「ビジネスの形」が多様化する中、「スモールビジネス」という言葉を耳にしたことはありませんか? そもそもスモールビジネスとはどのようなビジネスで、どんなメリットがあるのでしょうか。
本記事ではスモールビジネスの定義や魅力、スモールビジネスに向いている仕事7選を解説します。スモールビジネスを成功に導くポイントについてもご紹介しますので、チェックしてみましょう。
スモールビジネスとは?言葉の定義について
スモールビジネスとは、「個人の裁量で行う小規模なビジネス」を指します。スモールビジネスには個人事業主やフリーランスのほか、数名単位の小規模法人も含まれます。
よく比較される言葉として「ベンチャー」がありますが、ベンチャーは「革新的な商品、サービスを提供し、急成長をする企業」という意味合いで使われるケースがほとんどです。
一方スモールビジネスは、どちらかといえば「個人で営める範囲のビジネス」という意味合いが強い言葉です。
フリーランスやひとり起業をした場合、数名で小規模な会社を経営している……という状態をイメージすると分かりやすいでしょう。
スモールビジネスの魅力とは?5つのメリット
スモールビジネスの「魅力」とは何なのでしょうか。スモールビジネスを始めるうえで考えられる、5つのメリットをご紹介します。
- 多額の資金を必要とせず、小規模スタートが可能
- 事業を終了するのも簡単
- 実力や実績次第ではさらにビジネスを展開、拡大できる
- 自分の好きな仕事にのみ関わることができる
- 時間や場所に縛られず、自由な働き方ができる
多額の資金を必要とせず、小規模スタートが可能
スモールビジネスでは「自分自身のスキル、価値」を提供することで収益を得るケースがほとんど。そのため、大掛かりな設備投資などを必要とせずビジネスが始められるメリットがあります。
スモールビジネスなら、思い立ったその日に起業……なんてことも実現可能です。
事業を終了するのも簡単
スモールビジネスは事業範囲が小さい分、事業を終了させるのも簡単です。たとえば業務委託で仕事を受注している場合、万が一事業がうまくいかなくなったとしても、業務委託の契約終了のみで事足ります。
ビジネスの開始・終了に関するフットワークが軽いのは、スモールビジネスならではの利点だといえるでしょう。
実力や実績次第ではさらにビジネスを展開、拡大できる
スモールビジネスはほかの起業形態と同様に、実力次第で事業を拡大できる可能性があります。その確率は自身の実力や人脈、営業力などに左右されるものの、結果を出し続けることでビジネスにも良い影響が現れるのは大きな魅力です。
自分の好きな仕事にのみ関わることができる
スモールビジネスは限定した範囲のみのビジネスに特化した働き方ができる点も魅力です。売り上げや利益の目標に縛られず、差別化を狙ったり、自身のやりたい仕事に集中したりすることも可能です。
好きなことを仕事にしたい人にとっては、特に大きな利点だといえるでしょう。
時間や場所に縛られず、自由な働き方ができる
個人事業主やフリーランスなどのスモールビジネスであれば、時間・場所に縛られない働き方も可能です。
家事や育児、介護の合間に仕事をしたり、日中は用事を済ませて夜に仕事をしたり……という風に、自由な働き方を実現できます。
スモールビジネスに向いている仕事とは?
スモールビジネスには、「在宅で作業できる仕事」が向いています。また、個人で作業が完結するような仕事もスモールビジネス向きです。具体的には以下の7つの仕事がおすすめです。順に仕事内容や魅力を見てみましょう。
ブログ/アフィリエイター
ブログを執筆し、広告収入を得る「アフィリエイター」はスモールビジネス向きの仕事です。
アフィリエイトは、商品の広告を貼った紹介記事を執筆し、読者が購入、利用、資料請求などをすると「ASP(広告主)」から報酬が支払われる仕組みです。収益発生のためには読者に有益な記事を書くだけではなく、アクセス数を増やす工夫が必要になります。
収益が出るまでには最低でも半年程度必要ですが、ブログそのものが「蓄積財産」となる点は魅力です。人気ブログとなれば、自身が働かずとも収益が発生するようになります。
ネットショップ運営
ネットや問屋などを通じて仕入れた商品を販売するネットショップの運営も、スモールビジネス向きの仕事です。
ショップ開設には「Amazon」や「楽天」などのECサイトを使う方法もあれば、「BASE」「STORES」「メルカリShops」などのネットショップ開設サービスを使う方法も。
ネットショップ開設サービスの場合は、ショップのレイアウトやデザインなどもカスタマイズ可能なため、オリジナリティのあるショップ作りが実現できます。
スモールビジネスとして収益を得るには、トレンドの商品や需要の高い商品を販売するのが近道です。差別化を狙いたい場合は、ニッチな商品を扱うのもおすすめです。
YouTube動画配信
スモールビジネスとしては、YouTube等で動画配信をする方法もあります。近年はスマートフォン等で動画撮影ができるほか、動画やサムネイルの編集が無料でできるソフトもあるため、入障壁が低いといえるでしょう。ブログと同じく収益発生までに時間がかかる点がネックながらも、人気が出れば動画再生時の広告収入で定期的に収益が発生します。
コンサルタント
自身の実力、経験を武器にするコンサルタントも、スモールビジネスを代表する仕事です。
コンサルタントは経営や金融、不動産など、過去の経験や実績をもとにコンサルティングを行うことで収益を得ます。また近年では、婚活などの意外なジャンルでもコンサルティング需要があります。
主に顧客先へ訪問して仕事を行うため、場所に縛られずスモールビジネスとして続けやすいでしょう。
家事などの代行サービス
少し変わったスモールビジネスとしては、家事や買い物、結婚式への出席などの代行サービスも挙げられます。
スモールビジネスとして起業する場合、大手企業では請け負っていないようなニッチなサービスに人気が集中しやすいでしょう。
オンライン教室の講師、インストラクター
自身のスキルを活かしてスモールビジネスをしたい場合は、オンラインでの講師業や、インストラクター業もおすすめです。たとえば料理教室やネイル教室を開いたり、オンラインヨガ・フィットネスのレッスンを開催したりといった方法が挙げられます。
オンラインならリアル教室・レッスンを開催するよりキャパシティが広く、より多くの顧客獲得につながります。
スモールビジネスを成功に導くポイント
自分の好きなことや得意なことを武器にビジネスを展開できるスモールビジネス。その一方で、「せっかくビジネスをするなら成功させたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
スモールビジネスを成功に導くには、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- 常にアイディアを生み出し続けること
- 効果的な集客手段を見つけること
- 資金の管理を徹底すること
スモールビジネスは法人の大規模ビジネスに比べると、どうしても埋もれがちになります。頭一つ抜けた存在になりたいのであれば、アイディアの創出と集客を徹底的に意識し、実行しましょう。特に集客に関しては、売上につながる重要なポイントとなります。スモールビジネスを成功・成長させたい場合は、SNSや動画コンテンツなど拡散力の高いツールを活用し、集客を徹底しましょう。
またスモールビジネスを始めたての時期は、金銭面の不安が伴う場合も多いもの。スモールビジネスを始める際は、収入が不安定なときでも生活できるよう、半年~1年程度生活できる資金を準備しておくと安心です。さらに、経理や財務処理などの「お金の管理」も徹底しましょう。
スモールビジネスでの起業にはバーチャルオフィスを活用しよう
ひとりや少人数で行うスモールビジネスは、小規模ゆえの自由な働き方ができる点が魅力。
業種や業務内容によっては在宅で仕事を続けることも可能なため、「オフィスに出社しない働き方がしたい」という方にもぴったりなビジネスの形だといえます。
ただし自宅でビジネスを行う場合、第三者に自宅住所が知られる可能性が高くなります。
特に商品・サービスをネット販売する場合、法律で事業所住所の公開が義務付けられているため、見知らぬ人に住所を公開することになってしまうのです。そうなれば、自宅への嫌がらせなどが起きる可能性もゼロではありません。
ご自宅でスモールビジネスを行いたい場合は、「バーチャルオフィス」を利用されるとよいでしょう。
バーチャルオフィスとは、一等地オフィス街などの住所を借りられるサービスです。
場所そのものを借りるわけではなく「住所のみ」を借りるだけなので、低コストで済みます。
バーチャルオフィスの住所は、自宅住所の代わりにネット上や名刺への記載が可能です。
つまり、個人情報の公開によるリスク回避にも効果的だといえます。