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厚生年金番号の調べ方は?基礎年金番号やマイナンバーとの違いは?

自分の厚生年金番号は、大切な番号でありながら普段使う機会が少ないため、番号をしっかりと把握できていないという人もいるかもしれません。

年金に関する手続きが必要となった際には、多くの場合において厚生年金番号が求められるため、番号を探すのに苦労する方もいることでしょう。

この記事では、厚生年金番号の調べ方について詳しく解説します。基礎年金番号やマイナンバーとの違いについても触れますので、この機会にしっかりと確認しておきましょう。

厚生年金番号とは?

「厚生年金番号」とは、厚生年金保険加入者ごとに割り振られた識別番号です。
1996年まで、厚生年金の加入者一人一人に対して定められていた番号で、4桁の記号と6桁の数字との組み合わせから成る10桁の数字で構成されています。
この番号をもとに、被保険者期間や保険料の納付、年金受給など、公的年金制度の記録や管理などがすべて行われています。

基礎年金番号との違いは?

1996年までは、厚生年金、国民年金、共済組合のそれぞれが独自に加入者への識別番号を割り振っており、厚生年金の年金番号に関しては「厚生年金番号」と呼び、国民年金の年金番号に関しては「国民年金番号」と呼んでいました。

しかし、1997年1月からの「基礎年金番号」の導入に伴い、現在ではすべての公的年金において「基礎年金番号」へと番号を統合して使われるように変わりました。

基礎年金番号の導入より前から、国民年金や厚生年金に加入・受給をしていた場合、各制度の年金番号をそのまま「基礎年金番号」として使用されています。
いっぽうで、共済組合に加入・受給していた場合は、新規で基礎年金番号が割り振られています。

現在では、基礎年金番号で統一されているため、転職や退職などの際に加入する年金に変更が生じた場合においても、年金番号を変更することなく、基礎年金番号をそのまま継続使用することができます。

マイナンバーとの違いは?

マイナンバーは、公的年金制度への加入に関係なく、日本国内に住民票があるすべての住民(外国人を含む)がもつ12桁の数字です。

基礎年金番号が公的年金制度に関する管理や手続きにおいて使用されるのに対して、マイナンバーは、税金や社会保障、災害対策などにおける個人の情報を管理する目的で割り振られている番号です。

2018年以降では、公的年金に関しても一部の書類において基礎年金番号の代わりにマイナンバーの使用がされているものもあります。
基礎年金番号を使用するシーンは減少傾向にあるものの、国民年金保険料の口座振替や海外への転出の申し出などをはじめとするさまざまな手続きにおいて、現状では依然として基礎年金番号でしかできない手続きもあるため、基礎年金番号とマイナンバーとの両方を把握しておく必要があります。

厚生年金番号の調べ方

自分の厚生年金番号(基礎年金番号)を紛失してしまうと、公的年金制度における手続きを完了させることができない恐れがあります。厚生年金番号を調べる方法をチェックし、自身の番号を大切に保管するようにしましょう。

厚生年金番号(基礎年金番号)の調べ方にはいくつか方法があります。

1.「青色の年金手帳」で確認

青色の年金手帳をもっている場合、年金手帳を開き氏名の上に「基礎年金番号」が記載されていますので、そこで確認しましょう。
年金手帳の色は、水色の時期もありましたので、青色と間違えないよう注意が必要です。

2.「基礎年金番号通知書」で確認

基礎年金番号通知書にも基礎年金番号が記されています。
もし、年金手帳が青色でなくオレンジ色や茶色の場合は、その年金手帳は基礎年金番号導入前に発効されたもので、その場合は、「基礎年金番号通知書」が発行されています。また、任意加入の学生や、共済組合への加入のみだった場合にも発行されています。

なお、年金手帳は2022年3月までで廃止となっています。すでに持っている年金手帳は継続使用ができますが、新規で年金に加入する場合や再発行を希望する場合は、年金手帳ではなく基礎年金番号通知書が交付されるようになります。

3.国民年金保険料の「納付書」または「口座振替額通知書」で確認

第1号被保険者のうち、国民年金保険料を現金支払いしている場合は、毎年4月上旬頃に届く「納付書」で確認することができます。
また、同じく第1号被保険者のうち、国民年金保険料を口座引き落としで支払いをしている場合は、毎年4月頃に届く「口座振替額通知書」で確認することができます。

4.「ねんきん定期便」で確認

ねんきん定期便は、加入者に対して2016年4月~2017年3月の間の誕生月に送付されたものです。圧着はがきを開くと基礎年金番号が記載されており、確認することができます。

5.「年金証書」で確認

国民年金保険料を納付して年金受給の資格を満たした場合、「年金証書」が送付されます。この年金証書にも厚生年金番号(基礎年金番号)が記載されており、確認することができます。
年金証書は年金の受給ができる証明として大切な証書です。万が一、年金証書を紛失してしまった際には、年金事務所・年金事務センターにて再交付の申請を行うことができます。

6.「年金額改定通知書」および「年金振込通知書」(「統合通知書」)で確認

年金受給者に対して送付される「年金額改定通知書」や「年金振込通知書」でも厚生年金番号(基礎年金番号)を確認することができます。

年金額改定通知書は年金額の改定についての連絡書類、年金振込通知書は年度ごとに年金振込額を通知する書類です。
年金額改定通知書・年金振込通知書は、基本的に6月上旬~中旬に2つの通知書が一体になった状態で送付されるため、まとめて「統合通知書」とも呼ばれています。

7.会社へ問い合わせる

基礎年金番号(基礎年金番号)は、勤務先会社の総務部や管理部、経理部などの保険を取り扱う部署に問い合わせて確認することもできます。

会社勤務の場合は、原則として厚生年金への加入となるため、会社側が各従業員の厚生年金番号(基礎年金番号)を把握しています。
大きな規模の会社なら、総務部や管理部が保険に関する業務を行っています。いっぽう小規模の会社では、給与明細を行う経理担当が厚生年金番号についても把握しているケースが多いようです。

8.日本年金機構へ問い合わせる

日本年金機構の窓口でも、厚生年金番号(基礎年金番号)を確認することができます。確認する際は、運転免許証やパスポートなどの顔写真入りの本人確認書類やマイナンバーカードなどを求められるので、準備していきましょう。

厚生年金番号が必要となる場面

厚生年金番号(基礎年金番号)は、おもに以下のような場面で必要となります。

1.就職・転職・退職に伴う公的保険の加入・解除

就職・転職や退職に伴い、厚生年金から国民年金(またはその逆)への切り替えが生じた際には、基礎年金番号が必要となります。

2.受給の手続き

障害年金や遺族年金、老齢年金などの受給開始手続きや相談を行う場合

3.登録者情報の変更手続き

転居などで住民表の住所に変更が生じた時、結婚や離婚などで氏名が変わった場合などに登録者情報の変更手続きをします。
ただし、厚生年金番号(基礎年金番号)がマイナンバーに結びついている場合は、届出は原則不要となります。

なお、結婚に際して配偶者の被扶養者となる際には、年金保険は国民年金第3号被保険者となるため注意しましょう。

4.年金に関する相談

居住地域の年金事務所や・年金相談センターの相談窓口にて、年金に関する相談をする際にも、本人確認のために基礎年金番号が必要となることがあります。

厚生年金番号(基礎年金番号)を求められるシーンには、さまざまなものがあります。
いざという時に番号を提示できるよう、自分の厚生年金番号(基礎年金番号)は、マイナンバーと同様、しっかりと把握して大切に管理するようにしましょう。

この記事の執筆者

ゼニス編集部

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