会社が副業を禁止するのはなぜ? 理由や背景、副業したい場合の対策法

政府による「副業推奨」の流れがある一方で、いまだ副業を禁止している会社も存在しています。そもそも、副業を認めない会社は、なぜ副業を禁止しているのでしょうか?

ここでは、会社がなぜ副業を禁止しているのか、その理由や背景を解説します。また、副業をしたい場合の対策方法についてもご紹介しますので、副業に興味がある方は参考にしてみてくださいね。

2021年時点で副業を禁止している企業は約45%

2021年、パーソル総合研究所が実施した「第二回 副業の実態・意識に関する定量調査」によると、調査対象企業1500社のうち、副業を禁止している企業は約45%、容認(条件付き/全面)している企業は55%という結果になりました。

2018年の第一回調査に比べると、3年間で容認する企業は約4%上昇しています。
しかし、副業を禁止する企業がいまだ4割以上存在していることは事実です。

なぜ会社は副業を禁止するの? 理由や背景を解説

副業を認めない企業は、なぜ副業を禁止しているのでしょうか?

企業が副業を禁止する主な理由は以下のとおりです。

  • 従業員の長時間労働、過重労働を助長してしまうから
  • 労働時間や労災の把握、管理が難しいから
  • 情報漏洩のリスクが生じるため
  • 競業での成果が本業会社への不利益を生むから(利益相反)
  • 会社のイメージを著しく損なうことを避けたいから

従業員の長時間労働、過重労働を助長してしまうから

会社が副業を禁止する理由として多いのが「従業員の長時間労働、過重労働を防ぎたい」という理由です。

「健康経営」が求められる今、従業員の長時間労働を助長することは、社会通念上好ましいことではありません。

また副業による精神的、身体的疲労が蓄積すれば、従業員自身が能力を発揮できなかったり、本業に集中できなかったりする可能性が高くなります。そうなれば、会社の利益を損ねる可能性もあるでしょう。

事実、副業を禁止する会社の大半は“長時間労働、過重労働の阻止”を理由に副業を禁じています。

労働時間や労災の把握、管理が難しいから

そもそも労働基準法では、「複数の会社で働いていた場合でも、1日8時間を超える範囲の労働に対して割増賃金を支払わなくてはならない」というルールがあります。

しかし副業を容認した場合、従業員がいつ、どのくらい働いているのかを把握しづらくなります。また勤務時間外の労働ということもあり、本業の会社側が労働時間の管理をするのはかなり難しいでしょう。

また副業を認めると、労災が発生した場合に「本業・副業のどちらで責任が発生したか」がわかりにくくなる可能性があります。たとえば「通勤時間にスマホで副業をしていたらケガをした」など、判断が難しいケースもあるでしょう。

こうした労務管理、労災関連のリスクを避けるため、副業禁止にしている会社も多いです。

情報漏洩のリスクが生じるため

副業の業務委託先、勤務先がライバル社であった場合、自社の機密情報や独自のノウハウが流出する恐れがあります。

また業務のために貸与していたPCで従業員が副業を行い、うっかり機密情報・ファイルが流出してしまう可能性もあるでしょう。

こうした“情報漏洩リスク”を避けるため、副業を禁止する会社は思いのほか多いです。

競業での成果が本業会社への不利益を生むから(利益相反)

同じ業界・業種で副業をした場合、本業の会社にとっては不利益を生む可能性があります。

  • 従業員が副業で他社に貢献することで、人的リソースが奪われる
  • 競合に顧客やシェアを奪われ、自社の利益が減る

このような理由から、副業を認めている会社であっても「同業他社での副業は禁止している」というケースが多々あります。

会社のイメージを著しく損なうことを避けたいから

副業禁止の会社には、「会社のイメージ(風評)を損なうリスクを避けたい」として、副業を禁じているケースがあります。

たとえば“信用”“誠実さ”を第一とする金融機関で働く社員が、迷惑系YouTuberとして人に迷惑をかけるようなことをして副収入を得ていた場合、会社が判明したときのイメージダウンは避けられないでしょう。

「会社が築き上げた企業イメージが、副業によってマイナスになるリスクを避けたい」と考えるのは当然のことだといえます。

副業禁止の会社で副業がバレるとどうなる?

副業が禁止されている会社で副業していることがばれてしまった場合は、その程度・性質・会社への影響に応じた処分が下されることがあります。

副業禁止ルールに違反した場合の処分例

副業が会社側にバレた場合の処分は以下のとおりです。

  • 訓戒(戒告):口頭での厳重注意のみ
  • 減給:1~数ヶ月分の給与を減らされる処分
  • 出勤停止(自宅待機):出勤を禁じられ、自宅での待機となる
  • 降格処分:役職、ポジションの降格処分
  • 論旨退職:自主解雇を促される
  • 解雇:強制的に雇用解除となる

副業がはじめてバレた場合は、訓戒(戒告)などの軽い処分ですむ場合もあるでしょう。
しかし、訓戒処分を経験しているにもかかわらず繰り返し副業をした場合は、より重い処分が下される可能性もあります。

ただし、会社の処分命令が必ずしも正しいわけではない

なお、過去には会社員が副業によって解雇された事例もあります(十和田運輸事件、都タクシー事件など)。

ただしこれらの事件は、裁判で「解雇は無効である」との判決が下されています。
副業禁止ルールに違反した場合の会社の処分・判断が、必ずしも法的に正しいものではないケースもあるのです。

日本の法律では副業を禁止していない

会社独自の“副業禁止ルール”がある一方で、副業は「日本の法律」でどのような位置づけなのでしょうか。

日本国憲法では“何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転および職業選択の自由を有する”と定められています。
引用元:厚生労働省|憲法22条に規定する職業選択の自由について

また厚生労働省が2018年に改正・提示した「モデル就業規則」では、原則として副業をOKとする内容が盛り込まれています。そこには2018年以降行われている「働き方改革」の影響が反映されているのです。

これらを要約すれば、「国や政府は法的・公的に副業を認めている」ということになります。
副業をしたことで、法的な処分を受けることはないと考えてよいのです。

ただし、訓戒や降格といった“会社内での処分”は別の扱いとなるケースが多いです。
よって、「法律で認められていても、会社や副業の内容、状況によっては処分を受ける可能性はある」と考えるのが妥当でしょう。

副業したいけれどトラブルも防ぎたい! 対策方法はある?

先述のとおり、法律上は副業が認められていても、会社が認めていないケースがあります。
また会社の規定で副業禁止とされていなくても、実際には副業に否定的……というケースもあるでしょう。

トラブルを防ぎながら副業をしたい場合は、「会社が副業を認めているか」を明確にすることが大事です。
また、どの範囲の副業までなら可能なのかをしっかりと把握しておくことも重要です。

副業が全面禁止されている職場の場合は、リスクが高いため、原則として副業自体を避けましょう。

【就業規則で決められていない、または許可制となっている場合】

就業規則で副業について書かれていない場合は「自由に副業をしてよい」と考えてよいでしょう。

ただし、就業規則を確認しておくことは大切です。また念のため、上司や人事部に相談しておくとトラブル回避になるでしょう。

【副業開始の理想的なステップ】
①就業規則の確認
②上司、人事、社長などに相談
③副業が許容される範囲(業種・内容など)の確認、実施

なお、はじめから副業が容認されている職場なら、この限りではありません。

【合理的な理由で副業が全面禁止されている場合】

労働時間の長い業種の企業などでは、「過重労働を防ぐため」「業務秘密の保持」など、合理的な理由から副業が全面禁止されている場合があります。

こうした企業では副業をしていた場合の罰則規定なども設けられており、隠れて副業をするリスクは高いといえます。法令違反ではなくとも、何らかの処分が下される可能性があるからです。

それでも副業がしたい場合は、「労働による副業」ではなく、投資(株式、投資信託、不動産、FXなど)で副収入を狙うとよいでしょう。

副業禁止の理由を理解したうえで対策をしよう

日本の法律では、副業を禁止していません。むしろ副業を推奨するような動きまであります。

実際に副業を始めれば“収入UP”はもちろんのこと、複数のキャリア形成ができ、本業がだめになったときの“リスクヘッジ”になるメリットもあるでしょう。

ただ、今後副業がより一般化した場合、「会社員の副業」に対する税法上の扱いが変わる可能性もあるでしょう。事実、2022年8月には「会社員の副業は収入300万円まで雑所得として扱う」などの改正案も出ています。

今後はこうした副業に関する法律に注視するとともに、会社がなぜ副業を禁止しているのか、その理由を理解しておくことが大切です。

また、副業禁止の理由が曖昧だったり、非合理的だったりする場合は、会社に掛け合って許可をもらえる可能性もあります。どうしても副業をしたい場合は、一度会社に相談してみるのもよいでしょう。

それでもダメな場合は、“副業OKの会社への転職”を視野に入れるのもひとつの方法です。

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