一般社団法人とは? 特徴やほかの法人との違い、設立方法を解説!

会社設立に向けて法人形態をどうしようか? と考えたとき、株式会社や合同会社などのほかに「一般社団法人」を選ぶ選択肢もあります。しかし、そもそも一般社団法人とはどのような法人形態なのでしょうか。

本記事では「一般社団法人とは何なのか」という点に注目し、特徴やほかの法人形態との違い、メリット、設立方法をご紹介します。起業後に法人化を検討している方は、ぜひご参考になさってください。

一般社団法人とは「非営利法人」の一種! その特徴は?

一般社団法人とは「営利を目的としていない非営利法人」のうち、“人の集まり、団体”を示す法人を指します。

私法人には営利法人と非営利法人の2種類がある

もともと法人(私法人)には「営利法人」と「非営利法人」があります。

このうち営利法人は、事業を行う中で得た「余剰利益の分配」を目的とする法人です。たとえば株主が出資をし、利益を配当金として受け取る「株式会社」などは、営利法人に該当します。

一方非営利法人は「余剰利益の分配を目的としていない法人」です。そのため余剰利益が出ても分配は行わず、次年度へ繰り越したり、法人の活動目的達成のために使用されたりするという違いがあります。

一般社団法人は、後者の「非営利法人」に分類される法人です。事業内容は自由であり、公共や社会一般の利益(公益性)の有無も問われません。

つまり一般社団法人とは、あくまでも「余剰利益の分配をしない団体の法人」ということになります。

ただし、非営利法人=利益を出してはいけない、ということではありません。
あくまでも余剰利益の分配を行わないだけであり、利益追求のための「収益事業」「共益事業」などは自由に行うことができます。

公益社団法人との違いは?

公益社団法人とは、一般社団法人のうち指定された23種の公益事業(教育や福祉、技芸、慈善活動など)を営むのが目的の法人です。この23種の公益事業は「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」で細かく定められています。

参考:公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律

公益社団法人となるには、一般社団法人として設立をしたあと、第三者委員会の審査を受ける必要があります。このとき行政庁から公益認定されることで、公益社団法人として活動できるようになるのです。

ただし設立後は、行政庁への報告義務、及び委員会等への立ち入り検査など、継続的な監督措置を受けることとなります。

参考:公益法人制度とNPO法人制度の比較について : 公益法人と特定非営利活動法人(NPO法人) – 内閣府

一般社団法人には普通型と非営利型の2つがある

一般社団法人には「普通型」「非営利型」の2種類があります。これらは税制上の法人区分であり、それぞれ税制面での優遇措置があります。

・普通型
→全所得に対し「法人税」が課税される。利益を得るための事業(収益事業)も可能。

・非営利型
→収益事業に対する所得にのみ課税される。会費や寄付金などには課税されない。

非営利型のほうが税制面で優遇されていますが、認定されるには「非営利性の徹底」もしくは「共益的活動を目的としている」という要件を満たす必要があります。

一般社団法人を設立するメリットとは?

一般社団法人とは何かを知ったところで、法人設立時に選んだ場合のメリットを見ていきましょう。

【一般社団法人のメリット】

  • 事業内容に制約がなく、自由に事業展開できる
  • 非営利型の場合は税制面で優遇あり
  • 社会的信用を得られる
  • 設立の手間や費用が少なく済む
  • 資金調達方法として「基金制度」を利用できる

一般社団法人とは「非営利な団体を法人化したもの」ですが、事業内容に制約がないこと、非営利型の場合は税制優遇があることは前述のとおりです。

それ以外のメリットとしては、「法人格」ということもあり個人事業やただの団体に比べるとはるかに社会的信用度が高くなる点が挙げられます。融資などを受ける際にも有利にはたらく可能性が高いでしょう。

さらに一般社団法人は、2人以上の社員がいれば設立できる“起業ハードルの低さ”も魅力です。しかも法務局への登記のみで法人設立できるうえ、株式会社に比べて設立費用が少ない(約11万円~)点もメリットだといえるでしょう。

そのほか、一般社団法人では「基金制度」を資金調達に利用できるのもメリットです。基金とは、社員や社外の第三者から資金を収集する制度です。
出資と異なり返還義務があるものの、定款に基金条項を記載するだけで始められることから、比較的手軽に資金調達ができる方法だといえます。

一般社団法人とほかの法人との違いとは?

ほかの法人と一般社団法人とを比較したとき、どのような違いがあるのでしょうか。

一般企業(株式会社などの営利法人)との違い

株式会社や合同会社などは、出資者への利益分配(配当)を目的とした「営利法人」です。そのため非営利法人である一般社団法人とは、そもそもの設立目的が異なります。

また株式会社の場合は、「ある程度の資本金を準備しなければいけない」「登記費用が倍以上必要になる」などの違いもあります。
非営利型の一般社団法人なら「収益事業を主たる事業にしていないこと」が要件となるため、営利法人とは事業内容、税制面でも違いが生じるでしょう。

ただし普通型の一般社団法人の場合は、税制面・手続き・事業内容や従業員の働き方は、株式会社等とそう大きく変わりません。

一般財団法人との違い

一般財団法人とは、「社会貢献」などを目的とした非営利法人です。

お金や物といった「財産」の集まりに法人格を与えたもので、資産や美術品等の維持や管理、活用を目的として運営されます。

一般社団法人は出資なしで設立ができますが、一般財団法人は300万円以上の財産を拠出しないと設立ができません。これは先述したように「財産」をメインとしている法人であるがゆえです。

両者の法人税法上の扱いは同じであり、給与の支給や従業員の働き方なども同一です。

NPO法人との違い

NPO法人は「特定非営利活動法人」のことで、法で定められた20項目の社会貢献(特定非営利活動)の実施を目的に設立される法人です。

一般社団法人と同じく利益の分配を目的としない「非営利法人」であり、資本金・出資金が必要ないのは共通点です。また一般社団法人の非営利型と同じく、税法で決められた収益事業のみに課税される点も共通点といってよいでしょう。

しかしNPO法人には、以下のような違いがあります。

  • 理事3名以上、監事1名以上、社員10人以上が設立条件である
  • 申請から審査終了までに2カ月半~かかる
  • 登記費用は一般社団法人より少額で済む(登録免許税が必要ない)

一般社団法人に比べ設立要件が厳しいこと、また設立までに時間がかかる点などはデメリットに感じるかもしれません。ただしNPO法人の場合、登記費用が一般社団法人に比べて少なく済むという利点があります。

一般社団法人の設立方法とは?

一般社団法人の設立要件は、「社員になろうとする人が最低2人以上集まること」です。
出資は必要ありません。

設立要件が整ったら、以下の流れで一般社団法人を設立します。

【一般社団法人設立の流れ】

  1. 定款の作成、公証人からの認証を受ける
  2. 理事の選任
  3. 選任された理事が設立手続きの調査を実施
  4. 法人の代表者が管轄の法務局(または地方法務局)へ法人登記申請を行う

一般社団法人では「理事」を最低1名置く必要がありますが、社員との兼任も可能です。

「定款」には一般社団法人の名称(商号)や事業の目的・会社の所在地・事業年度などを記載します。
このとき任意で「理事会」や「監事」「会計監査人」を決めることも可能です。

定款を作成したあとは、公証人役場へ提出し、公証人からの認証を受けて初めて有効となります。定款認証には手数料として3~5万円が必要になるほか、法人印(実印)も作成する必要があるため、覚えておきましょう。

なお「理事会」を設ける場合は、「理事3名以上と監事1名以上」という人員規定をクリアする必要があります。

自身で手続きを行った場合の一般社団法人設立費用は、最低でも11万円以上(定款用収入印紙代、定款認証手数料、謄本手数料、法人の登録免許税を含む)となっています。

【一般社団法人の設立に必要な費用一覧】

  • 定款用収入印紙代:4万円(電子定款ならば0円)
  • 定款認証手数料:約5万円(資本金額により異なる)
  • 謄本手数料:約2,000円
  • 登録免許税:6万円

※その他、法人印の作成、及び印鑑証明書の取得費用も必要

ちなみに、定款用収入印紙代は紙で作成した場合4万円ですが、電子定款で作成した場合は0円です。費用負担を抑えたい方は、電子定款で作成するとよいでしょう。

一般社団法人での設立は選択肢のひとつとしてあり!

本記事では、一般社団法人とはどのような法人なのかを詳しくご紹介しました。

株式会社のように「利益等によって生まれた余剰金を分配すること」を目的としない場合、かつ公益的・共益的な事業を営む予定の場合は、一般社団法人としての会社設立も視野に入れると良いでしょう。

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