原本とは? 正しい意味や謄本・抄本・正本・副本との違いについて解説

「原本」は文書のやりとりでよく見かける単語のひとつ。よく「〇〇の原本を提出してください」というふうに書かれていますが、そもそもどのような意味なのでしょうか。

ここでは、原本の正式な意味を解説。さらに、公的文書でともによく使われる「謄本」「抄本」「正本」「副本」などの言葉との違いについてもご説明します。それぞれの違いを理解しておくと、個人・ビジネスにおける公的な手続きがスムーズに進められますよ。

原本とは「オリジナルそのままの文書」のこと

原本とは、文書のうち「作成者が最初に作ったオリジナルの文書」を指します。

「手書きの書類をコピーして送るときの“コピー用原稿”になるもの」と考えるとわかりやすいかもしれません。
もちろん、手書きでなくパソコンなどで作成した文書のオリジナルも「原本」といいます。

原本は後述する「謄本」「抄本」などの元になるもので、原本がないと謄本・抄本が作成できません。

また、契約書の作成時などには、原本が複数生じることもあります。

一般的に契約を結ぶときは、2通(または人数分)の原本を作成し、当事者全員が保管するケースが多いです。
この場合、そのすべてが原本となり、それぞれ同じ法的効力を持つことになるのです。

電子契約の場合の原本とは?

紙でイメージすると比較的わかりやすい「原本」ですが、原本が電子データの場合は、どのようなデータが原本として扱われるのでしょうか?

たとえば電子契約をしたときは、以下の条件を満たすデータを「原本」として扱います。

  • 電子署名により契約書に本人のサインが行われている
  • タイムスタンプを押印し、改ざんされていないことが証明できる

電子署名をしてタイムスタンプを押した時点で「オリジナルのファイル」として扱われることになり、原本となるのです。

ただし、電子データはコピーやダウンロード、送信などがしやすい性質があり、改ざんをされない限りは同一の電子署名・タイプスタンプをもつ文書が複数存在する場合も多いです。

①作成した電子データ(電子署名とタイプスタンプあり)
② クラウド保存した①をダウンロードしたデータ
③ ②をPCでコピーしたデータ、および相手方にメール送信したデータ

これら①~③は改ざんしない限りすべて「原本」のデータとして扱うことができます。

原本とは違う! 謄本・抄本の意味や違い

原本と似ている言葉として「謄本」「抄本」「正本」「副本」などがあります。
いずれも公的な文書のやりとりで使われますが、それぞれ異なる意味を持つ言葉です。

まずはビジネスや生活でよく耳にする「謄本・抄本」の意味や違いについて理解していきましょう。

謄本とは?

謄本は、原本の記載内容を全部写したものを指します。

もともとは「紙の本や文書の内容を手書きですべて書き写したもの」という意味でしたが、データ管理がコンピュータ化して以降は「原本をそのまま写したもの」という意味で使われています。

ただし、謄本は公的な権限のある役職者(公務員)がその権限に基づき作成、認証したものを指します。
そのため、「原本をそのままコピーしたもの」ではない点に注意しましょう。

【謄本にあたるもの】

  • 不動産登記簿や法人登記簿の「登記事項全部証明書」
  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) など

抄本とは?

謄本と同じく公的な書類でよく使われるのが「抄本」です。
抄本は、謄本と同じく公的な権限のある役職者(公務員)がその権限に基づき作成、認証した書類のひとつです。

ただし、謄本は「全部の事項をそのまま記載しているもの」であるのに対し、抄本は「原本のうち一部のみを抜き書きしているもの」という違いがあります。

謄本でご紹介した不動産・法人などの登記簿や、戸籍情報を取得する際に抄本を選ぶことができます。
謄本だと掲載されている情報量が多すぎてわかりにくい場合に、あえて抄本を取得するケースもあるので、覚えておくとよいでしょう。

謄本・抄本の「写し」とは?

戸籍や登記簿の謄本、抄本を取得するときに「写し」という言葉を見かけることがあります。

「写し」は謄本の一種であり、役所で戸籍謄本や住民票などを取得する際に「戸籍謄本の写し」「住民票の写し」というふうに使われているのを見かけます。

ただし実際には公証権限の認定の有無にかかわらず、「原本をコピーした文書」を指すケースがほとんどです。

そのため、社内文書や一般的な契約書、誓約書、利用規約などさまざまな文書の「コピー」というニュアンスで使用される言葉でもあります。

正本・副本とは? それぞれの違い

公的な書類には「正本」という言葉が使われることもあります。また、正本と合わせて知っておきたいのが「副本」です。
それぞれの意味をチェックしてみましょう。

正本とは?

正本は「謄本」の一種であり、大まかにいうと「公証権限を持つ人が作成した“原本の全部の写し”」です。
公証権限を持たない人が原本を複製しても、正本とは呼びません。

正本には原本と同じ効力があり、裁判所の「判決書」などは正本として発行されます。

事実、判決書には裁判所の書記官名とともに「これは正本である」と認証している旨が記載されています。

副本とは?

正本とセットで発行されるのが「副本」です。
副本は、一般的には「正本と別に作成された控え」「正本と同じ内容で写した文書」という意味を持ちます。

正本が“原本の写し”であるため、実質的には副本も原本の写しになるのですが、謄本には含まれません。
ニュアンスとしては「正本の写し」と捉えるのが妥当です。

ただし、副本の定義は場面ごとに異なります。
たとえば、裁判を起こすときに提出する書類のうち、裁判所へ送る文書は「正本」、相手方(被告)へ送る文書は「副本」と区別します。

原本を提出できないときは写しに「原本証明」を添える

ビジネス等のやりとりにおいては「原本を証明してほしい」と求められる場合があります。
この場合原本を提出できれば話が早いのですが、かといって原本そのものを提出するのが難しいケースもあるでしょう。

このようなケースでは、原本の写しに「原本証明文」を添えることで、“原本と寸分違わぬ内容である”ということを証明できます。

原本証明の作成例

原本証明には明確な決まりがありません。
以下の内容が含まれていればよいので、提出する書類の種類によって臨機応変に文面を考えるとよいでしょう。

  • 原本と同じであることを証明する文言
  • 日付
  • 本店所在地の住所
  • 商号(会社名)
  • 代表者名
  • 代表者印鑑
【原本証明の例】
上記が原本と相違ないことを証明いたします。

令和〇〇年 〇〇月○○日
住所 ○○県○○市○○町
商号 ○○株式会社
代表取締役 ○○ ○○ (印)

ビジネスの場ではどのようなときに原本証明が求められる?

ビジネスの場において原本証明を作成するのは、以下のようなシーンです。

【定款とともに原本証明を提出するケース】

  • 法人設立届出書の提出時
  • 許認可の申請時
  • 銀行の法人口座開設時
  • 行政期間へ助成金や補助金を申請する時

役員変更登記などをする場合は「原本還付」が利用できる

なお、役員の変更登記をする場合は、法務局へ「定款の写し(原本証明つき)」に加え「株主総会議事録の原本」を提出しなくてはなりません。

これは、役員変更に伴い株主総会で合意を得られたことを証明するためです。

ただし、議事録の原本だけを提出してしまうと返却されず、後々困ってしまう場合があります。
そのため、株主総会議事録の原本だけでなく、原本の写しに原本証明をつけたものを提出する方法が一般的です。
原本証明つきの写しを添付することで、原本を返却してもらえる「原本還付」が利用できます。

なお、原本を郵送で返却してもらいたい場合は、返信送料分の切手を貼付した返信用封筒を同封する必要があります。

原本などの意味を把握し、ビジネスに役立てよう

本記事では、原本とは何かということ、その他の公的文書で使われる言葉について解説しました。
内容をまとめると、次のようになります。

  • 原本オリジナルの文書のこと。はじめに作った数以降は複製したもの(謄本など)になる
  • 謄本:原本の内容を全部写したもので、かつ公証権限のある公務員が認定した文書
  • 抄本:原本の一部を抜き書きしたもので、かつ公証権限のある公務員が認定した文書
  • 正本:謄本のひとつであり、原本と同じ効力を持つ
  • 副本:正本の写し
  • 写し:原本や謄本などの文書をコピーしたもの
  • 原本証明:原本を写したものに対し、原本と相違がないことを証明する情報

似たような言葉なのでわかりにくいですが、「原本とはオリジナル文書である」ということを把握しておけば、その他の言葉の意味も理解できるようになります。

起業や経営でもよく見かける言葉ばかりですので、それぞれの意味をしっかりと理解しておき、事務手続きをスムーズに進められるようになりましょう。

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