せどりは、商品を仕入れて販売し、仕入価格と販売価格の差額から利益を得るビジネスです。
店舗やインターネットで商品を仕入れ、フリマアプリやECモールなどで販売できるため、副業や個人で始めるビジネスとして興味を持つ方もいるでしょう。
一方、これからせどりを始めようとすると、
「転売とは何が違う?」
「個人でも始められる?」
「商品はどこで仕入れて、どこで販売する?」
「中古品を扱うなら古物商許可が必要?」
「自宅住所をネット上に公開しないといけない?」
といった疑問も出てきます。
せどりは比較的小さな規模から始めることもできますが、取り扱う商品や仕入方法、販売方法によっては、許可や法律上のルールを確認する必要があります。
特に中古品を仕入れて販売する場合は古物営業法との関係を確認する必要があり、ネットショップなどで通信販売を行う場合には特定商取引法に基づく表示についても理解しておくことが大切です。
また、自宅を拠点としてせどりを行う場合は、商品の保管場所だけでなく、事業用住所をどこにするのかも考えておきたいポイントです。
この記事では、せどりの基本的な仕組みから、始め方、仕入れ・販売方法、開業届や古物商許可、自宅でせどりを行う場合の注意点までわかりやすく解説します。
せどりとは?

1. せどりとは何ですか?
せどりとは、商品を仕入れて別の場所で販売し、仕入価格と販売価格の差額から利益を得るビジネスの一つです。
店舗だけでなくインターネット上でも仕入れ・販売ができるため、個人が副業などから始めるケースもあります。
せどりの基本的な仕組み
せどりの基本的な流れはシンプルです。
- 販売する商品を探す
- 商品を仕入れる
- フリマアプリやECモールなどへ出品する
- 商品が売れたら購入者へ発送する
- 売上から仕入代金や手数料などを差し引いて利益を計算する
たとえば、5,000円で仕入れた商品を8,000円で販売した場合、単純な価格差は3,000円です。
ただし、実際の利益を計算するときは、販売手数料や送料、梱包資材などの費用も考える必要があります。
新品だけでなく中古品を扱う方法もある
せどりでは、新品・中古品のどちらも販売対象になることがあります。
新品の商品を店舗やオンラインショップなどから仕入れて販売する方法のほか、中古の本や家電、衣類、ブランド品などを仕入れて販売する方法もあります。
ただし、中古品を仕入れて継続的に販売する場合は、古物営業法に基づく古物商許可が必要になるケースがあります。
扱う商品の状態や仕入方法によってルールが関係するため、「小規模だから許可はいらない」と判断せず、事前に確認しておくことが大切です。
単純な価格差だけでは利益を判断できない
せどりでは「安く仕入れて高く売る」ことが基本ですが、販売価格だけを見て商品を仕入れると、思ったほど利益が残らないこともあります。
- 仕入価格
- 販売手数料
- 送料
- 梱包費
- 保管費
- 返品などにかかる費用
なども考え、実際にどの程度の利益が残るのかを確認する必要があります。
せどりは商品の価格差を利用したビジネスですが、継続して行うのであれば、仕入れ・販売・在庫・経費まで含めて事業として管理していくことが重要です。
2. せどりと転売の違いは何ですか?
「せどり」と「転売」は、どちらも商品を仕入れて販売し、その価格差から利益を得る方法として使われる言葉です。
そのため、ビジネスの仕組みだけを見ると明確に区別することは難しく、せどりも広い意味では転売の一種と考えることができます。
せどりは商品を仕入れて販売するビジネス
せどりでは、店舗やオンラインショップなどから商品を仕入れ、フリマアプリやECモールなどで販売します。
たとえば、
- 店舗で安く販売されている商品を仕入れる
- 中古品を仕入れて販売する
- セールや在庫処分の商品を仕入れる
- オンラインショップから商品を仕入れる
など、さまざまな方法があります。
仕入価格だけでなく、市場での販売価格や需要、手数料、送料などを確認して、利益が見込める商品を仕入れることが基本です。
「転売」という言葉も仕組み自体は似ている
転売も、購入した商品を別の人へ販売する行為を指します。
インターネット上では、限定商品や人気商品を買い占めて高額で販売する行為などが「転売」と呼ばれることもあり、せどりとは異なるイメージで使われる場合があります。
しかし、「せどりなら合法、転売なら違法」と単純に分けられるものではありません。
重要なのは呼び方ではなく、何をどのように仕入れ、販売するかです。
商品によって販売が禁止・制限される場合がある
商品を仕入れて販売する場合は、取り扱う商品や販売方法に関するルールを確認する必要があります。
たとえば、
- 中古品の仕入れ・販売
- チケットの不正転売
- 酒類の販売
- 医薬品の販売
などは、それぞれ法律上の許可や規制が関係する場合があります。
また、利用するフリマアプリやECモール独自の出品ルールにも従う必要があります。
「せどり」「転売」という名称だけで判断するのではなく、自分が扱う商品と仕入方法、販売方法にどのようなルールが適用されるのかを確認することが大切です。
3. せどりは個人でも始められますか?
せどりは、会社を設立していない個人でも始めることができます。
最初から法人を設立する必要はなく、少量の商品から仕入れ・販売を始め、事業の規模に合わせて個人事業として管理していく方法もあります。
小さな規模から始めることもできる
せどりは、実店舗や大規模な倉庫を用意しなくても始められる場合があります。
たとえば、
- 自宅で商品を管理する
- 店舗やインターネットで商品を仕入れる
- フリマアプリやECモールで販売する
- 自宅などで商品を梱包する
- 配送サービスを利用して発送する
といった形であれば、一人でも運営できます。
まずは扱う商品を絞り、少量から始めて仕入れから販売までの流れを確認する方法もあります。
不用品の販売と継続的なせどりは分けて考える
自宅にある使わなくなった物をフリマアプリなどで売ることと、利益を得る目的で商品を仕入れて継続的に販売するせどりでは性質が異なります。
継続的に事業として行う場合は、
- 売上
- 仕入金額
- 販売手数料
- 送料
- 梱包費
- 在庫
などを記録し、収支を把握できるようにしておくことが大切です。
所得が発生すれば、状況に応じて確定申告など税務上の対応も必要になります。
個人でも法律や販売サービスのルールは確認する
個人で小規模に行っているからといって、商品販売に関するルールが適用されなくなるわけではありません。
中古品を仕入れて販売する場合の古物商許可をはじめ、取り扱う商品によって許可や規制が関係することがあります。
フリマアプリやECモールを利用する場合は、それぞれのサービスが定める出品・販売ルールの確認も必要です。
せどりは個人でも始められますが、継続的に利益を得る事業として行うのであれば、一般的な不用品販売とは分けて考え、税金や許可、販売ルールなども確認しながら運営しましょう。
4. せどりを始めるには何が必要ですか?
せどりを始めるために、最初から高額な設備や大規模な作業スペースを用意する必要はありません。
取り扱う商品や販売方法によって異なりますが、まずは仕入れ・出品・保管・発送ができる環境を整えることが基本です。
せどりを始めるときに準備したいもの
一般的には、次のようなものがあると始めやすくなります。
- スマートフォンやパソコン
- 商品を仕入れるための資金
- フリマアプリやECモールなどの販売アカウント
- 商品を保管するスペース
- ダンボールや封筒などの梱包資材
- 商品を発送するための配送手段
- 売上や仕入れを管理する環境
商品の写真を撮影して販売する場合は、撮影スペースや照明などを用意すると商品を掲載しやすくなります。
仕入れる前に販売価格や費用を確認する
せどりでは、商品を安く仕入れることだけでなく、実際にいくらで販売できるのかを確認することが重要です。
仕入れを行う前に、
- 想定する販売価格
- 販売手数料
- 送料
- 梱包費
- 商品の売れやすさ
- 在庫を保管する期間
などを確認し、利益が見込めるかを考えます。
売れ残った場合は仕入資金が在庫として残るため、最初から大量に仕入れるのではなく、少量の商品から始める方法もあります。
取り扱う商品によっては許可も確認する
販売する商品によっては、設備だけでなく許可や届出についても確認が必要です。
特に、中古品を仕入れて販売する場合は古物商許可が必要になるケースがあるため、仕入れを始める前に確認しておきましょう。
また、酒類や医薬品など、取り扱いに別の許可・資格や販売上の規制が設けられている商品もあります。
最初からすべてを揃える必要はない
せどりは、取り扱う商品の種類や販売規模によって必要なものが大きく変わります。
まずは「何を仕入れるか」「どこで販売するか」を決め、その方法に必要なものから準備すると無駄を抑えやすくなります。
商品・仕入先・販売先を決め、利益を計算できる環境を整えてから少量で販売を始めると、せどりの一連の流れを確認しながら事業を進められます。
5. 商品はどこで仕入れますか?
せどりでは、店舗やオンラインショップなど、さまざまな場所から商品を仕入れることができます。
どこから仕入れるかによって商品の探し方や価格、在庫の確認方法などが異なるため、最初は自分が扱いやすい仕入先から始めるとよいでしょう。
実店舗から仕入れる
家電量販店やリサイクルショップ、ホームセンターなど、実際の店舗で商品を探して仕入れる方法があります。
たとえば、
- 家電量販店
- リサイクルショップ
- 古本店
- ホームセンター
- ディスカウントストア
- アウトレットショップ
などが仕入先になる場合があります。
実際に商品の状態を確認してから購入できることがメリットですが、店舗まで移動する時間や交通費なども考える必要があります。
インターネットから仕入れる
オンラインショップなどから商品を仕入れる方法もあります。
自宅から商品を探せるため、実店舗を回らずに仕入れを行えることが特徴です。
一方で、送料がかかったり、実物の状態を確認できなかったりする場合があります。
中古品を仕入れる場合は、商品の状態や付属品の有無なども確認しておきましょう。
仕入先の利用規約も確認する
商品を購入できる場所であっても、必ずしもせどり目的の仕入れが認められているとは限りません。
販売店やオンラインサービスによっては、転売目的での購入や大量購入について独自のルールを設けている場合があります。
そのため、
- 購入数量の制限
- 転売目的での購入に関する規約
- 会員サービスの利用条件
- 商品ごとの販売条件
なども確認しておくことが大切です。
中古品の仕入れは古物商許可にも注意する
特に注意したいのが、中古品を仕入れて販売するケースです。
自分で使用していた不用品を売却する場合とは異なり、中古品を仕入れて販売する事業では、古物商許可が必要になるケースがあります。
「どこから仕入れたか」だけではなく、「どのような商品を、どのような目的で仕入れて販売するのか」まで含めて判断する必要があります。
せどりの仕入先は一つに限定する必要はありませんが、価格だけで判断せず、商品の状態や販売価格、送料、利用規約、必要な許可などを確認したうえで仕入れることが重要です。
6. 仕入れた商品はどこで販売しますか?
せどりで仕入れた商品は、フリマアプリやECモール、ネットショップなどを利用して販売する方法があります。
販売先によって利用者層や手数料、出品方法などが異なるため、取り扱う商品に合ったサービスを選ぶことが重要です。
フリマアプリで販売する
個人でも始めやすい方法の一つが、フリマアプリを利用した販売です。
スマートフォンから商品の写真や説明文を登録して出品できるため、少量の商品からせどりを始める場合にも利用しやすいでしょう。
ただし、販売する際には、
- 販売手数料
- 送料
- 出品できない商品
- 商品説明や画像に関するルール
- 発送方法
- キャンセルや返品への対応
などを確認しておく必要があります。
ECモールを利用する方法もある
Amazonや楽天市場などのECモールを利用して商品を販売する方法もあります。
多くの利用者が商品を探していることがメリットですが、出店・出品条件や各種手数料などはサービスによって異なります。
また、商品カテゴリーによって出品条件が設定されている場合もあるため、仕入れる前に販売できる商品なのか確認しておくことも大切です。
自分のネットショップで販売する方法もある
ネットショップ作成サービスなどを利用して、自分のショップを開設する方法もあります。
自分でショップ名や商品ページなどを作れる一方、集客や顧客対応、発送なども自分で行う必要があります。
また、事業として通信販売を行う場合は、特定商取引法に基づく表示など、通信販売に関するルールの確認も必要です。
販売者の氏名・名称、住所、電話番号などの表示が関係するため、自宅でせどりを行う場合は「事業用住所をどうするか」も考えておきたいポイントです。
販売価格だけでなく手数料まで比較する
同じ商品でも、販売先によって最終的に残る利益は変わります。
たとえば、
- 販売手数料
- 決済手数料
- 送料
- 月額利用料
- 倉庫・発送代行などの利用料
といった費用が発生する場合があります。
「いくらで売れるか」だけではなく、「販売後にいくら利益が残るか」まで計算して販売先を選ぶことが、せどりを継続するうえで重要です。
7. せどりを始めるのに開業届は必要ですか?
せどりを始めたからといって、すべての人が直ちに開業届を提出しなければならないわけではありません。
自宅の不用品を一時的に売却するケースと、商品を仕入れて継続的に販売するケースでは性質が異なるため、せどりを事業として行うのかどうかを考えることがポイントです。
不用品を売るだけなら「せどり」とは性質が異なる
自宅にある使わなくなった衣類や家電、本などをフリマアプリで売却することは、利益を得る目的で商品を仕入れて販売するせどりとは異なります。
一方で、
- 利益を得る目的で商品を仕入れる
- 継続的に商品を販売する
- 売上や仕入れを管理する
- 事業として販売活動を行う
といった場合は、個人事業として税務上の手続きについて確認しておく必要があります。
開業届と確定申告は別の手続き
注意したいのが、開業届と確定申告は別の手続きだという点です。
「開業届を出していないから確定申告もしなくてよい」ということではありません。
せどりによって所得が発生した場合は、会社員なのか個人事業主なのか、ほかにどのような所得があるのかなどによって確定申告の必要性が変わります。
そのため、売上だけではなく、仕入代金や販売手数料、送料などの経費についても記録しておきましょう。
青色申告を利用したい場合は別途手続きがある
せどりを事業として継続し、事業所得として青色申告を行う場合は、開業届とは別に「所得税の青色申告承認申請書」の提出についても確認する必要があります。
青色申告には一定の要件を満たすことで利用できる特別控除などがありますが、帳簿の作成・保存なども必要になります。
せどりを継続的な事業として行うのであれば、売上が大きくなってから慌てるのではなく、開始時点から収支を記録し、開業届や確定申告、青色申告など必要な税務手続きを確認しておくことが大切です。
8. せどりで古物商許可は必要ですか?
せどりで中古品を仕入れて販売する場合は、古物営業法に基づく古物商許可が必要になるケースがあります。
「せどりをする人は全員必要」というわけではなく、何を、どのような方法で仕入れて販売するのかによって判断することが重要です。
中古品を仕入れて販売する場合は注意する
利益を得る目的で中古品を仕入れ、それを販売する場合は、古物商許可が必要になる可能性があります。
たとえば、
- リサイクルショップから中古品を仕入れて販売する
- フリマアプリなどから中古品を仕入れて販売する
- 中古の家電や衣類、ブランド品などを仕入れて販売する
- 中古品を継続的に仕入れてネットで販売する
といったせどりを行う場合は、事前に古物商許可について確認しておきましょう。
警視庁も、古物商が仕入れ目的でリサイクルショップなどから古物を購入する場合や、インターネットオークション・フリマアプリを利用する場合について、古物営業法上の義務があることを案内しています。
自分の不用品を売るケースとは異なる
自分で使用していた衣類や家電など、不要になった私物を売却することと、販売目的で中古品を仕入れることは分けて考える必要があります。
せどりとして中古品を仕入れるのであれば、「個人だから」「少量だから」といった理由だけで古物商許可が不要になるとは限りません。
判断に迷う場合は、営業所の所在地を管轄する警察署などへ事前に確認すると安心です。
古物商許可を取得すると営業上の義務も発生する
古物商許可は、取得すれば終わりというものではありません。
古物を買い受ける際には取引相手の確認義務などがあり、インターネットを利用して古物を販売する場合には、一定の情報を表示する義務もあります。
特にインターネット取引を行う古物商については、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証番号などの表示が必要とされています。
自宅でせどりをする場合は営業所も確認する
古物商許可の申請では「営業所」が関係します。
そのため、自宅で中古品のせどりを始める場合や、バーチャルオフィスなどの住所を事業用に利用する場合でも、その住所を古物営業法上の営業所として利用できるかは別途確認が必要です。
法人登記や事業用住所として利用できることと、古物商許可の営業所として認められることは同じではありません。
中古品せどりを始める場合は、商品を仕入れてから許可の必要性に気付くのではなく、仕入れを始める前に営業形態と古物商許可の要否を確認しておきましょう。
9. せどりを自宅で行うときの注意点はありますか?
せどりは自宅を拠点として始めることもできますが、商品数が増えてくると、保管スペースや発送作業、住所の取り扱いなどが問題になることがあります。
副業などで小規模に始める場合でも、今後商品数が増えることを考えて環境を整えておくと安心です。
商品の保管スペースを確保する
せどりでは、仕入れた商品が売れるまで在庫として保管する必要があります。
取り扱う商品によっては、
- 商品を置くスペース
- 梱包作業をするスペース
- ダンボールや緩衝材などを保管するスペース
- 仕入れた商品と私物を分けて管理する場所
などが必要になります。
特に家電や家具など大きな商品を扱う場合は、自宅の生活スペースを圧迫しないか確認しておきましょう。
賃貸住宅の場合は契約内容を確認する
賃貸マンションやアパートをせどりの拠点として利用する場合は、賃貸借契約や管理規約なども確認しておく必要があります。
住居専用として契約している物件では、事業利用が制限されている場合があります。
また、大量の商品を頻繁に搬入・発送すると、宅配業者の出入りや荷物の置き場所などが周囲へ影響する可能性もあります。
自宅住所を事業で使用する場面も考える
自宅でせどりを行う場合、事業に関するさまざまな場面で住所が必要になることがあります。
たとえば、
- 開業時の事業所住所
- ネットショップなどの事業者情報
- 仕入先との取引
- 請求書や領収書
- 事業用の郵便物
- 古物商許可に関する手続き
などです。
ただし、同じ住所をすべての用途に利用できるとは限りません。
特に古物商許可では営業所に関する要件があるため、「バーチャルオフィスを契約すれば古物商の営業所にもできる」と考えず、管轄する警察署などへ確認する必要があります。
生活用と事業用の住所を分ける方法もある
自宅住所をホームページや取引先などへ広く公開したくない場合は、事業用住所を別に用意する方法もあります。
バーチャルオフィスを利用すれば、サービスの利用条件に応じて、事業用の住所として名刺やWebサイトなどに使用したり、事業宛ての郵便物を受け取ったりすることができます。
一方、本人確認や許認可など、実際の居住地や営業所の情報が必要な手続きでは、バーチャルオフィスの住所を使用できない場合があります。
自宅せどりでは「商品をどこに置くか」だけでなく、「どの住所をどの用途に使うのか」まで整理しておくことが、プライバシーを守りながら事業を続けるポイントです。
10. せどりで自宅住所を公開したくない場合はどうすればいいですか?
自宅でせどりを行う場合でも、「自宅住所をできるだけインターネット上に公開したくない」と考える方は少なくありません。
特にネットショップを運営したり、事業用のホームページを作成したりすると、住所を掲載する場面が出てくることがあります。
そのような場合は、自宅とは別に事業用の住所を用意する方法を検討できます。
まずは住所が必要になる場面を整理する
せどりでは、販売方法によって住所が必要になる場面が異なります。
たとえば、
- ネットショップの事業者情報
- 事業用ホームページ
- 名刺
- 請求書や見積書
- 仕入先や取引先への登録
- 事業用郵便物の受取先
などがあります。
一方、販売プラットフォームによっては、販売者情報の表示方法や購入者へ開示される情報について独自の仕組みを設けている場合があります。
利用するサービスの最新ルールを確認し、「登録する住所」と「一般に公開される住所」を分けて考えることが大切です。
ネットショップでは特定商取引法にも注意する
事業として通信販売を行う場合は、特定商取引法に基づく表示について確認する必要があります。
販売形態によっては、販売業者の氏名・名称、住所、電話番号などの表示が必要になります。
ただし、一定の事項については、消費者から請求があった場合に遅滞なく提供できるようにするなど、所定の条件を満たすことで広告上の表示を省略できる場合があります。
そのため、単純に「ネット販売では必ず自宅住所を一般公開しなければならない」と考えるのではなく、利用する販売サービスの機能と法律上のルールを確認しましょう。
事業用住所としてバーチャルオフィスを利用する方法もある
自宅住所と事業用住所を分けたい場合は、バーチャルオフィスを利用する方法があります。
レゾナンスでは、事業用住所として利用できる住所を提供しており、プランに応じて法人登記や郵便物の受取・転送などにも対応しています。
せどりで自宅に商品を保管しながら、対外的に使用する事業用住所だけを分けるといった使い方も考えられます。
許認可や本人確認では自宅住所が必要になることもある
バーチャルオフィスを利用しても、すべての手続きで自宅住所を使わなくてよくなるわけではありません。
特に、
- 本人確認
- 古物商許可などの許認可
- 金融機関や各サービスの登録
- 実際の営業所や事業所の確認
などでは、実際の居住地や営業実態のある場所について情報を求められる場合があります。
「一般に公開する事業用住所」と「行政手続きや本人確認などで必要になる住所」は別物として整理することが重要です。
自宅住所の公開をできるだけ避けたい場合は、販売サービス側の非公開・省略制度を確認したうえで、必要に応じてバーチャルオフィスなどを活用するとよいでしょう。
まとめ

せどりは、商品を仕入れて販売し、仕入価格と販売価格の差額から利益を得るビジネスです。
店舗やオンラインショップから商品を仕入れ、フリマアプリやECモールなどを利用して販売できるため、個人でも比較的小さな規模から始めることができます。
一方、継続的にせどりを行うのであれば、商品の仕入れや販売だけでなく、税金や許可、住所などについても確認しておくことが大切です。
特に確認しておきたいポイントは次のとおりです。
- 仕入価格だけでなく販売手数料や送料まで含めて利益を計算する
- 仕入先や販売サービスの利用規約を確認する
- 中古品を仕入れて販売する場合は古物商許可の必要性を確認する
- 売上や仕入れ、経費などを記録する
- 事業として行う場合は開業届や確定申告などの税務手続きを確認する
- 自宅で行う場合は商品の保管場所や賃貸借契約を確認する
- ネット販売では特定商取引法などのルールを確認する
- 自宅住所を公開したくない場合は事業用住所を分けることも検討する
せどりは自宅を拠点として始めることもできますが、事業が大きくなるにつれて、在庫の保管や郵便物、事業用住所など、自宅と仕事を分けたい場面が増えることもあります。
自宅住所を名刺やホームページなどへ掲載したくない場合は、バーチャルオフィスを利用して事業用住所を分ける方法もあります。
ただし、古物商許可などの許認可や本人確認では実際の居住地・営業所などが必要になる場合があるため、用途に応じて住所を使い分けることが重要です。
せどりを始めるときは、まず小さな規模から仕入れ・販売の流れを確認しながら、取り扱う商品や販売方法に必要なルールを確認して事業環境を整えていきましょう。
参考