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ビジネスでよく耳にする「フロー」とは?意味や分野ごとの使われ方を解説!

ビジネスでは「フロー」という言葉をよく聞きます。会話はもちろん文書などでも多用される言葉ですが、皆さんはその意味を完璧に理解していますか?

ここでは、フローの意味やビジネスシーンでの使われ方をご紹介。分野によっては特別な意味を持つケースもあるため、そちらも合わせて解説します。

フローは「流れ」という意味!

そもそも「フロー(flow)」とは、『流れ』という意味の言葉です。
液体などが流れる、湧き出るといった意味から転じて、名詞として使う場合は「流れ」を指すようになりました。

日本では業務などの流れに対し「フロー」という言葉を使うケースが多く、現在では日常的に使われるビジネス用語として浸透しています。

ちなみに英語圏ではビジネスの流れを表す際に「フロー」を使いません。あくまでも日本独自の、和製英語のような使い方をする言葉なのです。

フローはビジネスでよく使われる?それぞれの言葉の意味

流れを表す「フロー」は、ビジネスのさまざまなシーンで使われています。

フロー単体で使われる場合は「~の流れ、手順」といった意味合いで使われるのが一般的です。
たとえば、「請求のフローを確認する」という使い方をした場合は「請求の流れや手順を確認する」という意味になります。

またフローは、「○○フロー」「フロー○○」というふうに、他の言葉と組み合わせて使用するケースも多々あります。その一例が以下の言葉です。

  • ワークフロー
  • 業務フロー
  • フローチャート
  • キャリアフロー
  • フロービジネス

それぞれ意味が異なるため、順にご紹介します。

ワークフロー

ワークフローとは、業務の流れと処理方法を図式化したもの(またはその定義)です。

業務で発生する作業工程、および役割分担に応じた処理方法を示しているのが特徴で、ワークフローで都度確認することで、業務の進捗状況を確認しやすくなります。

また、複数の部署や人物が関わる1つの業務・プロジェクトに対し、誰がどこで、何をしているかを共通認識する際にも役立ちます。

ワークフローをもとに作業工程の改善、効率化を図ることもできるため、ビジネスをスムーズに行うためには特に重要なものだといえるでしょう。

業務フロー

業務フローは「ワークフロー」と同じく、業務の一連の流れを図に表したものを指します。
現場で行う業務プロセスをわかりやすく可視化したものであり、作成することで以下のメリットが得られます。

  • 業務開始と終了の判断がしやすい
  • 図や線などで表現されているため、文字よりも直感的に業務の流れを理解しやすい
  • 同じ業務にあたる人たちで共有することで、共通の認識を持ちながら業務に取り組める
  • 齟齬や認識違いを防ぎ、スムーズに業務を終えられる

フローチャート

フローチャートは、ワークフローや業務フローと同じく、業務の流れ、工程、手順などを図式化したものを指します。よくあるフローチャートとしては、各段階・工程をボックスで囲んだのち、進行の流れ順に矢印でつないでいく形式が挙げられるでしょう。

「○○がある場合/ない場合」「条件を満たしている/満たしていない」など、その時の状況に応じてどう行動すればよいのかが分かるので、ビジネスの作業手順書などを作成する際に用いられています。

キャリアフロー

キャリアフローとは、企業においての「キャリアの流れ」を図式化したものです。
いわば「昇進などのキャリアの変化をモデルケースしたもの」ともいえる図式で、企業では採用サイトや会社紹介などでキャリアフローを提示するケースが多く見られます。

フロービジネス

副業に興味のある方は「フロービジネス」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

フロービジネスとは“売り切り型のビジネス”という意味で、現在のビジネスの多くはこのフロービジネスに属しています。たとえば商品を作って販売する、という一般的なビジネススタイルは、フロービジネスでもあります。即金性がある一方で、外部環境に影響を受けやすい、常に仕入れや販売といった業務工程が発生するのが大きな特徴です。

なお、フロービジネスの対極となるのが「ストックビジネス」です。
ストックビジネスは「蓄積型」ともいえるビジネスで、契約が終わらない限り自動的に継続するビジネスを指します。電気や水道、ガスなどのインフラ関係はストックビジネスの最たる例といえるでしょう。

個人が始められるストックビジネスとしては、YouTubeの動画チャンネル運営やブログ、サブスクサービスなどがあります。ストックビジネスは初期投資にお金と時間こそかかりますが、一度軌道に乗れば半永久的、かつ自動的に収益が得られることがメリットです。

IT分野や経済・会計などでは少し違った「フロー」の使い方をすることも

ここまでは一般的な「フロー」の使い方をご紹介してきました。
実は、フローの意味はビジネスの分野によっても異なります。とりわけフローをよく使うのがIT分野です。
また、企業の経済・会計では、「キャッシュフロー」というふうにも使用されています。

IT分野でのフローの定義や使われ方

IT分野で「フロー」というと、単に業務等の流れを指す場合だけでなく『プログラムを構成している命令、手続き、処理の流れ』を指すことがあります。

IT分野では先ほどご紹介した「フローチャート」もよく使われており、プログラムを組む際や組んだあとのシーケンスの確認等に活用されているのです。

そのほか、IT分野ならではの使われ方として、以下のような言葉も頻出しています。

データフロー

データフローはIT用語のひとつで、「データが通信回線を信号として行き来する際の流れ」を指しています。
特定のデータが情報システムの構成機器、および端末やソフトウェア内でどのような流れで伝達するのかを表しており、「ワークフロー」「フローチャート」と同じように図式化されたものは「データフロー図」とも呼ばれます。

データフロー図は主に、大規模なソフトウェア開発などで活用されるものです。

作成することで制作を依頼する側(クライアント)と制作者(ITエンジニア)の間でのイメージ共有がしやすくなるメリットが得られます。なお、データフロー図では矢印や丸、四角などを使って流れとプロセス、データの受け渡しの関係が分かりやすく表現されています。

オーバーフロー

英語で「あふれる」という意味のオーバーフロー(Overflow)は、IT分野においては「数値の結果が大きすぎるため、格納領域内に収まらない状態」を表しています。プログラミング用語のひとつであり、古くは「桁あふれ」とも呼ばれていました。

余談ですが、オーバーフローは建築分野でも使用される言葉です。

建築分野で使われる「オーバーフロー」は、水回りの工事をする際に、水があふれるのを防ぐためやや低い位置に設置する『排水口』のことを指します。また、モルタルの打設でも、モルタル内の空気抜きのためオーバーフローする(=規定量より多く充填する)ことがあります。

アンダーフロー

アンダーフローは「オーバーフロー」と同じプログラミング用語で、「実数計算をしても数値が小さすぎて、正確な計算ができない(表現可能な最小値より低くなってしまう)」という状態です。
計算結果が小さすぎて(ゼロに近すぎて)コンピュータが表現できない状態、と考えると分かりやすいでしょう。

経済・会計におけるフローの使われ方

経済や企業の会計業務では「キャッシュフロー(C/F)」という言葉を使います。

キャッシュフローとは「現金、現金に等しいお金の出入りの流れ」という意味です。

「商品が売れる」「融資でお金を借りる」「仕入で代金を支払う」など、企業活動ではお金の出入りが頻繁にあります。こうしたお金の出入りは、お金が入ってくる場合「キャッシュイン」、お金が出ていく場合「キャッシュ合アウト」といいます。

キャッシュイン(現金収入)からキャッシュアウト(現金支出)を差し引き、手元に資金が残るかどうかを表したものが「キャッシュフロー」です。

キャッシュフローは「キャッシュフロー計算書」などで確認できます。
このキャッシュフロー計算書には、営業活動や投資活動、財務活動でどのようなお金の出入りがあったかが記録されているのです。

キャッシュフローに余裕がある企業は資金調達でも評価が高くなるほか、「投資する価値がある」と判断され、より多くの投資を受けやすくなります。

ビジネスで多用される「フロー」の意味を理解しよう

ビジネスではさまざまなシーン、分野で「フロー」という言葉が使われます。
基本的には「流れ」という意味で間違いありませんが、前後にプラスされた言葉や分野、使用シーンによっては特定の意味を持つ場合も。
どういった意味で使われているかを理解し、スムーズに使えるようになりましょう。

この記事の執筆者

ゼニス編集部

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