バーチャルオフィスお役立ちコラム

フリーランスとは?会社員・個人事業主との違いや始め方、税金・事業用住所までわかりやすく解説

会社に所属せず、自分のスキルや経験を活かして仕事をする「フリーランス」という働き方に興味を持つ人が増えています。

Webデザイナーやエンジニア、ライター、コンサルタントなど、パソコン一台で始められる仕事も多く、会社員として働きながら副業で仕事を受注し、将来的にフリーランスとして独立することも可能です。

一方で、フリーランスについて調べてみると、

「個人事業主とは何が違う?」

「開業届は必要?」

「確定申告や税金はどうなる?」

「自宅住所を公開しないと仕事ができない?」

など、さまざまな疑問が出てくるのではないでしょうか。

また、フリーランスは会社員とは異なり、仕事の獲得だけでなく、契約、請求、経理、税金などについても自分で管理する必要があります。

そこで本記事では、フリーランスの基本から会社員・個人事業主・副業との違い、始め方、開業手続き、確定申告、経費、事業用住所まで、フリーランスを始める前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。

これからフリーランスを目指している人はもちろん、副業から独立を考えている人もぜひ参考にしてください。

フリーランスの基本に関する疑問

フリーランスの基本に関する疑問

1. フリーランスとは何ですか?

フリーランスとは、特定の企業や組織との雇用関係によらず、自分の知識やスキルを活かして仕事を受注する働き方をする人を指すことが一般的です。

企業などと雇用契約を結んで給与を受け取る会社員とは異なり、案件ごとに業務委託契約などを結び、仕事をするケースがあります。

フリーランスは職業の名前ではない

「フリーランス」という特定の職業があるわけではありません。

たとえば、

  • Webデザイナー
  • エンジニア・プログラマー
  • Webライター
  • カメラマン
  • イラストレーター
  • 動画クリエイター
  • コンサルタント
  • 翻訳者

など、さまざまな職種でフリーランスとして活動できます。

つまり、「何の仕事をするか」ではなく「どのような形で仕事をするか」を表す言葉と考えるとわかりやすいでしょう。

会社員からフリーランスになる方法もある

フリーランスになるために、最初から会社を退職する必要はありません。

たとえば、

会社員として働く

副業で仕事を受注する

顧客や実績を増やす

収入が安定してから独立する

という方法もあります。

副業期間を利用して仕事の獲得方法や収益性を確認しておけば、いきなり会社を辞めて独立する場合と比べて、準備を進めながらフリーランスという働き方を試すことができます。

フリーランスは仕事以外の管理も自分で行う

フリーランスになると、自分の専門業務だけを行えばよいわけではありません。

仕事の獲得から、

  • 顧客との契約
  • 見積書・請求書の作成
  • 売上・経費の管理
  • 確定申告
  • 税金・社会保険
  • 事業用住所や連絡先の管理

などについても自分で対応する必要があります。

フリーランスとは、自分のスキルを活かして仕事を受注する働き方のひとつです。自由度が高い一方、仕事の獲得から経理・税務まで自分で管理する必要があるため、独立前から必要な準備を進めておくことが大切です。

2. フリーランスと個人事業主の違いは何ですか?

フリーランスは主に「働き方」を表す言葉で、個人事業主は「個人で事業を営んでいる人」を指します。 そのため、フリーランスと個人事業主はどちらか一方を選ぶものではありません。

個人事業主として事業を行いながら、フリーランスとして企業などから仕事を受注することもできます。

フリーランスは働き方を表す言葉

フリーランスは、特定の企業などとの雇用関係によらず、案件ごとに仕事を受注するような働き方を表す際に使われる言葉です。

たとえば、企業と業務委託契約を結び、Web制作やライティング、コンサルティングなどの仕事を受注するケースがあります。

「フリーランス」という法人形態や税務上の区分が設けられているわけではありません。

個人事業主は個人で事業を営む人

個人事業主は、株式会社や合同会社などの法人を設立せず、個人として事業を営んでいる人を指します。

そのため、

働き方 → フリーランス

事業形態 → 個人事業

という状態は普通に成立します。

一方、個人事業主でも店舗を経営している人など、一般的に「フリーランス」という言葉をあまり使わない働き方もあります。

法人を設立して活動するフリーランスもいる

フリーランスとして活動する人が、事業の成長に合わせて株式会社や合同会社などを設立することもあります。

つまり、

フリーランス = 必ず個人事業主

というわけでもありません。

個人で活動するのか法人を設立するのかは、事業規模や取引先、税金、社会保険、将来の事業計画などを踏まえて検討することになります。

フリーランスは働き方、個人事業主は個人で事業を営む人を表す言葉です。両者は意味が異なり、個人事業主としてフリーランスで活動することもできます。

3. フリーランスと会社員の違いは何ですか?

フリーランスと会社員の大きな違いは、企業との雇用関係や仕事の受け方にあります。 会社員は勤務先と雇用契約を結んで働くのが一般的ですが、フリーランスは企業などから業務を受託し、自分で仕事を獲得して働くケースが中心です。

主な違いを整理すると、次のようになります。

項目 フリーランス 会社員
契約 業務委託契約など 雇用契約
仕事 自分で案件を獲得する 勤務先から与えられる
収入 案件や売上によって変動 給与として受け取る
働く時間・場所 比較的自由に決めやすい 勤務先のルールによる
税金 自分で確定申告するケースが多い 年末調整で完結するケースも多い
社会保険 自分で加入・手続きするケースが多い 勤務先を通じて加入するのが一般的

フリーランスは仕事を自分で獲得する

会社員は勤務先から仕事を与えられ、毎月給与を受け取る働き方が一般的です。

一方、フリーランスは自分で営業したり、既存顧客から継続案件を受注したり、クラウドソーシングやエージェントなどを利用したりして仕事を獲得します。

仕事量や報酬を自分で調整しやすい反面、仕事が常にあるとは限らず、収入が変動しやすい点も考えておく必要があります。

税金や社会保険の手続きも異なる

会社員の場合、所得税の年末調整や社会保険の手続きなどを勤務先が行うケースが一般的です。

フリーランスとして個人で事業を行う場合は、売上や必要経費を自分で管理し、必要に応じて確定申告を行います。

また、会社を退職して独立する場合には、健康保険や年金などについても自分で手続きを行う必要があります。

そのため、フリーランスになる際は、報酬額だけでなく税金や社会保険を含めた手取りや負担を考えることが重要です。

フリーランスと会社員では適用されるルールも異なる

会社員などの「労働者」には、労働基準法をはじめとする労働関係法令が適用されます。

一方、フリーランスには2024年11月から「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)」が施行され、取引条件の明示や報酬支払などについて一定のルールが設けられています。

ただし、フリーランスだから一律に会社員と同じ労働法上の保護を受けるというわけではありません。

なお、契約上は業務委託でも、実態として労働者に該当する場合には、労働関係法令が適用されることがあります。

フリーランスは働き方の自由度が高い一方、仕事の獲得や収入管理、税金などを自分で管理する必要があります。会社員との違いを理解し、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

4. フリーランスと副業の違いは何ですか?

フリーランスは企業などとの雇用関係によらず仕事を受注する「働き方」を表す言葉で、副業は本業とは別に仕事をすることを指します。 そのため、フリーランスと副業はどちらか一方を選ぶものではありません。

会社員として本業を続けながら、副業としてフリーランスの仕事をすることもできます。

副業にはさまざまな働き方がある

副業は、本業以外に行う仕事を広く指す言葉です。

たとえば、

  • 別の会社でアルバイトをする
  • 業務委託で仕事を受注する
  • Web制作やデザインを請け負う
  • ライティングや動画制作を行う
  • 自分の商品やサービスを販売する

など、さまざまな方法があります。

このうち、会社に雇用されるのではなく、個人として企業や顧客から仕事を受注する働き方は、一般的にフリーランスと呼ばれることがあります。

副業からフリーランスとして独立することもできる

将来的にフリーランスとして独立したい場合、まず会社員のまま副業として仕事を始める方法があります。

会社員として働く

副業でフリーランスの仕事を受注する

実績や顧客を増やす

収入が安定してから独立する

という流れです。

副業期間があれば、仕事の獲得方法や必要経費、毎月どの程度の売上を作れるかなどを確認しながら独立の準備を進められます。

ただし、会社員として副業を行う場合は、勤務先の就業規則や副業・兼業に関するルールも事前に確認しましょう。

フリーランスは働き方、副業は本業以外に仕事をすることを表します。会社員として働きながら副業でフリーランス活動を始め、事業が安定してから独立することも可能です。

フリーランスの始め方・手続きに関する疑問

5. フリーランスになるには何から始めればいいですか?

フリーランスを目指すなら、まず「どのような仕事を、誰から、どのように受注するのか」を決めることから始めましょう。 開業届などの手続きだけでなく、実際に収入を得られる仕組みを作ることが重要です。

会社員から独立を考えている場合は、いきなり退職するのではなく、副業から仕事を始めて実績や顧客を増やす方法もあります。

提供する仕事と顧客を決める

まずは、自分の経験やスキルを整理し、どのような仕事を提供するのか決めます。

たとえば、

  • Web制作・デザイン
  • プログラミング
  • ライティング
  • 動画制作
  • コンサルティング
  • 翻訳
  • 写真撮影

などがあります。

あわせて、企業を対象にするのか個人を対象にするのか、どの程度の料金で提供するのかも考えてみましょう。

最初は副業として実際に仕事を受注し、需要や適正な料金、仕事に必要な時間などを確認する方法もあります。

仕事を受注する方法を用意する

フリーランスは、自分で仕事を獲得する必要があります。

仕事を探す方法としては、

  • 知人や過去の取引先から紹介してもらう
  • 自分で企業へ営業する
  • WebサイトやSNSから問い合わせを獲得する
  • クラウドソーシングを利用する
  • フリーランス向けエージェントを利用する

などがあります。

特定の取引先だけに依存すると、その取引が終了したときに収入が大きく減る可能性があります。独立を目指す場合は、複数の仕事獲得方法を持っておくことも重要です。

仕事とお金を管理する環境を整える

実際に仕事を受注するようになったら、事業を管理する環境も整えていきましょう。

たとえば、

  • パソコンなど必要な仕事道具
  • メールアドレス
  • Webサイト・ポートフォリオ
  • 見積書・請求書
  • 契約書
  • 事業用の銀行口座
  • クレジットカード
  • 会計ソフト
  • 事業用住所

などがあります。

すべてを最初から用意する必要はありませんが、売上や経費については早い段階から記録しておくと、後の確定申告もスムーズになります。

必要な手続きも確認する

個人で事業を始める場合は、開業に関する税務手続きや確定申告についても確認しておきましょう。

青色申告を利用したい場合には別途申請が必要です。

また、仕事の内容によっては許可や届出、資格などが必要になる場合もあります。

会社員として副業から始める場合は、勤務先の副業・兼業に関するルールも確認しましょう。

フリーランスになるために大切なのは、手続きだけを済ませることではなく、仕事を継続して受注できる環境を作ることです。

まずは提供する仕事と顧客を決め、小さく仕事を始めながら、経理や契約、税務など必要な事業環境を順番に整えていきましょう。

6. フリーランスになるには開業届が必要ですか?

フリーランスとして働き始めることと、開業届を提出することは同じ意味ではありません。 フリーランスは働き方を表す言葉であり、「フリーランスになるための登録制度」があるわけではありません。

一方、個人で新たに事業を開始した場合には、税務署へ提出する「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」について確認する必要があります。

開業届は個人で事業を開始したことを届け出る書類

開業届は、フリーランスとして名乗るための申請書ではなく、個人で事業を開始したことなどを税務署へ届け出るための書類です。

たとえば、Webデザイナーやエンジニア、ライターなどとして個人で継続的に仕事を受注し、事業を開始した場合には、開業に関する税務手続きを確認しましょう。

なお、開業届を提出しただけで、所得税における所得区分が自動的に事業所得になるわけではありません。

実際の活動内容などに応じて、適切な所得区分で申告する必要があります。

2026年以後に開業した場合は提出期限が変更されている

開業届の提出期限については、2026年1月1日以後に開業した場合から取り扱いが変更されています。

従来は原則として事業開始から1か月以内とされていましたが、2026年1月1日以後に開業した場合は、原則としてその年分の所得税の確定申告期限までとなっています。

インターネット上には従来の提出期限を案内している記事もあるため、これからフリーランスとして事業を始める場合は国税庁の最新情報を確認しましょう。

青色申告をしたい場合は別途申請が必要

注意したいのが、開業届を提出しただけでは自動的に青色申告にならないことです。

青色申告を利用するには、対象となる所得があることに加えて、「所得税の青色申告承認申請書」を所定の期限までに提出する必要があります。

開業届の提出期限が変更されても、青色申告承認申請書には別の提出期限があります。

フリーランスとして事業を始めた年から青色申告を利用したい場合は、早めに確認しておきましょう。

フリーランスとして働くために特別な登録が必要なわけではありませんが、個人で事業を開始した場合は開業に関する税務手続きを確認する必要があります。

特に青色申告を利用したい場合は開業届とは別の手続きがあるため、事業を始める段階であわせて確認しておくとよいでしょう。

7. フリーランスでも屋号を付けられますか?

はい、フリーランスとして個人で事業を行う場合でも屋号を付けることができます。 屋号とは、個人事業で使用する事業名や店舗名、サービス名などのことで、必ず付けなければならないものではありません。

本名で活動することもできますが、事業として統一した名称を使用したい場合は屋号を付ける方法があります。

屋号はさまざまな場面で使用できる

フリーランスが屋号を決めると、たとえば次のような場面で使用できます。

  • Webサイト・ポートフォリオ
  • 名刺
  • 見積書・請求書
  • 領収書
  • メール署名
  • SNS
  • 広告・パンフレット
  • 事業用の銀行口座

たとえば本名ではなく「○○デザイン」「○○スタジオ」などの名称でサービスを展開したい場合にも屋号を活用できます。

金融機関によっては「屋号+個人名」などの名義で口座を開設できる場合もありますが、対応状況や必要書類は金融機関ごとに異なります。

屋号を付けても法人になるわけではない

屋号と株式会社・合同会社などの法人名(商号)は別のものです。

個人で屋号を使用していても、それだけで法人になるわけではありません。

また、会社であると誤認されるおそれのある名称など、使用に注意が必要な表現もあります。

フリーランスとして個人で活動する場合は、屋号を使っていても契約などの主体は基本的に事業主本人であることを理解しておきましょう。

長く使うなら既存の名称や商標も確認する

屋号を事業のブランドとして長く使用する予定であれば、決定する前に同じような名称が使用されていないか確認しておくことをおすすめします。

特に、

  • 同名・類似名の事業者
  • 登録商標
  • Webサイトのドメイン
  • SNSアカウント

などを確認しておくとよいでしょう。

商標については、特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」で検索できます。

フリーランスでも屋号を付けることができ、Webサイトや名刺、請求書など事業のさまざまな場面で利用できます。

必須ではありませんが、サービスをブランドとして育てたい場合や、本名とは別の事業名で活動したい場合には屋号を検討するとよいでしょう。

8. フリーランスに必要な準備や仕事道具は何ですか?

フリーランスとして働くために必要なものは職種によって異なりますが、仕事道具だけでなく、契約・請求・経理などの事業環境も準備しておくことが大切です。

すべてを最初から完璧に用意する必要はありません。仕事を始めるために必要なものから順番に整えていきましょう。

仕事に必要な道具と通信環境を用意する

Web系のフリーランスであれば、たとえば次のようなものが必要になります。

  • パソコン
  • スマートフォン
  • インターネット環境
  • 業務に必要なソフトウェア
  • データを保存・バックアップする環境
  • 仕事用メールアドレス
  • Web会議ができる環境

デザイナーならデザインソフト、カメラマンなら撮影機材など、職種によって必要な設備は異なります。

最初から高額な機材をすべて揃えるのではなく、受注する仕事に必要なものから用意すると初期費用を抑えられます。

仕事を獲得するための環境を作る

フリーランスは自分で仕事を獲得する必要があるため、実績やサービス内容を伝えられる環境も重要です。

たとえば、

  • Webサイト
  • ポートフォリオ
  • 名刺
  • SNS
  • クラウドソーシング
  • フリーランス向けエージェント

などを活用できます。

特に制作系の仕事では、過去の実績や得意分野、料金の目安などをまとめたポートフォリオが営業ツールになります。

契約・請求・お金を管理する準備も必要

仕事を受注するようになると、制作や作業だけでなく事務作業も発生します。

最低限、

  • 契約内容を確認する仕組み
  • 見積書・請求書
  • 売上・経費の記録
  • 領収書などの保存
  • 事業用銀行口座
  • 事業用クレジットカード
  • 会計ソフト

などを準備しておくと管理しやすくなります。

銀行口座やクレジットカードを事業用とプライベート用で分けることは必須ではありませんが、取引が増えたときの経理や確定申告を考えると、早めに分けておくと便利です。

事業用住所や連絡先も考えておく

Webサイトや名刺、請求書などで住所を使用する場合は、事業用住所についても考えておきましょう。

自宅住所を使用する方法もありますが、不特定多数が閲覧するWebサイトなどに自宅住所を掲載したくない場合は、バーチャルオフィスを利用して事業用住所を用意する方法もあります。

また、仕事用のメールアドレスや電話番号をプライベート用と分けておけば、顧客との連絡も管理しやすくなります。

フリーランスを始めるときは、仕事に必要な道具だけでなく、「仕事を獲得する環境」「契約・請求」「お金の管理」「事業用住所」まで考えておくことがポイントです。

最初から大きな費用をかける必要はありません。実際の仕事に必要なものから用意し、事業の成長に合わせて環境を整えていきましょう。

フリーランスのお金・税金に関する疑問

フリーランスのお金・税金に関する疑問

9. フリーランスは確定申告が必要ですか?

フリーランスだから必ず確定申告が必要になるわけではありません。 確定申告が必要かどうかは、働き方や所得の種類・金額などによって異なります。

フリーランスとして個人で事業を行う場合は、日頃から売上と必要経費を記録し、自分が確定申告の対象になるか確認しておきましょう。

確定申告は売上ではなく所得をもとに考える

税金について考えるときに重要なのが、「売上」と「所得」は同じではないという点です。

基本的には、

売上などの収入 − 必要経費 = 所得

と考えます。

たとえば年間300万円の売上があっても、事業に必要な経費が100万円かかっていれば、単純に売上300万円すべてに所得税がかかるというわけではありません。

確定申告が必要か判断する際にも、売上だけではなく所得を確認することが重要です。

会社員が副業でフリーランス活動をしている場合は?

会社員として給与を受け取りながら、副業でフリーランスの仕事をしているケースもあります。

一定の給与所得者については、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超える場合、原則として所得税の確定申告が必要です。

ここでも「副業の売上が20万円」ではなく、所得金額が基準となる点に注意しましょう。

また、20万円以下で所得税の確定申告が不要となる場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。

独立したフリーランスは日頃から帳簿を付けておく

会社を退職してフリーランスとして独立すると、会社員のように勤務先の年末調整だけで税務手続きが完結するとは限りません。

そのため、

  • 売上を記録する
  • 必要経費を記録する
  • 領収書や請求書などを保存する
  • 入出金を管理する
  • 必要な帳簿を作成する

といった準備を日頃から行っておきましょう。

確定申告の時期になってから1年分の取引を整理するよりも、会計ソフトなどを利用して定期的に記録しておくほうが負担を減らせます。

フリーランスの確定申告が必要かどうかは、働き方や所得の状況によって異なります。特に会社員が副業として活動している場合は「20万円」という金額だけで判断せず、所得税と住民税それぞれのルールを確認しましょう。

10. フリーランスはどこまで経費にできますか?

フリーランスとして事業を行うために必要な支出は、必要経費として計上できる場合があります。 一方、仕事とは関係のない個人的な支出まで自由に経費にできるわけではありません。

判断するときは、「その支出が事業に必要なものか」「事業との関係を説明できるか」を考えることが基本です。

フリーランスが経費にできるものの例

仕事内容によって異なりますが、たとえば次のような支出が考えられます。

  • パソコンや周辺機器
  • 業務で使用するソフトウェア・クラウドサービス
  • サーバー・ドメイン費用
  • インターネット・電話料金
  • 広告・宣伝費
  • 名刺・パンフレットなどの制作費
  • 取引先との打ち合わせに必要な交通費
  • 業務に必要な書籍・資料
  • 外注費
  • 事業用住所として利用するバーチャルオフィスの費用

ただし、同じ支出でも仕事内容や使用目的によって経費として認められるかどうかは異なります。

また、パソコンなど一定額以上の資産については、購入した年に全額を経費にするのではなく、減価償却などの処理が必要になる場合があります。

自宅で仕事をしている場合は家事按分を考える

フリーランスでは、自宅の一部を仕事場として利用するケースもあります。

家賃や電気代、インターネット料金など、仕事とプライベートの両方で使用している支出については、事業で使用した部分を合理的な基準で分けて必要経費にする方法があります。

これを「家事按分」といいます。

たとえば家賃であれば仕事に使用している面積、通信費であれば業務で使用している割合など、実態に応じた合理的な基準で按分します。

個人的な支出は経費にできない

事業とは関係のない食事や旅行、日用品など、プライベートのための支出は原則として必要経費にはできません。

また、「仕事でも使う可能性がある」という理由だけで、個人的な支出をすべて経費にできるわけでもありません。

経費として計上する場合は、

何のために支払ったのか

どの仕事に必要だったのか

を後から説明できるよう、領収書や請求書などを保存し、必要に応じて用途も記録しておくとよいでしょう。

フリーランスの経費は、事業に必要な支出であることが基本です。仕事と私生活の両方で使用するものは家事按分を行うなど、実際の使用状況に応じて適切に処理しましょう。

11. フリーランスでも青色申告はできますか?

フリーランスとして個人で事業を行っている場合、一定の要件を満たせば青色申告を利用できます。 ただし、フリーランスとして働いているだけで、自動的に青色申告の対象になるわけではありません。

青色申告を利用できるのは、不動産所得・事業所得・山林所得がある人です。

事業所得に該当するフリーランスは青色申告を利用できる

Web制作やライティング、コンサルティングなどを継続的な事業として行い、その所得が事業所得に該当する場合は、青色申告を利用できます。

一方、副業などによる所得が雑所得に該当する場合は、青色申告の対象にはなりません。

また、開業届を提出したことだけで所得が自動的に事業所得になるわけではなく、実際の活動内容などを踏まえて所得区分を判断する必要があります。

青色申告を利用するには申請が必要

青色申告を利用するには、原則として「所得税の青色申告承認申請書」を所定の期限までに税務署へ提出します。

開業届とは別の手続きなので、

開業届を提出した = 自動的に青色申告になる

というわけではありません。

フリーランスとして事業を始めた年から青色申告を利用したい場合は、申請期限を早めに確認しておきましょう。

最大65万円の青色申告特別控除を受けられる場合がある

青色申告では、一定の要件を満たすことで最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。

控除額は要件によって65万円・55万円・10万円に分かれており、65万円の控除を受けるためには、複式簿記による記帳などに加えて、e-Taxによる申告または一定の電子帳簿保存などの要件があります。

青色申告を利用する場合は、必要な帳簿を作成し、帳簿や関係書類を適切に保存することも必要です。

フリーランスでも、事業所得など青色申告の対象となる所得があり、必要な申請を行えば青色申告を利用できます。

節税面だけでなく帳簿を通じて事業の収支を把握しやすくなるため、継続して事業を行う予定であれば利用を検討するとよいでしょう。

12. フリーランスはインボイス登録が必要ですか?

フリーランスだからといって、必ずインボイス登録をしなければならないわけではありません。 インボイス制度への登録が必要かどうかは、売上規模や消費税の納税義務、取引先との関係などを踏まえて判断します。

特に企業を相手に仕事をするフリーランスの場合は、取引先から適格請求書(インボイス)の発行を求められる可能性があるため、制度の仕組みを理解しておくことが大切です。

インボイス登録は任意

インボイスを発行するためには、税務署へ申請して適格請求書発行事業者として登録を受ける必要があります。

しかし、すべてのフリーランスに登録が義務付けられているわけではありません。

たとえば、主な顧客が一般消費者でインボイスを必要としていない場合など、事業内容によって登録の必要性は異なります。

一方、企業との取引が中心の場合は、取引先が仕入税額控除を行う関係からインボイスの発行を求められることがあります。

登録すると消費税の申告・納税が必要になる

これまで消費税の免税事業者だったフリーランスでも、適格請求書発行事業者として登録すると、原則として消費税の申告・納税が必要になります。

そのため、

「取引先から言われたから、とりあえず登録しておこう」

と考えるのではなく、

  • 主な取引先は企業か個人か
  • 取引先からインボイスを求められているか
  • 登録後の消費税負担はどの程度か
  • 経理・申告の負担がどの程度増えるか

などを確認して判断することが重要です。

免税事業者との取引には経過措置もある

インボイス制度では、免税事業者などからの課税仕入れについても、一定期間は仕入税額相当額の一部を控除できる経過措置が設けられています。

また、インボイス制度をきっかけに免税事業者から適格請求書発行事業者となった人については、一定の要件を満たす場合に消費税の納付税額を売上税額の2割とする「2割特例」が設けられています。

ただし、これらは期間や適用要件が定められている制度です。

インボイス登録を検討するときは、国税庁が公開している最新情報を確認しましょう。

フリーランスのインボイス登録は一律に必須ではありません。取引先からインボイスを求められるか、登録後の消費税負担や経理負担がどう変わるかを確認したうえで判断しましょう。

フリーランスの住所・働き方に関する疑問

13. フリーランスは自宅住所で仕事をしても問題ありませんか?

フリーランスが自宅を仕事場として利用することは可能なケースが多く、Web制作やライティング、プログラミングなど、自宅で完結できる仕事では一般的な働き方のひとつです。

ただし、自宅で事業を行う場合には、住居の契約内容や事業内容について確認しておく必要があります。

賃貸住宅やマンションのルールを確認する

賃貸住宅の場合は、賃貸借契約で事業利用が制限されていることがあります。

分譲マンションでも管理規約によって事務所利用などに制限が設けられている場合があります。

特に顧客の来訪が多い事業や看板を設置する事業などでは、周囲への影響も大きくなるため注意が必要です。

自宅を仕事場として利用する前に、契約書や管理規約などを確認しましょう。

業種によっては自宅では開業できない場合もある

許認可が必要な業種では、事業所の広さや設備、独立性などについて要件が定められている場合があります。

そのため、「フリーランスだから自宅でどんな事業でもできる」というわけではありません。

許認可が必要な事業を始める場合は、事前に管轄する行政機関や専門家などへ確認しましょう。

自宅住所を公開するかも考えておく

自宅で仕事をする場合、Webサイトや名刺、取引先との契約などで自宅住所を事業用住所として使用するケースがあります。

特にWebサイトは不特定多数の人が閲覧できるため、自宅住所の公開に抵抗がある場合は、仕事をする場所と外部へ案内する事業用住所を分ける方法も検討するとよいでしょう。

フリーランスが自宅で仕事をすることは可能なケースが多いですが、賃貸借契約や管理規約、事業に必要な許認可などを確認することが大切です。

また、自宅住所を事業用として公開したくない場合は、別の事業用住所を用意する方法もあります。

14. フリーランスが自宅住所を公開したくない場合はどうすればいいですか?

自宅住所を事業用として公開したくない場合は、自宅とは別に事業用住所を用意する方法があります。 代表的な選択肢のひとつがバーチャルオフィスです。

自宅で仕事を続けながら、外部へ案内する住所だけを分けることができます。

バーチャルオフィスで事業用住所を用意する

バーチャルオフィスは、実際の事務所スペースを借りるのではなく、事業に必要な住所などを利用できるサービスです。

たとえば、

実際に仕事をする場所 → 自宅

事業用として使用する住所 → バーチャルオフィス

と使い分けることができます。

Webサイトや名刺などへ自宅住所を掲載することに抵抗があるフリーランスにとって、事業用住所を分ける方法のひとつになります。

自宅住所が必要になる手続きもある

ただし、バーチャルオフィスを利用すれば、自宅住所を一切知らせる必要がなくなるわけではありません。

本人確認や行政手続き、金融機関との取引などでは、実際の居住地である自宅住所が必要になる場合があります。

また、ネットショップなどを運営する場合は、特定商取引法に基づく表示や利用するサービスの規約についても確認が必要です。

バーチャルオフィスは自宅住所を完全に隠すためのサービスではなく、自宅とは別に事業用住所を用意するサービスと考えるとわかりやすいでしょう。

15. フリーランスでもバーチャルオフィスを利用できますか?

はい、フリーランスでもバーチャルオフィスを利用できます。 法人だけを対象としたサービスではなく、個人や個人事業主が契約できるバーチャルオフィスもあります。

自宅で仕事ができるフリーランスの場合、実際の事務所を借りずに事業用住所を用意したいときにも活用できます。

フリーランスとバーチャルオフィスは相性がよい

Webデザイナーやエンジニア、ライター、コンサルタントなどは、パソコンとインターネット環境があれば自宅で仕事ができるケースもあります。

そのような働き方では、

  • 事業用住所を用意できる
  • 自宅住所を事業用として公開する機会を減らせる
  • 事務所を借りるより固定費を抑えやすい
  • 事業用郵便物の受取先を分けられる

といった点から、バーチャルオフィスを活用できます。

レゾナンスは個人・個人事業主でも利用できる

レゾナンスでは、法人だけでなく個人や個人事業主でもバーチャルオフィスを契約できます。

契約した住所を事業用として利用できるほか、届いた郵便物の受取・転送にも対応しています。

そのため、自宅でフリーランスとして働きながら、

仕事場は自宅のまま、住所や郵便物は事業用として分ける

といった利用も可能です。

ただし、バーチャルオフィスを利用できるかどうかは事業内容によって異なります。許認可が必要な業種などでは、事前に利用条件を確認しましょう。

フリーランスでもバーチャルオフィスを利用できます。自宅で仕事が完結する場合や、自宅とは別に事業用住所を持ちたい場合には、選択肢のひとつとして検討するとよいでしょう。

16. フリーランスから法人化した場合もバーチャルオフィスを利用できますか?

法人登記に対応しているバーチャルオフィスであれば、フリーランスとして使用していた住所を法人化後も継続して利用できる場合があります。

将来的に法人化を考えているフリーランスは、最初から法人登記にも対応したバーチャルオフィスを選んでおくと住所変更の負担を抑えやすくなります。

同じ住所を継続できれば変更の手間を減らせる

フリーランスから法人化する際に事業用住所まで変更すると、

  • Webサイト
  • 名刺
  • 請求書
  • 取引先への登録情報
  • 銀行や各種サービス
  • 契約関係

など、さまざまな住所情報を変更する必要が生じる場合があります。

法人登記に対応した住所を個人の段階から利用しておけば、事業の成長に合わせて同じ住所を継続できるメリットがあります。

レゾナンスなら個人から法人への切り替えができる

レゾナンスでは法人登記に対応した住所を利用でき、個人契約から法人契約への切り替えにも対応しています。

個人から法人への契約切り替えは無料で行えるため、

会社員+副業

フリーランスとして独立

個人事業を本格化

株式会社・合同会社などを設立

と事業形態が変化した場合でも、同じ事業用住所を継続して利用できます。

法人化する前に利用条件を確認する

バーチャルオフィスによっては、個人利用と法人利用で料金や契約内容が異なる場合があります。

法人化を予定している場合は、

  • 法人登記に利用できるか
  • 法人契約へ変更できるか
  • 切り替えに費用がかかるか
  • 郵便物の受取方法
  • 法人化後も同じ住所を継続できるか

などを確認しておきましょう。

フリーランスから法人化した場合でも、法人登記に対応したバーチャルオフィスであれば継続して利用できます。

将来的な法人化を考えている場合は、個人として活動している段階から、法人化後まで利用できるサービスを選んでおくとよいでしょう。

参考・確認先

フリーランスの税金や開業手続き、インボイス制度、取引ルールなどは、法改正や制度変更によって内容が変わる場合があります。実際に手続きや契約を行う際は、以下の公的機関が公開している最新情報もあわせてご確認ください。

※税金や社会保険、許認可などの取り扱いは、個人の状況や事業内容によって異なります。判断が難しい場合は、税務署や自治体、税理士、社会保険労務士、行政書士などの専門家・関係機関へご確認ください。

このコラムについて

ゼニス編集部

ゼニス編集部

ゼニス編集部では、起業・法人設立・副業・フリーランスなど、働き方やビジネスに関する実務情報を発信しています。
バーチャルオフィスの活用方法をはじめ、登記や税務、会社運営の基礎知識など、これから事業を始める方や個人事業主・法人の方がつまずきやすいポイントを、できるだけわかりやすく整理しています。

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