「会社を脱サラして自分のお店を持ちたい」「独立して開業し、フリーで活動したい」このような“独立開業”を成功させるには、どんなポイントに気を付ければよいのでしょうか?
ここでは、独立開業を成功させるコツ、独立開業におすすめの職種5選をご紹介します。将来独立したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
独立開業とは?起業とはどう違う?
独立開業とは「勤め先を辞めて自分の事業を立ち上げること」を指します。
- 脱サラしてラーメン屋をオープンした
- パート主婦が個人事業主としてWebデザイナーになった
- フランチャイズ契約を結び、コンビニオーナーになった
- 会社を独立して法人を設立、英会話教室をオープンした
このように独立してお店をオープンしたり、事業を始めたりするケースで“独立開業”と呼ぶことが多いです。
似た言葉に「起業」がありますが、起業は“新たな会社を設立する”“ベンチャー企業を立ち上げる”というニュアンスが強い言葉です。
独立開業を成功させるコツは?
独立開業する場合は「どんな事業をするか」が重要です。そのうえで知っておきたい“成功のコツ”があります。
「独立」そのものを目的にしない
独立開業に失敗しやすい人の共通点として、「独立そのもの」が目的になっているケースがとても多く見られます。独立だけを目標にしてしまうと、いざ独立開業を達成したときに満足してしまい、事業のビジョンやモチベーションを見失いやすくなるでしょう。
これを防ぐには、「なぜ独立したいのか」をとことん深掘りして考えることが重要です。
仮に「自由になりたい」「お金を稼ぎたい」というのであれば、独立してそれが本当に叶うのか? を自問自答してみましょう。実際のところ、独立開業した当初は仕事獲得のために走り回る時期もありますし、頑張っても売上につながらない場合もあります。
そうなると、途端に意欲を失ってしまって「勤めていたころのほうが良かった」と感じる可能性もあるでしょう。
「世の中にない、社会の人たちに役立つ商品・サービスを提供したい」
「既存ビジネスにはない斬新な発想での商売がしたい」
これらのような“太い信念”があれば、独立開業の途中で燃え尽きるということは少ないはずです。
独立開業はあくまでも「手段」ですので、独立そのものが「目的」になっていないかいま一度見直してみましょう。
ビジネスは小さく始めて大きく育てる
独立開業の失敗に多いのが、いきなり大規模な設備投資・事業展開を計画し、頓挫する……というパターンです。
成功するかどうか分からないうちから多額の資金を投じるのは“ギャンブル”に等しい行為です。成功すればよいですが、失敗してしまったときのリスクはかなり高いといってよいでしょう。
特に初めて独立開業する場合は、いきなり大規模なビジネス展開からスタートするのはおすすめしません。
独立開業する場合は、「小さく始めて大きく育てること」がとても重要です。
まずは限定的な商品、サービスの提供からスタートし、顧客を獲得しながら販路を広げていきます。ある程度軌道に乗ったところで、次の事業展開をしたり、事業の拡大を目指したりすると、安定した事業運営ができるでしょう。仮に失敗したとしても、ごく小規模のビジネスであればリスクを最小限に抑えられます。
また、いきなり独立開業するのではなく「副業」として始めてみるのもアリです。
近年は本業のかたわらでビジネスを副業としてやってみて、手ごたえを感じたら徐々に本格化していき、独立開業をする……というケースも増えています。
副業として始めることでトライ&エラーを繰り返しやすいメリットがあるため、気になっているビジネスは副業としてお試しで始めてみてはいかがでしょうか。
準備を十分に行ってから独立開業する
独立開業に失敗する人には、準備不足で見切り発車してしまう傾向が多く見られます。
独立開業時に準備するものには以下のようなものがあります。
- 事業に必要なスキル、道具や設備
- 半年分程度の事業資金
- 半年分の生活費
意外に見落としがちなのが「半年分の生活費」です。
たとえば、これまで培ってきたスキルを活かして独立開業するとします。この場合、「ある程度のスキルはあるから顧客の獲得も簡単だろう」という思いが頭をよぎりがちです。しかし実際には、顧客が思うようにつかず、収入が安定しない……といったケースもざらにあります。
収入がなければ当然生活も成り立ちませんし、事業の存続すら危うくなるでしょう。こうなるとビジネスで成功するどころではなくなり、精神的にもかなりつらくなってしまいます。
事業に必要なスキル、道具などは当然のことですが、独立開業時には「半年分程度の事業資金、および生活費」をかならず確保したうえでスタートを切りましょう。
退路を確保しておけば、不安感を軽減しつつ事業に取り組みやすくなりますよ。
世の中の需要や競合優位性、自分の適性を見極めたうえで独立する
独立開業を成功させるには、世の中の需要や競合優位性、自分の適性を見極めることが重要です。
ただ自分が「独立開業したいから」という理由だけでビジネスを始めても、その商品・サービスに需要がまったくなければ、売上にはつながりません。
また、他の会社・事業者より優れている点がなければ、自分の商品・サービスを選んでもらえる確率は相当低くなるでしょう。内気で人と関わるのが大の苦手なのに、営業や打ち合わせの多い職種で独立開業してもうまくいくビジョンは見えませんよね。
「世の中の需要が高い(または、潜在的な需要がありそう)」
「競合より優れている点がある」
「自分が苦痛を感じずに商いができる」
この3点を満たすビジネスなら、独立開業で成功する可能性も大いにあるでしょう。
独立開業におすすめの職種5選!
独立開業におすすめの職種は以下の5つです。それぞれくわしく見てみましょう。
在宅ワーク系の職種(ITエンジニア、デザイナー、ライターなど)
近年は、ITエンジニアやデザイナー、ライター業などで独立開業する方も多く見られます。
ITエンジニアはプログラミングでシステムやアプリを制作したり、運用・保守を行ったりする職業です。デザイナーには印刷物や画像などをデザインする人、Webページのデザインを行う人(Webデザイナー)などがあります。ライターはWebや紙媒体に掲載するコンテンツ、文章を執筆する職業です。
これらの職業は、PCとネット環境さえあれば在宅で働けるのが最大のメリットです。
必ずしもオフィスが必要ではないため、在宅で独立開業することもできます。オフィスを借りるための固定費を抑えられるため、ランニングコストも少なく済むでしょう。
ネットショップの運営
独立開業におすすめの職種2つめは、ネットショップの運営です。
ネットショップとはネット上にオープンするお店のことで、仕入れた商品をネット販売し、売上の差益を利益として獲得します。
ひと昔前まではネットショップの開設というとハードルが高く感じられましたが、近年はネットショップを簡単に開設できるサービスが充実しています。これにより、副業としてネットショップ運営をする方や、独立開業してネットショップオーナーとなった方も増えています。
ネットショップの運営費は、リアルの店舗に比べてかなり低いのが大きな魅力です。売れる商品を選ぶ目利きスキルや商品の見せ方、アピールの仕方などが必要にはなりますが、ランニングコストを抑えながら自分のお店が持てるのは魅力的だといえるでしょう。
専門スキルで活躍できる職種(士業、ネイリストなど)
専門スキルや国家資格を持っている方は、そのスキルを活かして独立開業するのもおすすめです。
具体的には弁護士や会計士などの「士業」、美容師やネイリスト、メイクアップアーティスト、カメラマンなどが当てはまります。
士業の開業には固定オフィス(または自宅)が条件となりますが、在庫を抱えるリスクが少なく、比較的安定した売り上げが見込みやすいです。
その他の専門職に関しても店舗を設ける場合が多いですが、出張型サービスとして無店舗でビジネスを行う方もいます。出張型の場合は店舗の家賃などのコストが不要なため、独立開業にも挑戦しやすいでしょう。
フランチャイズ経営(コンビニ、飲食店、家事代行など)
フライチャイズ経営とは、企業からお店の屋号、ライセンスを借りて営業を代行するビジネスです。コンビニや飲食店、家事代行サービスなどでよく見られる形態です。
初めからネームバリューの高い屋号、商品を利用してビジネスができるため、集客がラクになりやすいメリットがあります。またフランチャイズオーナーになると、本部から経営のノウハウを教えてもらえるのも魅力です。
売上から一定率のロイヤリティを支払う必要こそありますが、初めから安定した独立開業を目指したい方は選択肢のひとつとして考えてみてもよいでしょう。
講師業(英会話や楽器系、セミナーなど)
英会話やピアノなどの楽器、料理教室などの講師業や、セミナー講師も独立開業におすすめです。
講師業は「自分のスキル」を商品として提供するため原価もほぼかからず、利益率もかなり高いのが魅力です。
さらに、職種によっては自宅で開業することもでき、初期費用を抑えつつ独立開業しやすいのがメリットだといえます。特にセミナー講師については、会場へ出張してセミナーを開催するケースが多く、固定オフィスが不要なケースも多いでしょう。
独立開業で自分のビジネスを始めよう!
独立開業を目指す際は、成功のコツを押さえてリスクを減らしつつ独立開業することが大切です。その後軌道修正や改善を繰り返していけば、ビジネスをもっと大きなものへと成長させられますよ。
なお、皆さんの中にはプログラマーやデザイナー、ライター、ネットショップオーナーとしてご自宅で独立開業される方も多いでしょう。その際に考えられるのが「自宅バレ」のリスクです。
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