を始めるための初期費用と、継続して必要になる費用を整理します。
たとえば、
- 商品や材料の仕入れ
- パソコン・設備
- Webサイト
- 広告費
- ソフトウェア
- 通信費
- 事務所・バーチャルオフィス
- 税理士などの専門家費用
などがあります。
売上だけでなく「毎月いくらかかるのか」まで把握しておくことが重要です。
会社を退職して独立する予定であれば、事業資金だけでなく当面の生活費についても考えておきましょう。
個人事業と法人のどちらで始めるか考える
事業は、個人として始める方法と、株式会社や合同会社などを設立して始める方法があります。
小規模に始めたい場合は個人事業からスタートし、事業の成長に合わせて法人化することも可能です。
一方、取引先との関係や資金調達、従業員の雇用などを考えて、最初から法人を設立するケースもあります。
どちらが適しているかは、売上額だけでなく事業内容や将来の計画によって異なります。
必要な手続きと事業環境を整える
事業の方向性が決まったら、実際に開業するための準備を進めます。
- 必要な許認可を確認する
- 開業・法人設立に必要な手続きを行う
- 事業用住所を決める
- 銀行口座やクレジットカードを用意する
- 会計・帳簿の管理方法を決める
- Webサイトや名刺を用意する
- 契約書や請求書などの書類を準備する
業種によっては、営業を始める前に許可や届出などが必要になるため、事前に確認しましょう。
また、自宅住所を事業用として公開したくない場合は、バーチャルオフィスを利用して事業用住所を用意する方法もあります。
起業は「会社を作ること」から始めるのではなく、事業内容・顧客・収支を整理し、必要な環境や手続きを順番に整えていくことが大切です。
副業から始められる事業であれば、まず小さくスタートして需要や収益性を確認しながら、独立や法人化を検討するのもよいでしょう。
22. 副業から独立するタイミングはいつですか?
副業から独立するタイミングに「月収○万円を超えたら独立」といった一律の基準はありません。 売上や利益だけでなく、その収入を継続できる見込みや顧客数、生活資金などを総合的に考えて判断することが大切です。
一時的に副業収入が本業の給与を超えたとしても、その売上が翌月以降も続くとは限りません。
独立を検討するときは、「今いくら稼げているか」だけでなく「独立後も事業を継続できるか」という視点で考えましょう。
売上よりも利益と継続性を確認する
まず確認したいのが、副業の収益状況です。
たとえば月50万円を売り上げていても、仕入れや広告費、外注費などで40万円かかっていれば、手元に残る金額は大きくありません。
独立前には、
- 毎月どのくらい売上があるか
- 経費を差し引いた利益はいくらか
- 売上が数か月以上継続しているか
- 今後も仕事を受注できる見込みがあるか
- 特定の取引先だけに依存していないか
などを確認しましょう。
単月の最高売上ではなく、一定期間の平均的な収益を見ることが重要です。
独立後の生活費や固定費も計算する
会社員から独立すると、給与がなくなるだけでなく、お金の流れも変わります。
事業に必要な経費に加えて、
- 家賃や食費などの生活費
- 税金
- 健康保険
- 年金
- 事業用サービスの利用料
- 予期しない支出
なども考えておく必要があります。
売上が一時的に減少しても事業を続けられるよう、ある程度の生活資金や事業資金を確保してから独立することも重要です。
会社を辞めることで事業が伸びるかも考える
独立の判断では、「会社員を辞めても生活できるか」だけでなく、独立することで事業をさらに成長させられるかも考えてみましょう。
たとえば、
「依頼はあるのに本業があるため断っている」
「平日に対応できれば受注を増やせる」
「事業に使える時間が増えれば新しいサービスを展開できる」
といった状態であれば、独立によって売上を伸ばせる可能性があります。
反対に、本業を辞めても仕事量が増える見込みがないのであれば、副業を続けながら事業を育てる方法もあります。
独立前に事業の基盤を整えておく
独立することを決めたら、退職前から準備を進めておくとスムーズです。
たとえば、
- 顧客や取引先を確保する
- 売上・経費を把握する
- 事業用口座を整える
- 帳簿・会計の仕組みを作る
- 事業用住所を決める
- 必要な許認可を確認する
- 退職後の健康保険や年金を確認する
- 個人事業のまま続けるか法人化するか検討する
などがあります。
副業から独立するタイミングは、収入額だけで決めるものではありません。収益の継続性、生活資金、顧客基盤、独立後の成長見込みなどを確認し、「会社を辞めても事業を継続できる状態になっているか」を基準に判断しましょう。
23. 起業するなら個人事業主と法人のどちらがいいですか?
起業するときに個人事業主と法人のどちらが適しているかは、事業規模や利益、取引先、今後の事業計画などによって異なります。 小さく事業を始めたい場合は個人事業主、最初から事業を大きく展開する予定がある場合は法人を選択する方法があります。
「売上が○万円を超えたら必ず法人」といった一律の基準があるわけではありません。
個人事業主と法人の主な違い
代表的な違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 項目 | 個人事業主 | 法人 |
|---|---|---|
| 開業・設立手続き | 比較的簡単 | 法人設立手続きが必要 |
| 設立費用 | 法人設立費用は不要 | 登録免許税などが必要 |
| 税金 | 所得税など | 法人税など |
| 社会保険 | 状況によって異なる | 原則として加入が必要 |
| 経理・申告 | 法人より比較的シンプル | 複雑になりやすい |
| 事業上の信用 | 取引先などによる | 法人を条件とする取引もある |
| 資金調達 | 方法が限られる場合がある | 出資など法人ならではの方法もある |
個人事業主は法人と比較して、少ない費用と手続きで事業を始めやすいのが特徴です。
そのため、会社員が副業から起業する場合には、まず個人で事業を始める方法も考えられます。
最初から法人が向いている場合もある
一方で、事業内容によっては最初から法人を設立した方が適している場合があります。
たとえば、
- 法人との取引を中心に行う
- 取引条件として法人であることを求められる
- 複数人で事業を始める
- 従業員を雇用する予定がある
- 外部からの出資を検討している
- 最初から一定規模の事業を計画している
といったケースです。
法人には株式会社や合同会社などがあり、それぞれ設立費用や仕組みが異なります。
税金だけで法人化を判断しない
個人事業の利益が増えてくると、法人化によって税負担が変わる場合があります。
ただし、「利益が○万円になったら法人化すれば必ず得」という単純なものではありません。
法人化すると税金だけでなく、社会保険、役員報酬、法人の維持費、経理・申告の負担なども変わります。
そのため、法人化を検討するときは税金だけで判断せず、事業全体でどの程度の負担になるかを比較することが重要です。
具体的な税負担を比較したい場合は、税理士などの専門家へ相談するとよいでしょう。
副業なら個人事業から始めて法人化する方法もある
最初から将来の形を決め切る必要はありません。
たとえば、
会社員として副業を始める
↓
個人事業として本格的に運営する
↓
独立する
↓
事業規模に応じて法人化する
という流れも可能です。
副業の段階では個人で小さく始め、実際の売上や利益、取引先などを確認してから法人化を判断する方法もあります。
個人事業主と法人のどちらがよいかは、起業時の事業規模だけでなく、将来どのような事業にしたいかによっても変わります。
開業・設立費用、税金、社会保険、取引先、資金調達などを比較し、自分の事業に適した形を選びましょう。
24. 起業にはどのくらいの資金が必要ですか?
起業に必要な資金は、事業内容や個人・法人のどちらで始めるかによって大きく異なります。 Web制作やコンサルティングなど比較的少ない設備で始められる事業もあれば、店舗や設備、仕入れなどにまとまった資金が必要な事業もあります。
そのため、「起業には最低○万円必要」と一律に考えるのではなく、自分の事業に必要な初期費用と継続的な支出を計算することが重要です。
まず初期費用を計算する
起業時に必要となる費用としては、たとえば次のようなものがあります。
- パソコン・スマートフォン
- 商品や材料の仕入れ
- 機械・設備
- Webサイト制作費
- サーバー・ドメイン
- 広告・宣伝費
- 名刺やパンフレット
- 事務所の契約費用
- バーチャルオフィスの利用料
- 法人を設立する場合の設立費用
すでに所有しているパソコンを利用し、自宅でオンラインサービスを提供するような事業であれば、比較的少ない初期費用で始められる場合もあります。
一方、店舗を借りたり、大量の商品を仕入れたりする事業では、より多くの資金が必要になります。
開業後の運転資金も用意しておく
起業資金を考えるときは、開業時の費用だけでなく、事業を継続するための運転資金も考えておきましょう。
事業を始めてすぐに十分な売上が発生するとは限りません。
開業後には、
- 仕入費
- 家賃
- 通信費
- 広告費
- 外注費
- ソフトウェアなどの利用料
- 人件費
などの支払いが継続的に発生する場合があります。
「事業を始めるためにいくら必要か」だけでなく、売上が安定するまで事業を続けられる資金があるかまで考えておくことが大切です。
独立するなら生活資金も考える
会社員が副業から独立する場合は、事業資金とは別に生活資金についても考えておく必要があります。
会社を退職すると毎月の給与がなくなるため、売上が安定するまでの期間も、
- 住居費
- 食費
- 水道光熱費
- 税金
- 健康保険
- 年金
などの支払いが発生します。
そのため、事業資金と生活資金を分けて計算しておくと、独立後の資金計画を立てやすくなります。
固定費を抑えて小さく始める方法もある
副業から起業する場合は、最初から大きな事務所を借りたり、多額の設備投資をしたりせず、小さく始める方法もあります。
たとえば、自宅で仕事ができる事業であれば、
作業場所 → 自宅
事業用住所 → バーチャルオフィス
と分けることで、実際の事務所を借りる場合と比べて固定費を抑えられる可能性があります。
副業の段階で商品やサービスを試し、売上や需要を確認してから投資を増やしていく方法も考えられます。
起業に必要な資金は事業によって異なります。初期費用だけで判断せず、「初期費用+運転資金+独立する場合は生活資金」の3つに分けて計算し、無理のない資金計画を立てましょう。
副業・起業と事業用住所に関する疑問
25. 副業でもバーチャルオフィスを利用できますか?
はい、副業でもバーチャルオフィスを利用できます。 自宅で仕事をしながら、自宅とは別に事業用住所を用意したい場合などに活用できます。
バーチャルオフィスは法人だけのサービスではありません。会社員が副業を始める段階や、個人事業主として事業を行う場合にも利用できます。
副業でバーチャルオフィスを利用するメリット
副業では実際の事務所を必要としないケースも多くあります。
たとえば、
- Web制作・デザイン
- プログラミング
- Webライティング
- コンサルティング
- オンライン講師
- ネットショップ運営
など、自宅やオンラインで仕事を完結できる事業です。
このような場合に、
仕事をする場所 → 自宅
事業用として使用する住所 → バーチャルオフィス
と分けることができます。
実際の事務所を借りるより費用を抑えながら、事業用住所を用意できることがバーチャルオフィスのメリットです。
レゾナンスは副業・個人事業でも利用できる
レゾナンスは、法人だけでなく個人や個人事業主でも契約できます。
副業を始める段階から契約し、バーチャルオフィスの住所を事業用として利用することも可能です。
また、契約住所に届いた郵便物の受取・転送にも対応しているため、自宅とは別に事業用の郵便物の受取先を用意したい場合にも利用できます。
副業を始める時点では小規模な事業でも、
会社員+副業
↓
個人事業主として本格的に活動
↓
独立
と事業を成長させていくことができます。
利用する前に事業内容や用途を確認する
ただし、すべての事業でバーチャルオフィスを利用できるとは限りません。
許認可が必要な業種などでは、実際に事業を行う場所や設備について要件が定められている場合があります。
そのため、バーチャルオフィスを利用する際には、
- 自分の事業で利用できるか
- 必要な許認可に問題がないか
- どの用途で住所を使用するのか
- 必要な郵便物を受け取れるか
- 将来的に法人登記する予定があるか
などを確認しておきましょう。
副業でもバーチャルオフィスを利用できます。特に自宅で仕事ができる副業では、仕事場は自宅のまま、事業用住所だけを分ける方法として活用できます。
将来的に個人事業の本格化や独立、法人化を考えている場合は、その後も継続して利用できるバーチャルオフィスを選んでおくと住所変更の負担も抑えやすいでしょう。
26. バーチャルオフィスを使えば自宅住所を公開せずに副業できますか?
バーチャルオフィスを利用することで、自宅住所を事業用として公開する機会を減らすことができます。 Webサイトや名刺などに自宅住所を掲載したくない場合に、自宅とは別の事業用住所を用意する方法として活用できます。
ただし、バーチャルオフィスを利用すれば、自宅住所を一切どこにも知らせる必要がなくなるわけではありません。
自宅住所と事業用住所を分けられる
自宅で副業をしている場合、仕事をする場所と外部へ案内する住所を必ず同じにする必要があるとは限りません。
たとえば、
実際に仕事をする場所 → 自宅
Webサイトや名刺などの事業用住所 → バーチャルオフィス
と使い分ける方法があります。
特にWebサイトは不特定多数の人が閲覧できるため、自宅住所をインターネット上に掲載することへ抵抗がある人にとって、バーチャルオフィスは選択肢のひとつになります。
自宅住所が必要になる手続きもある
一方、バーチャルオフィスを利用していても、本人確認や行政上の手続き、金融機関との取引などで、実際の居住地である自宅住所の申告が必要になる場合があります。
つまり、
「事業用として公開する住所を分ける」
ことと、
「自宅住所を誰にも知らせない」
ことは別です。
バーチャルオフィスは、身元や居住地を隠すためのサービスではありません。
ネットショップなどでは特定商取引法も確認する
ネットショップなどの通信販売を行う場合は、特定商取引法に基づく表示についても確認が必要です。
事業者の氏名・住所・電話番号などについて表示義務が定められており、バーチャルオフィスを利用する場合にも、必要な要件を満たしているか確認する必要があります。
また、利用するECサービスやプラットフォーム独自のルールが設けられている場合もあります。
バーチャルオフィスを契約しただけで、あらゆるサービスや手続きで自宅住所を非公開にできるとは限らないため、利用目的ごとに確認しましょう。
レゾナンスなら副業の段階から利用できる
レゾナンスは、法人だけでなく個人や個人事業主も利用できます。
副業を始める段階から事業用住所を用意できるため、実際の仕事は自宅で行いながら、事業用住所を分けて運営することが可能です。
さらに、事業が成長して法人化する場合には、レゾナンスの住所を法人登記に利用することもできます。
バーチャルオフィスを利用すれば、自宅住所をWebサイトや名刺などで事業用住所として公開する機会を減らせます。
ただし、自宅住所が必要となる手続きもあるため、「自宅住所を完全に隠すサービス」ではなく、「自宅とは別の事業用住所を持つサービス」と考えると分かりやすいでしょう。
27. 副業の名刺やWebサイトにバーチャルオフィスの住所を掲載できますか?
はい、利用しているバーチャルオフィスの契約内容で認められている範囲であれば、名刺やWebサイトなどに事業用住所として掲載できます。
副業で顧客や取引先とやり取りする場合、名刺やWebサイトなどに事業者の所在地を掲載したいケースがあります。
その際、自宅住所を掲載する代わりにバーチャルオフィスの住所を利用する方法があります。
さまざまな事業ツールに住所を利用できる
バーチャルオフィスの住所は、サービスや契約内容によって異なりますが、たとえば次のような用途で利用できます。
- 名刺
- Webサイト
- 会社案内・パンフレット
- 請求書
- 見積書
- 郵便物の受取先
- ネットショップなどの事業用住所
レゾナンスでも、契約した住所を事業用住所として利用できます。
自宅で副業をしている場合でも、顧客や取引先へ案内する事業用住所を自宅とは分けることが可能です。
掲載先ごとのルールは確認する
ただし、「バーチャルオフィスの住所だから、どこにでも自由に掲載できる」というわけではありません。
ネットショップなどでは特定商取引法への対応が必要になる場合があります。
また、GoogleビジネスプロフィールやECモール、金融機関、各種Webサービスなどでは、それぞれ住所に関する独自の登録条件が定められていることがあります。
利用するサービスの規約や、事業に適用される法令を確認しましょう。
事業開始時から住所を決めておくと変更の手間を減らせる
副業を始めてから事業用住所を変更すると、Webサイトや名刺、取引先への案内などを修正する必要が生じる場合があります。
将来的に事業を本格化する予定があるなら、副業を始める段階から継続して使用できる事業用住所を選んでおくのもひとつの方法です。
副業でも、バーチャルオフィスの住所を名刺やWebサイトなどに掲載できます。利用できる範囲はサービスや掲載先によって異なるため、それぞれの利用条件を確認したうえで使用しましょう。
28. 副業から法人化した場合も同じ住所を使えますか?
法人登記に対応しているバーチャルオフィスであれば、副業・個人事業で利用していた住所を、法人化後も引き続き利用できる場合があります。
副業から起業する場合、最初から法人を設立するとは限りません。
個人として小さく事業を始め、売上や取引先が増えてから法人化するケースもあります。
同じ住所を使えば住所変更の負担を減らせる
事業用住所を途中で変更すると、
- Webサイト
- 名刺
- 請求書
- 契約書
- 取引先への登録情報
- 各種サービス
などの住所変更が必要になる場合があります。
そのため、将来的な法人化を考えている場合は、法人登記にも利用できる住所を最初から選んでおくと便利です。
レゾナンスなら法人化後も利用できる
レゾナンスでは、法人登記に対応した住所を利用できます。
そのため、
会社員+副業
↓
個人事業主として活動
↓
独立
↓
株式会社・合同会社などを設立
という流れで事業が成長した場合にも、同じ住所を継続して利用することが可能です。
また、レゾナンスでは個人契約から法人契約への切り替えを無料で行うことができます。
副業の段階から将来の法人化まで見据えて事業用住所を用意したい場合にも利用できます。
法人化すると住所を使用する場面が増える
法人を設立すると、本店所在地として登記した住所は法人の登記情報として扱われます。
そのほかにも、税務・社会保険関係の手続きや銀行口座、取引先との契約など、さまざまな場面で法人の所在地を使用することになります。
そのため、法人化を予定している場合は、
- 法人登記に利用できるか
- 法人化後も契約を継続できるか
- 郵便物を受け取れるか
- 法人契約への変更手続き
- 追加料金の有無
などを事前に確認しておくとよいでしょう。
副業から将来的に法人化する予定がある場合は、法人登記に対応したバーチャルオフィスを最初から選んでおくことで、事業用住所を継続して利用しやすくなります。
レゾナンスでは個人から法人への契約切り替えにも対応しているため、事業の成長に合わせて同じ住所を利用できます。
副業・起業を始める前の最終チェック
29. 副業から起業する場合に注意することは何ですか?
副業から起業する場合は、売上だけでなく、勤務先のルール、税金、資金、顧客、事業用住所などを確認しておくことが大切です。 特に会社を退職して独立する場合は、会社員のときとは税金や社会保険などの環境も変わります。
副業が順調だからといって、すぐに独立する必要はありません。事業を継続できる状態になっているかを確認しながら準備を進めましょう。
勤務先のルールを確認する
会社員として副業を続けながら起業する場合は、勤務先の就業規則や副業・兼業に関するルールを確認します。
特に、
- 副業の届出・許可
- 競業に関する制限
- 秘密保持義務
- 本業への影響
などには注意しましょう。
会社を退職する予定がある場合でも、在職中は勤務先との雇用関係が続いています。
売上ではなく「継続して利益を出せるか」を考える
起業・独立を判断するときは、一時的な売上だけで判断しないことが重要です。
- 継続して仕事を受注できるか
- 経費を差し引いて利益が残っているか
- 特定の取引先だけに依存していないか
- 売上が減った場合にも事業を続けられるか
- 新しい顧客を獲得する方法があるか
などを確認しましょう。
副業の段階で実績を作っておけば、独立後の収支も予測しやすくなります。
税金・社会保険・資金を確認する
会社員から独立すると、お金に関する環境も変わります。
所得税や住民税だけでなく、健康保険や年金などについても確認が必要です。
また、売上が安定するまでの期間を考えて、事業資金と生活資金の両方を準備しておくことも重要です。
個人事業として続けるのか、株式会社や合同会社を設立するのかについても、事業規模や将来の計画に合わせて検討しましょう。
事業用の環境を整えておく
本格的に起業するのであれば、
- 事業用銀行口座
- クレジットカード
- 会計・帳簿の管理方法
- Webサイト
- 事業用メールアドレス
- 契約書・請求書
- 事業用住所
なども整理しておくと、その後の事業運営がスムーズになります。
自宅住所を事業用として公開したくない場合は、バーチャルオフィスを利用する方法もあります。
副業から起業するときは「会社を辞めること」をゴールにするのではなく、独立後も事業を継続できる状態を作ることが重要です。
副業期間を準備期間として活用し、顧客・収益・資金・税務・事業環境などを整えてから次の段階へ進みましょう。
30. 副業・起業を始める前に最低限確認しておくことは何ですか?
副業・起業を始める前には、仕事内容だけでなく、勤務先のルール、税金、お金の管理、事業用住所、将来の独立などについて確認しておきましょう。
特に会社員が副業から事業を始める場合は、最初からすべてを完璧に整える必要はありません。
ただし、最低限必要なルールや手続きを知らないまま始めてしまうと、後から勤務先や税務、経理などで困る可能性があります。
副業を始める前のチェックリスト
会社員として副業を始める場合は、まず次の項目を確認しましょう。
- 勤務先で副業が認められているか
- 副業の届出や許可が必要か
- 本業と競合する事業ではないか
- 秘密保持などのルールに問題がないか
- 本業に支障が出ない働き方ができるか
- どのような仕事で収入を得るのか
- 必要な許認可がないか
特に勤務先が届出や許可を求めている場合は、定められた手続きを確認しましょう。
税金とお金の管理も準備する
副業で収入を得るようになったら、税金や経理についても考える必要があります。
最低限、
- 売上・収入を記録する
- 必要経費を記録する
- 領収書・請求書などを保存する
- 確定申告が必要か確認する
- 住民税の手続きを確認する
- 開業に関する手続きを確認する
- 青色申告を利用するか検討する
- インボイス登録が必要か検討する
といった準備をしておきましょう。
また、事業用の銀行口座やクレジットカードを用意してプライベートのお金と分けておくと、経理や確定申告の負担を減らしやすくなります。
事業用住所についても考えておく
自宅で副業する場合は、事業用住所をどうするかも確認しておきたいポイントです。
Webサイトや名刺、ネットショップなどで住所を使用する場合、自宅住所をそのまま掲載する方法もありますが、バーチャルオフィスを利用して自宅とは別の事業用住所を用意することもできます。
レゾナンスでは、法人だけでなく個人や個人事業主でもバーチャルオフィスを利用できます。
将来的に法人化する場合は、同じ住所を法人登記に利用し、個人契約から法人契約へ無料で切り替えることも可能です。
将来どこまで事業を成長させたいか考える
副業を始める時点で、必ず独立や法人化を決める必要はありません。
ただし、
会社員+副業
↓
個人事業として本格化
↓
独立
↓
法人化
という選択肢があることを知っておけば、事業の成長に合わせて次のステップを考えやすくなります。
副業が小さいうちから売上や経費を記録し、事業用のお金や住所を整理しておくことも、その後の事業運営に役立ちます。
副業・起業前の最終チェック
最後に、これまでの内容をまとめて確認しておきましょう。
- □ 勤務先の副業ルールを確認した
- □ 副業の届出・許可が必要か確認した
- □ 事業内容と顧客を決めた
- □ 必要な許認可を確認した
- □ 初期費用・毎月の経費を計算した
- □ 売上・経費を記録する方法を決めた
- □ 確定申告・住民税について確認した
- □ 開業に必要な手続きを確認した
- □ 青色申告を利用するか検討した
- □ インボイス登録が必要か検討した
- □ 事業用口座・クレジットカードを検討した
- □ 事業用住所を決めた
- □ 自宅住所を公開するか検討した
- □ 独立する場合の生活資金を確認した
- □ 個人事業と法人のどちらで事業を行うか検討した
すべてを一度に用意する必要はありません。
重要なのは、必要な手続きやリスクを把握したうえで、自分の事業規模に合わせて一つずつ準備することです。
副業で小さく事業を始めれば、本業の収入を確保しながら商品やサービスの需要を確認できます。
そこから事業が成長すれば、個人事業として本格化したり、独立したり、法人化したりすることも可能です。
副業・起業は「始めること」だけをゴールにせず、その後も継続して事業を運営できる環境まで考えて準備しましょう。
まとめ|副業は小さく始めて、起業・独立に向けて準備しよう

副業は、本業の収入を確保しながら自分のスキルやアイデアを事業として試せる方法のひとつです。
最初から会社を辞めたり、法人を設立したりする必要はありません。
会社員として副業を始める
↓
継続的に仕事を受注する
↓
個人事業として本格的に運営する
↓
事業が安定したら独立する
↓
必要に応じて法人化する
というように、事業の成長に合わせて段階的に進めることもできます。
副業を始める際には、勤務先の就業規則や副業に関するルールを確認するとともに、売上・経費の記録、確定申告や住民税、開業に関する手続きなどについても確認しておきましょう。
また、副業を継続的な事業として育てるのであれば、銀行口座やクレジットカード、会計方法などをプライベートと分けておくと、その後の事業運営や確定申告もスムーズになります。
そして、自宅で副業をする場合に考えておきたいのが事業用住所です。
Webサイトや名刺などに自宅住所を掲載したくない場合は、バーチャルオフィスを利用して、自宅とは別の事業用住所を用意する方法があります。
レゾナンスでは、法人だけでなく個人・個人事業主でもバーチャルオフィスを利用できます。
副業を始める段階から事業用住所として利用し、その後個人事業を本格化したり、法人を設立したりする場合にも継続して利用できます。
副業・起業で大切なのは、最初から完璧な環境を作ることではなく、必要なルールや手続きを確認しながら一つずつ事業の基盤を整えていくことです。
まずは無理のない規模から始め、事業の成長に合わせて独立や法人化など次のステップを検討していきましょう。
参考・確認先
副業・起業に関する制度や手続きは、法改正や制度変更などによって内容が変わる場合があります。実際に手続きを行う際は、以下の公的機関などが公開している最新情報もあわせてご確認ください。
- 国税庁|給与所得者で確定申告が必要な人
副業所得と確定申告の「20万円」の基準などを確認できます。- 国税庁|青色申告制度
青色申告の対象者、申請期限、青色申告特別控除などを確認できます。- 国税庁|タックスアンサー
個人事業、必要経費、減価償却、開業時の届出など税金に関する情報を確認できます。- 国税庁|インボイス制度
適格請求書発行事業者の登録や消費税、インボイス制度について確認できます。- 厚生労働省|副業・兼業
副業・兼業の促進に関するガイドラインやモデル就業規則などを確認できます。- 日本年金機構
健康保険や厚生年金保険など、社会保険に関する情報を確認できます。- J-Net21|起業・創業
起業準備、事業計画、資金調達など、創業に関する情報を確認できます。- J-PlatPat|特許情報プラットフォーム
屋号やサービス名を決める際に、登録商標などを検索できます。- 消費者庁|特定商取引法
ネットショップなどの通信販売における表示義務などを確認できます。※住民税の申告や納付方法については、お住まいの市区町村の公式サイトをご確認ください。税務・社会保険・許認可などの取り扱いは、個人の状況や事業内容によって異なります。判断が難しい場合は、税務署、自治体または税理士・社会保険労務士・行政書士などの専門家へご相談ください。