法人の登記簿謄本とは? 必要な場面や請求・取得方法を解説!

法人として登記をすると登記事項を記載した「登記簿謄本」を取得できるようになります。法人の登記簿謄本はさまざまな手続きで必要になるものですが、どこへ、どのように請求すればよいのでしょうか?

ここでは法人の登記簿謄本(登記事項証明書)の使い道や、請求・受け取り方法を解説します。

法人の登記簿謄本とは? どのようなシーンで必要?

法人の登記簿謄本は、正式には「登記事項証明書」といいます。似ている用語として「商業登記簿謄本」という言葉もありますが、意味はすべて同じです。

法人の登記簿謄本には3種類ある

登記事項証明書には3種類があります。

  • 取得時点での情報のみが書かれている「現在事項証明書」
  • 3年前の元日~現在までの履歴をすべて記載した「履歴事項全部証明書」
  • 3年前よりもさらに前の情報を記した「閉鎖事項証明書」

一般的に「法人の登記簿謄本」というと「履歴事項全部証明書」を指す場合がほとんどです。
法人の登記簿謄本=履歴事項全部証明書、というふうに捉えておくとよいでしょう。

法人の登記簿謄本に記載されている情報・用途は?

法人の登記簿謄本には、登記をした際に提出した「商号」「本店所在地」のほか、「設立日」「資本金額」「事業目的」などの情報が記載されています。

また登記簿謄本は“法人として登記をした”証明になることから、以下のような場面で提出を求められます。

【法人の登記簿謄本(登記事項証明書)が必要になる場面】

  • 税務署や都道府県、市町村へ「法人設立届出書」を提出するとき
  • 健康保険組合、年金事務所での「社会保険加入」手続き
  • 労災保険、雇用保険の加入手続き
  • 銀行での法人口座の開設
  • 融資の申し込み
  • 事務所の賃貸契約 など

法人の登記簿謄本は誰でも取得できる?

法人の登記簿謄本は一般公開されているため、誰でも取得可能です。
必ずしも会社の所有者である必要はなく、手数料さえ払えば会社に関係のない第三者でも請求・取得ができます。

ビジネスにおいては、取引予定の会社の“与信調査”の一環として他社の登記簿謄本を取り寄せるケースがよくあります。登記簿謄本が取得できる会社=実在する法人というのが分かるほか、資本金額や事業内容などの登記事項を確認することで、その会社の信用性、将来性をはかることができるのです。

法人の登記簿謄本を取得するときの手続きは?

法人の登記簿謄本を取得する際は、以下のような流れで手続きを進めます。

【法人の登記簿謄本請求の大まかな流れ】

  1. 登記事項証明書交付申請書へ必要事項を記入
  2. 手数料分の収入印紙を購入(オンライン請求は電子納付)
  3. 「1」と「2」を添えて窓口、または郵送で申し込む

窓口と郵送での申請時には、登記事項証明書交付申請書を記入する必要があります。

【登記事項証明書交付申請書の書き方】

  1. 登記事項証明書交付申請書を入手、またはダウンロードする
  2. 申請人の住所と氏名、商号、会社住所、会社法人等番号を記入
  3. 請求事項の欄の「履歴事項全部証明書」へチェックを入れる
  4. 請求する部数(数字)を記入
  5. 手数料分の収入印紙を右側に貼付する

法務局の公式サイトに記載例が掲載されていますので、参考にしてみましょう。

参考リンク:登記事項証明書交付申請書の記載例

法人の登記簿謄本は窓口・郵送・オンラインで請求できる!

法人の登記簿謄本を取得するには、法務局の窓口へ行って請求・取得をする方法、郵送での請求、オンラインから請求をする方法の三種類があります。

法務局の窓口で登記簿謄本を請求する方法

法務局の窓口で直接請求・受け取りする場合は、即日で法人の登記簿謄本が取得できます。法務局、およびその支局や出張所であれば登記簿謄本の請求ができるので、最寄りの施設を確認してみましょう。

参考リンク:法務省:法務局・地方法務局所在地一覧

窓口で請求・受け取りをする際に必要なもの

登記簿謄本の請求をする際は、必要書類(交付申請書)と手数料を添えて申請をしましょう。
交付請求書は窓口でもらえるほか、法務局の公式サイトからもダウンロードできます。

登記事項証明書(代表者事項証明書を含む。)・登記簿謄抄本・概要記録事項証明書交付申請書(PDF)

【窓口請求・受け取りに必要なものと手数料】

  • 必要事項を記入した登記事項証明書交付申請書
  • 手数料600円

法務局の開局時間は平日8:30~17:15です。
土日祝や年末年始は窓口が閉まっているので、直接の請求、および窓口での受け取りへ行く際には注意しましょう。

法務局によっては「証明書発行請求機」から登記簿謄本を請求できる

ちなみに法務局には、「証明書発行請求機」を設置しているところもあります。
発行請求機を使えば、申請書の記入が不要となり、待ち時間の短縮にもつながるので便利です。

端末からは同じ証明書を10通までまとめて請求できます。ただし、登記簿謄本の枚数が20枚以上になる場合は発行請求機からの請求・取得ができません。20枚以上になる場合は、はじめから窓口で請求しましょう。

郵送で法人の登記簿謄本を請求する方法

郵送の場合は、先ほどご紹介した「交付申請書」をダウンロード&記入し、手数料分の収入印紙を添えて法務局へ送付すると登記簿謄本が取得できます。

参考リンク:登記事項証明書(代表者事項証明書を含む。)・登記簿謄抄本・概要記録事項証明書交付申請書(PDF)

郵送で受け取る場合、返送用の封筒、切手も忘れずに準備しましょう。

【郵送請求に必要なものと手数料】

  • 必要事項を記入した登記事項証明書交付申請書
  • 手数料600円分の収入印紙
  • 返信先を書き、送料分の切手(※)を貼付した返信用封筒

※A4三つ折り定形封筒の場合、登記簿謄本が1通の場合は84円、2通の場合は94円が目安です。

オンラインから登記簿謄本の請求をする方法

「登記・供託オンライン請求システム(登記ねっと・供託ねっと)」では、オンラインから登記簿謄本の請求が可能です。

オンラインではブラウザまたは専用ソフトで請求申請ができる

専用ソフト不要の「かんたん証明書請求」でブラウザから請求するか、専用ソフト「申請用総合ソフト」をダウンロードすると請求できるようになります。

参考リンク:
かんたん証明書請求による請求方法 | 登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと
申請用総合ソフトでの請求方法 | 登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと

ンライン請求後の受け取りは郵送or窓口

オンライン請求をした場合、「郵送」または「窓口での受け取り」から都合のよい受け取り方法を選べます。

参考リンク:登記事項証明書の交付請求 | 登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと

【オンラインでの登記簿謄本請求に必要なもの】

  • 登記・供託オンライン申請システムのアカウント(登録が必要)
  • 手数料(窓口受け取りは480円、郵送受け取りは500円。請求時に電子納付する)
  • 「照会内容確認(電子納付情報表示)」画面をプリントアウトしたもの

手数料の支払いはネットバンキング、モバイルバンキング、Pay-easy対応のATMから可能です。
なお、オンライン請求で郵送受け取りを選んだ場合、返信用の封筒や切手などの準備は不要です。

法人の登記簿謄本請求はどの方法で行うのがおすすめ?

法人の登記簿謄本請求には窓口、郵送、オンラインの3つの方法があり、どの方法で請求すればよいか迷われる方も多いのではないでしょうか。

ケース別におすすめの請求・受け取り方法をご紹介します。

  • 即日受け取りをしたい→窓口で請求、受け取り
  • 手数料を抑えたい→オンライン請求、窓口受け取り
  • 法務局に足を運ばず請求・受け取りがしたい→郵送またはオンラインでの請求、郵送受け取り

法人の登記簿謄本(登記事項証明書)取得には手数料がかかりますが、その額は請求や受け取りの方法に応じて異なります。

窓口での請求&受け取り
郵送での請求&受け取り
600円/1通
オンライン請求→窓口受け取り480円/1通
オンライン請求→郵送受け取り500円/1通
(返信用切手代は不要)

少しでも出費を抑えたい場合は、手数料の安い「オンライン請求・窓口受け取り」がベストです。ただし法務局が遠く、交通費が高くなる場合は、郵送受け取りの方が費用負担を抑えられる可能性があります。ただし、郵送の場合は手元に登記簿謄本が届くまでに数日かかるので、急いでいる方には不向きです。

手数料はもっとも高くなりますが、急ぎで登記簿謄本を取得したい方は、即日で登記簿謄本が入手できる「窓口請求・受け取り」がよいでしょう。

登記簿謄本から自宅がバレる? 登記にはバーチャルオフィスを使うと安心

法人の登記簿謄本は、起業に必要な各種手続きで用いる重要な書類です。経営をするうえで必要になるシーンも多いため、取得方法を知っておくとスムーズな手続きができるでしょう。

ちなみに、ご自宅の住所を「本店所在地」として法人登記した場合、登記簿謄本にも自宅住所が記載されます。これは「自宅住所が知らない第三者に知られるリスクがある」ともいえるでしょう。登記簿謄本は会社の代表者だけではなく、請求すれば誰でも取得できるからです。

登記簿謄本請求による“自宅バレ”を防ぐには、バーチャルオフィスを利用すると良いでしょう。

レゾナンスでは、月額1,650円からの格安価格でバーチャルオフィスをご利用いただけます。
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「自宅で会社を設立したいけれど、住所を公開したくない」という方は、ぜひレゾナンスのバーチャルオフィスをご検討・ご活用されてみてはいかがでしょうか。