ビジネスのアイデアを競う「ビジコン(ビジネスコンテスト)」。起業を目指している方にとって資金などさまざまなものが得られるイベントですが、入賞を狙うにはどのようにビジネスアイデアを考えればよいでしょうか?
ここでは起業を目指す方へ向け、ビジコンの審査過程やアイデア出しのポイント、参加時の注意点をご紹介します。ビジコンが気になっている方、入賞を目指している方はぜひご参考になさってください。
ビジコンの審査過程とは?
ビジコンは入賞すると賞金や起業支援が得られるのが大きなメリットです。またビジネスアイデアを披露し、事業の宣伝をする場でもあることから、起業の足掛かりとしてビジコンへ参加される起業家も多いのです。
例年、国内外では多くのビジコンが開催されており、起業を目指す多くの方が切磋琢磨しながらアイデアを競っています。
そんなビジコンにはいくつかの審査過程があり、全ての審査過程をクリアした人のみが最終審査に臨むことができます。一般的なビジコンの審査過程は、次のとおりです。
- 申し込み、必要書類の提出
- 書類審査(一次審査~二次審査)
- 書類審査結果の通知
- 面接、事業計画のプレゼンテーション
- 入賞者の発表
実際の審査過程はビジコンによっても少々異なり、規模の大きなビジコンになるほど審査過程が多くなる場合がほとんどです。また、各審査過程では決められた期限内に所定の書類やデータ等を提出しないと落選となってしまいます。
応募の際には、必ず必要な提出物、およびその期限を確認したうえで申し込みましょう。
ビジコンで入賞を狙うには?アイデア出しの手順を解説
ビジコンで入賞を狙うには、これまでにない斬新なビジネスアイデアを生み出すことが重要。さらに、その魅力や革新性を最大限伝えるためには、綿密な事業計画を立てる必要もあります。
本項では、ビジネスアイデア出しから事業計画の作成までをチャート化してみました。7つの手順に沿って事業計画を作成したら、ビジコンに応募してみましょう。
②自分にできることを棚卸し、自己分析をする
③思いつく限りたくさんのアイデアを書き出す
④トレンドやその時代ならではのニーズを調べる
⑤他社のビジネスモデルを分析する
⑥事業計画を細かく作成していく
⑦第三者や専門家に意見を聞き、さらにブラッシュアップする
①自分が「不便」と感じたことを思い出してみる
ビジネスのアイデアは「困りごと」のあるところに転がっています。まずは自分が過去に困ったことや不便だと思ったこと、面倒に感じたことを箇条書きにしてみましょう。
この困りごとは自分が困ったことでも、他人が困っていることでもかまいません。
「困りごと」が解決できるアイデアは、多くの人の問題を解決できる可能性が高いです。当然ながら、そのようなアイデアを事業計画へと昇華できれば、ビジコン入賞も期待できるでしょう。
②自分にできることを棚卸し、自己分析をする
①で困りごとを書き出したら、次は自分ができることを書き出していきます。
いくら革新的なアイデアを思いついても、自分がそれを実現できるとは限りません。
また自分では実現が難しい場合、他の人の手を借りて実現できるかどうかも考えなくてはならないでしょう。
スキルや経験、資格などをひととおり書いたら、その中から「人に提供できるもの」をピックアップしていきます。また、なぜ人に提供できるのか、その根拠についても考えてみましょう。
③思いつく限りたくさんのアイデアを書き出す
「困りごと」と「自分にできること」を書き出したら、これらを掛け合わせたアイデアを書き出していきます。
このとき、「シンプルすぎる」「実現は難しそう」いった考えはひとまず置いておいてかまいません。
「質より量」を意識しつつ、多くのアイデアを出していきます。
いよいよアイデアが浮かばなくなってきたら、取捨選択し、優先順位をつけていきましょう。
④トレンドやその時代ならではのニーズを調べる
ビジネスでは、トレンドや時代ならではのニーズを意識することがとても大切です。今需要があるものについてはもちろんのこと、今後ニーズが高まりそうなもの・ことを組み込んだビジネスアイデアを考えられれば、時代を先取りすることができます。
新しいビジネスはビジコンでも注目を浴びますし、起業後も先行者利益を得やすいでしょう。
⑤他社のビジネスモデルを分析する
ビジネスアイデアをいちから組み立てるのは非常に骨が折れる行為です。またビジネスアイデアを自身の頭で考えることは大切ですが、「内容の良し悪し」や「再現性があるか」というのはまた別の話です。
ビジネスアイデアを考える際は、いちど他社のビジネスを参考にしてみることをおすすめします。
他社の既存アイデアと自分のアイデアを比較することで、自分の事業の良い点・改善点に気付くことができるからです。
また、再現性に不安がある場合は、既存のビジネスへ自分なりの付加価値をつける形でアイデアを組むのもおすすめです。実在するビジネスモデルということは再現性がある、ということでもありますし、プラスアルファのアイデアを組み合わせれば独自性も出せます。
⑥事業計画を細かく作成していく
ビジネスアイデアが固まったら、事業計画を作成していきます。
事業計画はビジコンの応募に必要だからという理由だけではなく、「ビジネスとして実現可能か」「利益が出せるのか」といった再現性を示すためにも必須です。
- ターゲット
- 事業目的
- 事業規模
- 市場の状況や競合の現状
- 自社、および事業の強み(差別化ポイント)
- マーケティング方法
- 商品やサービスの売値、仕入れ値
- 諸費用(経費)
- 見込み売上げ、トータルコスト
全てを設定したうえで採算が合わず、利益が得られない場合は、事業計画の改善が必要です。
「第三者が見てもわかりやすいこと」を意識しながら、細かな部分まで作り込んでいきましょう。
⑦第三者や専門家に意見を聞き、さらにブラッシュアップする
事業計画を作成したあとは、第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。
自身が作成した事業計画を客観的な視点で評価してもらうことで、優れている点、改善点が浮き彫りになるからです。
このとき、できれば起業や経営の専門家、アドバイザーなどに意見を聞くとよいでしょう。
プロの目線で事業計画をチェックしてもらうことで、ビジネスアイデアの甘い部分や詰めが足りない部分を的確に指摘してもらえます。
他社視点でのアドバイスを反映することで事業計画がブラッシュアップされていき、ビジコンでも通用しうるクオリティの高いものにすることができます。
ビジコンに参加するうえで知っておきたい注意点
ビジコンに参加する場合、以下の4点に注意しましょう。
- ビジコン入賞を果たしても、必ず起業が成功するとは限らない
- 規模の大きなビジコンは入賞難易度も跳ね上がる
- ビジコンによっては賞金がないものもある
- プレゼン準備を怠ると結果にも影響する
ビジコン入賞を果たしても、必ず起業が成功するとは限らない
ビジコンに入賞したということは「優れたビジネスアイデアである」という証明でもあります。しかし、ビジコンに入賞したからといって、必ずしも実際の事業が成功するとは限りません。
事業の成功にはトレンドや運などさまざまな要素が絡んでいるもの。成功間違いなしと思っても、不測の事態が起こって失敗する……というケースも珍しくないのです。ビジコン入賞を「ゴール」にしないようにしましょう。
規模の大きなビジコンは入賞難易度も跳ね上がる
規模の大きなビジコンで入賞を狙うとなると、その難易度はかなり高くなります。
特に国内外から起業家が集まるようなグローバルなビジコンでは、競争率もかなり激しくなることを覚悟のうえで参加申請をしましょう。
ビジコンによっては賞金がないものもある
ビジコンの入賞特典といえば賞金が定番ですが、ビジコンの中には賞金が授与されないものもあります。
そのようなビジコンで賞金を目的に参加しても、狙ったような成果を得られないので注意しましょう。
プレゼン準備を怠ると結果にも影響する
ビジコンの最終審査ではプレゼンを行うケースが多いです。このときのプレゼン内容によって結果が大きく変わるので、事前準備を怠らないようにしましょう。
「時間内にビジネスアイデアを理解してもらえるプレゼン」を意識すれば、入賞の可能性もアップします。
ビジコン入賞を狙って起業チャンスを掴もう!
これから起業を考えている人にとって、ビジコンは「腕試し」のよい機会となります。入賞すれば資金や起業支援も受けられるため、積極的に参加してみてはいかがでしょうか。
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