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離職票とは?発行手続きの流れや書き方、もらえない場合の対処法を解説!

これから会社を辞める、というときに重要になる書類のひとつとして「離職票」が挙げられます。雇用される側としては次の雇用先を探すまでの“失業手当”をもらうために必要ですし、雇う側(経営陣)からすれば去っていく従業員へ渡すべき書類といえます。

本記事では、会社を退職する際の「離職票」について、役割や発行の流れ、書き方を解説。また雇用される側の方へ向け、離職票がもらえないときの対処方法をお伝えします。

離職票(雇用保険被保険者離職票)とは

離職票は、雇用保険に加入していた従業員が退職する際に発行される書類です。

正式には「雇用保険被保険者離職票」といい、「被保険者資格喪失届(第一表)」、「被保険者離職証明書(第二表)」の2枚構成になっています。

①被保険者資格喪失届
……機械で処理するタイプの書類(OCR用紙)。離職した本人が失業手当の振込口座を記入する。
②被保険者離職証明書
……合計3枚の複写式用紙。企業が記載する書類で、1枚は本人控えとなる。

離職票は「失業手当」を受給するために必要な書類

離職票は雇用保険の加入者が受給できる「失業手当(基本手当)」の申請に必須の書類です。

失業手当は雇用保険の被保険者だった人に対し、求職中の生活費として支給する給付金です。
離職日の翌日以降になると申請ができ、離職票を持ってハローワークで手続きを済ませれば受給の申請が完了します。
また、所定条件を満たした場合は再就職の際に「再就職手当」がもらえたり、職業訓練校に通いながら「職業訓練受講給付金」というお金(月10万円)がもらえたりといった制度もあります。

ちなみに、失業手当はあくまでも「求職活動中であること」が条件なので、次の就職先が決まっていて数日以内に入社する……といったケースでは受給できません。

離職票はどうやって発行する?発行の流れ

離職票の発行は会社独自で行っているわけではなく、ハローワークを経由して発行、退職者の手元に届く仕組みです。雇用保険に加入していて、かつ失業手当の受給資格がある人の場合の“発行の流れ”は次のとおりです。

  1. 退職する従業員が離職票の発行を会社へ依頼
  2. 会社が離職に関する書類をハローワークに提出
  3. ハローワークが離職票を発行、会社へ送付する
  4. 届いた離職票を会社側が退職者へ送付する

各ステップをくわしく見てみましょう。

1.退職する従業員が離職票の発行を会社へ依頼

従業員が退職する旨を会社に伝えるとき、会社が自動的に離職票を発行するケースと、そうでないケースがあります。前者の場合は問題ありませんが、後者の場合は申告しないと離職票が送られてこないため、従業員側は離職票がほしい旨をきちんと伝えておきましょう。
申告方法は書面、口頭のみでOKなど、会社によっても異なります。

2.会社が離職に関する書類をハローワークに提出

退職者から離職票発行を依頼された会社は、ハローワークへ離職に関する書類を提出します。
ここで提出するのは「離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書)」と「雇用保険の資格喪失届」の2種類です。

離職証明書には「離職日」「離職の理由」「直近の賃金支払い状況」等の情報を記入し、退職日の翌日~10日以内に提出します。会社側は、離職の理由(自己都合なのか会社都合なのか)を間違えず記入するようにしましょう。

3.ハローワークが離職票を発行、会社へ送付する

会社から提出された離職関連書類がハローワークに届いたあとは、内容の不備や誤りをチェックされます。
問題がなければ離職票1・2が発行され、申請元の会社へ送付されます。

4.届いた離職票を会社側が退職者へ送付する

ハローワーク発行の離職票が会社に届いたのち、退職者へ郵送します。

このように会社⇒ハローワーク⇒会社⇒退職者、という経路で離職票が届くため、実際に退職者が離職票を手にできるのは退職日以降の10日~2週間後となります。

失業手当の手続きは、退職者に離職票が届き次第できるようになる点を知っておきましょう。

会社が知っておくべき「離職証明書の書き方」とは?

企業は従業員が離職した場合、離職日翌日~10日以内に管轄のハローワークへ「雇用保険被保険者資格喪失届」を提出する義務があります。加えて、退職者が離職票の発行を希望する場合は「離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書)」の提出も必要です。

【従業員が退職する際にハローワークへ提出すべき書類】

  • 雇用保険被保険者資格喪失届(雇用保険に加入していた従業員の場合は必須)
  • 離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書)※
  • 賃金支払い状況と離職理由が確認できる添付書類※

※従業員が59歳以上、または離職票を請求している場合は提出が必須となります

雇用保険被保険者資格喪失届

引用元:雇用保険被保険者資格喪失届|ハローワーク インターネットサービス
雇用保険被保険者資格喪失届は、雇用保険加入者が退職する際に必ず提出が必要になる書類です。

用紙に直接記入して提出できるほか、ハローワークインターネットサービスのページから直接入力し、印刷して提出する方法、電子申請で提出する方法などもあります。
各項目の記入内容は次のとおりです。

  1. 個人番号
  2. マイナンバーを記入。退職者がマイナンバー提出を拒んだ場合は「本人事由によりマイナンバー届出不可」と記入しましょう。

  3. 被保険者番号
  4. 雇用保険被保険者証の被保険者番号を記入します。

  5. 事業所番号
  6. 会社の事業所番号を記入。

  7. 資格取得年月日
  8. 退職者が雇用保険資格を取得した年月日を記入します。

  9. 離職等年月日
  10. 退職した年月日を記入。

  11. 喪失原因
  12. 雇用保険資格を喪失する原因を記入します。「1」は出向元への復帰や死亡など、離職ではない理由の場合に選択します。自主退職などの場合は「2」を、解雇、退職推奨など“会社の都合で離職する場合”は「3」を選びます。

  13. 離職票交付希望
  14. 離職票を交付したい場合は「1」、希望しない場合は「2」を記入します。

  15. 1週間の所定労働時間
  16. 退職者の1週間の所定労働時間を記入する欄です。たとえば週40時間働いている場合は「4000」と記入します。

  17. 補充採用予定の有無
  18. 従業員の退職後に補充予定がある場合のみ「1」を記入します。

  19. 新氏名
  20. 結婚や離婚などの理由で提出時に雇用保険被保険者証と実際の氏名が異なっている場合は、新たな氏名を記載します。

  21. 被保険者氏名
  22. 雇用保険被保険者証に書かれている氏名を記入します。

  23. 性別
  24. 退職者の戸籍上の性別を選択します。

  25. 生年月日
  26. 退職者の生年月日を記入しましょう。

  27. 被保険者の住所または居所
  28. 雇用保険被保険者証に書かれている住所(または居所)を記載します。

  29. 事業所名称
  30. 雇用主の事業所名を記入します。

  31. 被保険者でなくなったことの原因

退職等で被保険者でなくなったことの原因、理由を記入します。本人希望なのか会社都合なのか、具体的な内容を記載しましょう。

離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書)の書き方

離職証明書については、ハローワークインターネットサービスのサイト内に記入例が掲載されています。

引用元:雇用保険被保険者離職票-2|ハローワークインターネットサービス

  1. 被保険者番号
  2. 退職者の雇用保険被保険者番号を記入します。
    ※1981年7月6日より前に雇用保険へ加入していて番号が16ケタになっている場合は、下段10ケタの数字を記入すればOKです。

  3. 事業所番号
  4. 自社の事業所番号を記入。

  5. 離職者氏名
  6. 退職した従業員の氏名を記入します。

  7. 離職年月日
  8. 退職日を記入します。このとき「雇用保険被保険者資格喪失届」に記載した年月日をそのまま記入してください。

  9. 事業所名・所在地・電話番号
  10. 自社の事業所名、所在地、電話番号を記入しましょう。
    このとき、2枚目に事業主印を押す必要があるので、抜けが無いように気を付けてください。

  11. 離職者の住所(または居所)
  12. 退職者が退職時点で住んでいた住所、または居所としていた住所を記入しましょう。
    ただし、退職者から「退職後に引越しするので住所を変更してほしい」と申し出があった場合は、指定の変更後住所を記入します。

  13. 離職理由
  14. 離職理由には6種類のカテゴリがあり、さらに細分化されて19パターンの離職理由が記載されています。
    これらの中で該当する退職理由を選び、「具体的事情記載欄」へ詳細な理由を記入します。

    退職理由が「自己都合」なのか「会社都合」なのか、また倒産や解雇、有期雇用契約の終了などの理由があるのかによって基本手当の給付日数が大きく変わるため、

  15. 被保険者期間算定対象期間
  16. 退職前2年間から被保険者期間12ヶ月分を記載していきます。一般被保険者、高年齢被保険者はA欄に、短期雇用特例被保険者の場合はB欄へ記入します。

  17. (被保険者期間算定対象期間における)賃金支払基礎日数
  18. 賃金の支払いが行われた対象期間を記入します。正社員は1ヶ月全日数を、パート等の場合は実動日数を記載すればOKです。病気やケガ、出産などの理由で30日以上賃金の支払いがなかった場合は、その期間を含めず、支払いが発生しなかった期間・理由を備考欄へ記載しましょう。

  19. 賃金支払対象期間
  20. 退職日直前の賃金締切日の翌日~退職日までの期間を、最上段に記載します。その後、前にさかのぼって1ヶ月ごとに「締め日~次の締め日」を記載していきます。

  21. 賃金支払対象期間における基礎日数
  22. ⑩をもとに、有給休暇や休業手当の対象日を含めた「賃金の支払の基礎になる日数」を記入します。パート・アルバイトは実働日数を記入しましょう。

  23. 賃金額
  24. 月給、週給の場合はA欄へ賃金額を記載します。時給制、日給制、出来高払い制などの場合はB欄へ記載し、毎月支給している手当があればA欄へ記載しましょう。

  25. 備考
  26. 未払い賃金があるかないか、またある場合はその額はいくらかを記入します。

  27. 賃金に関する特記事項

毎月の賃金以外に定期的(3ヶ月以内)に支払われている賃金がある場合、支払日、賃金の名称、支給額を記入します。

なお、「雇用保険被保険者資格喪失届」「離職証明書」については書面で提出ができるほか、行政公式サイトの「e-Gov」から電子申請をすることもできます。

事前に登録したうえで「雇用保険被保険者資格喪失届(離職票交付あり)」を選び、所定のフォーム内へ必要事項を記入していきましょう。

電子申請のくわしい手順は厚生労働省職業安定局のサイトで解説されていますので、ご参考になさってください。

参考リンク:雇用保険被保険者資格喪失届(離職票交付あり)電子申請手順

賃金支払い状況と離職理由が確認できる添付書類

離職票の発行手続きをする際には、添付書類をまとめて送付します。

  • 雇用保険被保険者資格喪失届
  • 離職証明書
  • 出勤簿
  • 退職辞令発令書類
  • 労働者名簿
  • 賃金台帳

さらん、退職者の離職理由によっては、これ以外の添付書類が必要になります。

たとえば解雇の場合は、「解雇予告通知書」や「退職証明書」、「労働者名簿」「就業規則」などを合わせて提出しなくてはなりません。また従業員の希望で退職する場合は「退職願」およびその内容を確認できる資料が必要になります。

離職理由によって必要な書類は異なるため、あらかじめハローワークで確認しておきましょう。

参考リンク:資格喪失届・離職証明書の交付に必要な書類|厚生労働省

離職票がもらえないときはどうすればいい?

会社を辞めたのにいつまでたっても離職票がもらえない、と困る事例は思いのほか多いようです。

離職票をもらえないときは、会社に問い合わせてみましょう。
会社が離職票発行の手続きを忘れている、または遅れている場合は、催促することで手続きしてもらえる可能性が高いです。

それでも返答がない場合は、離職した事実がわかる書面を持参したうえでハローワークへ相談してみてください。雇用保険の被保険者ではなくなった事実の確認を請求できるほか、ハローワーク所長の裁量で離職票を発行してくれるケースもあります。

なお、退職者本人が離職票の発行を希望しなかった場合は、会社が離職票発行の手続きをしなくてもよいとされています。

失業手当の受給には離職票が必須!

離職票は企業とハローワークでやりとりをして発行される書類です。従業員が失業手当を受給するには離職票が欠かせないため、企業側は発行や送付などの手続きを速やかに行いましょう。

また雇われる側は、離職票を受け取ったあと早めにハローワークへ持参することをおすすめします。

この記事の執筆者

ゼニス編集部

月額990円~利用できる格安バーチャルオフィス「レゾナンス」です。2016年にスタートし、現在は「港区浜松町本店」「青山店」「銀座店」「日本橋店」「渋谷店」「恵比寿店」「新宿店」「横浜店」「R-INNOVATION銀座店」がございます。

バーチャルオフィスの活用方法や起業についてなど、お役立ち情報をコラムにまと めています。

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